2023年04月05日
https://www.mlb.com/athletics/news/shintaro-fujinami-flashes-potential-in-first-start-with-athletics
MLBオフィシャルサイト(MLB.com)のアスレチックス・サブドメインに、対エンゼルス開幕第2戦で炎上した藤浪晋太郎に関するすがすがしい記事を見つけたので、DeepLによるAI訳と私の人力訳の対比で紹介したい。
MLBオフィシャルサイト(MLB.com)のアスレチックス・サブドメインに、対エンゼルス開幕第2戦で炎上した藤浪晋太郎に関するすがすがしい記事を見つけたので、DeepLによるAI訳と私の人力訳の対比で紹介したい。
タイトル:
Uneven debut a learning opportunity for Fujinami
【AI訳】
デビュー戦の不出来が、藤波の学習機会になった
【人力訳】
デビュー戦の失敗は藤浪の成功の基となるか
Japanese righty flashes electric stuff vs. Angels before command issues spoil first start
【AI訳】
エンジェルス戦では電光石火の活躍を見せたが、コマンドの問題で初回が台無しに。
【人力訳】【意訳】
藤浪はエンゼルス戦で最初の2イニングだけ快投を披露した後、球難からデビュー戦を台無しにした。
※AIが正しく翻訳しない重要用語が出て来た。commamnd issuesは「コマンドの問題」ではなく近年、藤浪の代名詞みたいに言われてきた「制球難」である。重要な野球用語なのだが、日本語Webではnot documented(説明記事なし)。
Shintaro Fujinami strikes out four
【AI訳】
藤浪晋太郎が4つの三振を奪う
【人力訳】
藤浪の奪三振数は4
OAKLAND -- The anticipation for Shintaro Fujinami's Major League debut was building since the day he signed with the A’s back in January. A clear buzz was in the air once that day finally came on Saturday, with a sea of green shirseys featuring the right-hander’s last name in Japanese characters flowing throughout the lower level of the Coliseum.
【AI訳】
オークランド ― 藤浪晋太郎がメジャーリーグにデビューする日は、1月に契約したときから待ち遠しかった。その日がついに土曜日となると、コロシアムの下層階には、藤浪の苗字が日本語で書かれた緑色のシャツが溢れ、明らかな賑わいを見せていた。
【人力訳】
☆AI訳に何の問題もなし。
For the first two innings of a 13-1 A’s loss to the Angels, Fujinami matched the hype with electric stuff. He retired his first six batters faced, four via strikeout and all coming on the nasty splitter that garnered rave reviews during Spring Training. Among the punchouts was a 95 mph split that produced an off-balance swing from Mike Trout for strike three.
【AI訳】
13対1で敗れたエンゼルス戦の最初の2イニング、藤波は、その宣伝文句に違わぬ素晴らしい投球を見せた。彼は最初の6人の打者を退け、そのうちの4人は三振で、スプリングトレーニング中に絶賛された厄介なスプリッターを使った。その中でも、マイク・トラウトのバランスを崩すようなスプリットで3ストライクを奪ったのは、95マイルのスプリットだった。
【人力訳】
13対1で敗れたエンゼルス戦の最初の2イニングに限ると、藤浪は、その宣伝文句に違わぬ素晴らしい投球を見せた。彼は最初の6人の打者を退け、そのうちの4人は三振で、スプリングトレーニング中に絶賛された絶賛された圧巻スプリッターを使った。その中でも、マイク・トラウトのバランスを崩すようなスプリットで3ストライクを奪ったが、それは95マイルのスプリットだった。
Of course, a caveat to Fujinami’s dazzling stuff has been command issues that were well-documented in his time pitching in Japan. It showed up in spurts throughout his Cactus League outings and reared its ugly head again in the third inning.
【AI訳】
もちろん、藤波の素晴らしい投球には、日本での投手生活でよく知られていたコマンドの問題があることは言うまでもない。カクタスリーグでの登板でも、この問題は何度も現れ、3回には再び頭をもたげました。
【人力訳】
豪華絢爛たる投球を見せる藤浪だが、もちろん、渡米前の投手生活でよく知られていた制球難がを抱えていることを忘れてはならない。春のキャンプのカクタスリーグでの登板中も制球難が何度か頭をもたげていたが、この日の3回に再び完全に露呈したわけである。
A leadoff walk by Luis Rengifo was the first of three free passes Fujinami would issue in what ended up an 11-run frame for the HALOS, their first such inning since 2016. In that rough sequence, he recorded just one out and gave up five hits, including an RBI single to Shohei Ohtani, whom he shares a history with dating back to their days as high school phenoms who were part of the same Nippon Professional Baseball Draft class in 2012.
【AI訳】
ルイス・レンヒフォに先頭打者四球を与えてから一気に制球力を失った藤浪は、2016年以来となる8失点で降板し、アスレチックスを11失点でエンゼルスに敗北させた。その荒れた展開の中で、彼はわずか1アウトを記録し、2012年の日本プロ野球のドラフトで同じクラスに入った高校時代の天才である大谷翔平のRBIシングルを含む5安打を放ちました。
【人力訳】
ルイス・レンヒフォに先頭打者四球を与えた藤浪は、四球を3つ与えて、自身2016年以来となる8失点で炎上し、アスレチックスをエンジェルス戦敗北に導いた。その荒れた展開の中で、藤浪はわずか1アウトしか取れず、2012年の日本プロ野球のドラフトで同じクラスに入った高校時代の天才である大谷翔平の1打点を含む5安打を献上した。
※原文の記述だと、藤浪の失点が11であるように見えるが、実際には彼に責任があるのは8失点だけなので、適宜意訳した。
Jake Lamb’s two-run single signaled the end for Fujinami, who exited after just 2 1/3 innings. The end result: Eight runs allowed on five hits and three walks with four strikeouts.
【AI訳】
ジェイク・ラムの2ランで、藤浪はわずか2回1/3で退場した。その結果: 5安打、3四球、4奪三振で8失点
【人力訳】
ジェイク・ラムに2ランを浴びた藤浪は、わずか2回1/3で降板した。5安打、3四球、4奪三振で8失点という成績。
It was a performance not too atypical from what the A’s saw from him this spring, as he racked up 20 strikeouts but also issued 17 walks in 18 2/3 innings.
【AI訳】
この春、18回2/3を投げて20個の三振を奪ったが、17個の四死球を与えた彼のパフォーマンスは、A'sがこの春に見たものとあまり変わらない。
【人力訳】
この春、藤浪は18回2/3を投げて20個の三振を奪ったが、17個の四死球を与えている。開幕第2戦でのパフォーマンスは、アスレチックスがこの春に見たものとあまり変わらない。
"He dominated hitters with his fastball and split,” A’s manager Mark Kotsay said of Fujinami. "Third inning, the 3-2 pitch to Rengifo was a slider and we walked the leadoff guy. Then it just seemed to spiral on him there. Kind of went away from the fastball-split combo to the slider. I think that pitch got hit a little bit."
【AI訳】
"彼は速球とスプリットで打者を圧倒した "と、Aのマーク・コッツェイ監督は藤浪を評した。"3回、レンギョウへの3-2球はスライダーで、リードオフガイを歩かせた。3回、レンギョウへの3-2の球はスライダーで、先頭の選手を歩かせてしまった。速球とスプリットのコンボから、スライダーに変わってしまった。あの球は少し打たれてしまったようだ"
【人力訳】
「藤浪は速球とスプリットを投げている間は打者を圧倒していた」と、アスレチックスのマーク・コッツェイ監督は藤浪を評す。「3回、レンヒフォにカウント3-2から投じたスライダーが外れ、リードオフガイを歩かせた。そこで、藤浪の投球思考は螺旋を描いてしまったようだ。速球とスプリットのコンボから、スライダーに変わってしまった。あの投球から藤浪は崩れてしまった」
Three of Fujinami’s five hits allowed in the third were on the slider. Meanwhile, he shied away from the splitter that perplexed hitters early on. Of his 32 pitches in the inning, he threw the split only six times.
【AI訳】
藤浪が3回に許した5安打のうち、3本がスライダーだった。一方、序盤に打者を戸惑わせたスプリッターは敬遠した。このイニングの32球のうち、スプリットを投げたのはわずか6回だった。
【人力訳】
藤浪が3回に許した5安打のうち、3安打がスライダーを打たれたもの。一方、序盤に打者を戸惑わせたスプリッターをあまり投げようとしなかった。このイニングの32球のうち、スプリットを投げたのはわずか6球。
Fujinami was admittedly disappointed over his lack of fastball usage in the third, since it had been working so well.
【AI訳】
藤波は、3回に速球の使い方がうまくいかなかったことを悔やんだ。
【人力訳】
藤浪は、3回に速球をうまく使えなかったことを悔やんだ。
“I threw too much offspeed in that third inning,” Fujinami said through interpreter Issei Kamada. “I should have thrown more fastballs in that inning. I still need to learn the pitch sequences. Next time, I’ll try to [be better] about sequences.”
【AI訳】
「藤浪は、通訳の鎌田一誠を通じて、「あの3回はオフスピードを投げすぎました。「あの回、もっと速い球を投げるべきだった。まだ球種を覚える必要があります。次回は、シークエンスについて(より良く)なるように努力します"
【人力訳】
藤浪は、通訳の鎌田一誠を通じて、「あの3回はオフスピードを投げすぎました。もっと速い球を投げるべきでした。まだ球種を覚える必要があります。次回は、投球動作について(改善する)ように努力します」
While the outcome was not ideal, the obvious high level of raw talent Fujinami possesses was evident. In addition to the splitter, he showed off a fastball that maxed out at 99.6 mph and consistently hit 99 mph throughout.
【AI訳】
理想的な結果ではなかったが、藤波の持つ素質の高さは明らかだった。スプリッターに加え、最大99.6マイル、終始99マイルをマークする速球を披露した。
【人力訳】
残念な結果とはなったが、藤浪の持つ素養の高さは明らかになった。スプリッターに加え、最大99.6マイル、終始99マイルをマークする速球は見事。
Fujinami’s first spring outing came against these same Angels. From their perspective, the pitcher they saw on Saturday was much more polished than the one they faced in February.
【AI訳】
藤浪の春一番は、この同じエンゼルスとの対戦だった。彼らの目から見ると、土曜日に見た投手は、2月に対戦した投手よりもずっと洗練されていた。
【人力訳】
藤浪の今春の初陣は、同じくエンゼルスとの対戦だった。彼らの目から見ると、土曜日に見た投手は、2月に対戦した投手よりもずっと洗練されていた。
“Watching the tape on Fujinami from Spring Training, he didn't land that many breaking balls for strikes [but] he certainly did today,” said Angels manager Phil Nevin. “We saw what he has the potential to do in those first two innings.”
【AI訳】
エンゼルスのフィル・ネヴィン監督は、「スプリングトレーニングの藤浪のテープを見ていると、彼はそれほど多くの変化球をストライクにすることはなかったが、今日は確実にストライクにした」と語った。"我々は、最初の2イニングで彼の潜在能力を見た。"
【人力訳】
エンゼルスのフィル・ネヴィン監督は、「スプリングトレーニングの藤浪のビデオを見ている限りストライクゾーンを通過する変化球はさほど多くはなかったものの、今日は確実にストライクになる変化球を投げていた」と語った。「我々は、最初の2イニングで彼の潜在能力を見た」
The undesirable final result still doesn't take away from what was a dream realized for Fujinami, who at times never thought this day would come after going through highs and lows over the course of 10 seasons in Japan.
【AI訳】
日本での10年間、山あり谷ありの人生を歩んできた藤波にとって、この日が来るとは思ってもみなかったことである。
※DeepLのバグと思われるが、文章全体を翻訳せずに勝手に割愛した訳を返してくることがある。感情の籠った文で起きやすい気がする。
【人力訳】
満足できる結果が得られなかったからと言って、藤浪が実現した夢が終わるわけではない。日本での10年間、山あり谷ありの野球人生を歩んできた藤浪にとって、この日が来るとは現実のことと思えないほど、かけがえのない体験なのだ。
Sharing the moment with him was his mother, who flew out from Japan for the special occasion and was shown several times on the television broadcast living and dying with every pitch her son threw.
【AI訳】
この日のために日本から駆けつけた母親は、息子が投げる一球一球に命をかけている様子がテレビ中継で何度も映し出され、その瞬間を共有することができた。
※living and dyingの主語が藤浪晋太郎だと誤読している。
【人力訳】
息子のメジャーデビューを見届けたく、それまで数回のテレビ中継でマウンドに立つ息子が映し出され、一球を投じるたびに自分の心臓が止まりそうな気がしていた母は、はるばる日本から球場を訪れ、メジャーデビューの瞬間を息子晋太郎と共有したのである。
※メジャーリーグライターのやさしさに満ちた文だ。アメリカ人は家族愛を大事にする。
Fujinami is officially a Major Leaguer. The next step is to establish himself, and he’ll get another shot to work toward that in his next start against the Rays next Saturday.
【AI訳】
藤浪は正式にメジャーリーガーとなった。次のステップは、自分を確立することであり、次の土曜日のレイズ戦で、そのための再チャレンジをすることになる。
【人力訳】
☆AI訳に何の問題もなし。
“It could have been better,” Fujinami said. “I’m glad to get on the big league mound, but just getting on the big league mound is not good enough. Next time, I’ll try to do better.”
【AI訳】
"もっと良くなるはずだった "と藤波は言う。"大リーグのマウンドに立てたことは嬉しいが、大リーグのマウンドに立てただけでは十分ではない。次回は、もっとうまくやれるように頑張ります。"
【人力訳】
「もっとうまく投げられた」と藤浪は言う。「メジャーリーグのマウンドに立てたことは嬉しいが、メジャーリーグのマウンドに立てただけでは十分ではない。次回は、もっとうまくやれるように頑張るで」
愛に満ちた記事である。日本から来た見慣れぬ若者といった一線の引き方などしていない。メジャーリーグとは、野球の天才が世界から集まる頂点なのだというプライドがこれを支えている。藤浪にまだチャンスが与えられている。焦らず、半端ない直球とスプリットで強打者を圧倒すればいい。
いや、藤浪は投球回数の少ないリリーフ投手が適任ではないかと前から思っている。実際、序盤の2イニングだけなら完璧に抑えられたわけだ。メジャーリーグの指導者たちも、藤浪はフィールディングが悪く、制球難があるので、抑えに向かないと言うNPB情報に惑わされていないか。バットに当てなければフィールディングは不要。短い回、直球とスプリットだけなら制球難に陥らない。
それに、藤浪には150キロオーバーのフォークがある。これメジャーリーグで使えるのではないか?
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