クラウドソーシング「ランサーズ」 なんでも評点:ロシアの下剋上は現実と化すのか: そもそもウクライナ人はワグネル傭兵軍団をどう思っている?

2023年06月25日

ロシアの下剋上は現実と化すのか: そもそもウクライナ人はワグネル傭兵軍団をどう思っている?


昨6月24日は、ベルリンの壁崩壊を生放送で目撃した記憶が蘇り、再び世界の大激動に立ち会えるのかと興奮してしまった、自分の浅はかさを反省しよう。傭兵軍団ワグネルのプリゴジンはプーチンの寝首を掻っ切らんとモスクワに大挙して押しかけようとしていた軍団に「いや、待てーい! そこまでだ」とストップをかけた。
この停止命令の理由として筆者が考える1つは次のとおり。

プーチンはモスクワにいない。モスクワにいるのは影武者の1人と判明した。このまま進軍しても偽プーチンを倒すために、壮絶な流血戦を招き、社長プリゴジンの同胞であるロシア人の尊い命が犠牲になる。


本件は日本語で表現するなら、「下剋上」がふさわしい。しかし、英語で下剋上をシンプルに表す言葉はない。なぜそんなことを気にするかと言えば、筆者の本業が翻訳者であるだけでなく、ワグネルの動きに関する的確な情報を英語Webで探したいからだ。

こういうときは、日本語をローマ字化する手法が常套策となる。しかし"Russia" "gekokujo"でググってもワグネルとプーチンに関連する記事はヒットしない。日本語Wikipediaの「下剋上」には、英語版へのリンクがない。時間がたっぷりあれば英語版を執筆したいところなのだが…(予定されている歴史関係の英訳作業の一環として「下剋上」を英語で説明することになりそうだが)。

Gekokujoは、ワグネルがプーチンを失脚されせれば(失脚なんてワンクッション置いても結局は「殺害」)世界的な流行語と化すだろう。Gekokujoを英語名に含むアニメは一気に脚光を浴びる。ツイッターやブログでもGekokujoはHot Wordとなるだろう。

さて余談が長くなったが、ウクライナ人はワグネル傭兵軍団をどう思っているのだろうか? プーチンを失脚させ、ウクライナの戦争を止めることに成功したら、ウクライナ人はワグネル傭兵軍団および社長プリゴジンを英雄として受け入れるのだろうか。

最近のニュース記事によると、ウクライナ人はこのワグネル・グループに複雑な思いで反応しているようだ。以下に要点をまとめる。

ワグネル・グループは、ウクライナ紛争に関与してきたロシアの傭兵集団である。シリア、リビア、中央アフリカ共和国(CAR)、マリの内戦を含む世界中のさまざまな紛争に参加し、しばしばロシア政府と連携する勢力の側で戦っている。

一部のウクライナ人は、ワグネル・グループによる最近の反乱をロシアの敗戦の証と見て興奮している。実際、Twitter上では日本在住のウクライナ人デザイナーがワグネルのクーデターめいた動きの映像を好意的に投稿している。

(20) 🇯🇵エレナちゃん🇺🇦 ウクライナのデザイナー on Twitter: "クーデターおわりです🥱😮‍💨" / Twitter

また、プーチン失脚後にワグネル・グループが反ウクライナ姿勢を取る可能性を懸念し、より慎重な意見もある。

プーチンを失脚させ、戦争を止めることに成功した場合、ウクライナ人がワグネル・グループを英雄として受け入れるかどうかは不明だ。しかし、同グループが紛争に関与し、戦争犯罪を犯したとされていることを考えれば、ほとんどのウクライナ人から肯定的に見られる可能性は低いと思われる。

全体として、ウクライナ人はワグネル・グループに対して複雑な感情を抱いているようで、今後同グループの行動にどう反応するかは不明だ。実際、傭兵の暴力にさらされ、家族や友人をなくした人も大勢いる。外野席で観戦している我々には、わからない細かい微妙な事実が山積みなはずだ。

ワグネルが今後もプーチンへの反乱を続行するかどうかは、わからないが、欧米などの反プーチン勢力がプリゴジン氏に接触していることは確実だ。プーチンの所在についても、米国や英国の諜報機関から情報提供があったのではないか。今回の激動の裏には、諜報戦があるはずだ。

ロシアで下剋上が起きた場合、前回の東西冷戦終焉を生き延びた中共にも飛び火するだろう。崩壊寸前のバブルを隠ぺいして無理がたまっている。その場合、日本は大きな影響を受けることだろう。




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