2021年11月15日
私は、2019年の春に脳出血を患ってから、ロードバイクに乗っていない。以前は、琵琶湖周辺にもよく走りに行っていた。琵琶湖は、まさしく陸の中の海。湖岸に立って水面を眺めていると、凪いだ瀬戸内海と変わらぬ光景が目の前に拡がる。ロードバイクに乗っているときは、湖岸でのんびり時間を潰している余裕などないのだが、釣りでも琵琶湖によく訪れていた。
地震が湖底で起きた場合は、高さ4〜5メートルの津波が起きるという。海のように見えるが、湖面は海面より85メートルほど上にある。いや、2021年11月現在は、湖面が海面に60センチほど近づいている。
14年ぶりの水位低下だそうだ。次の記事が詳しく伝えている。14年前も水位が低下していたのだが、その4年後には、あの東日本大震災が起きている。琵琶湖の水位には、地震や地殻変動と切り離せない関係があるようなのだ。
〇 琵琶湖の水位低下続く 14年ぶり低水準 取水制限の可能性も 毎日新聞
上の記事によると、今回の水位低下は、2021年秋季の降雨量が減ったことによると考えられている。だが、琵琶湖の水の1割〜2割は地下水の流出による。つまり、地下水が減ったことも関係していると思われる。以下の一節は、滋賀県立大学環境科学部のサイト からの引用である。
地下水は,琵琶湖への水の年間流入量の1〜2割を占めるとされていて,そのシステムを研究することは,琵琶湖の環境保全のために重要です。琵琶湖では,2010年末頃から,琵琶湖最深部付近の湖底の湧水量が増えているという報告があり,琵琶湖周辺の地下水システムに何らかの変動が生じていると考えられます。地下水は,一般に,降水量や,その場所の開発状況および地下水利用状況に大きく影響されますが,断層も含めた地質構造や地殻変動・地震活動の影響も受けます。琵琶湖は,「新潟―神戸歪集中帯」という日本の中でも特に変形率が高い場所に位置し,周辺には活断層も多数あります。このような場所にある地下水システムがどのように変動するのかを調べることは,琵琶湖の環境保全に加えて学術的にも価値のあることです。
「2010年末頃から琵琶湖最深部付近の湖底の湧水量が増加していた」という記述にも注目すべきだ。これまでの宏観異常現象(地震の前兆・予兆である可能性が考えられる現象)の研究では、地震の発生前に地下水の水位が変化することが知られている。多くの場合は、地下水の水位が低下する。ただ、東日本大震災の震源地は、相当に遠い。
琵琶湖周辺の地下水系に何らかの異変が生じていることは確かだろう。滋賀県でも震度4ぐらいまでの地震が最近よく発生しているが、岐阜と能登半島の群発地震が気になる。
■ 参考:地下水水位と地震のGoogle検索結果
11月14日ごろから、琵琶湖とよく似た形の淡路島が揺れている。関西のロードバイク乗りには、ビワイチとアワイチが双璧なのだが…。
〇 琵琶湖と淡路島の形が激似⁉2つの関係にまつわる都市伝説
私も2010年ごろから琵琶湖の堆積物が噴き上げる現象が起きていることを気にしていた。原因は解明されていないが、湖底の地面が湖水を温めて対流を起こしていると推測されていた。「琵琶湖西岸断層帯があり、調査地点では活断層特有の磁場変動の異常がみられた」とのこと。
当時の記事はもう消えているが、下のブログに引用が残っている。
〇 情報ソースとなるブログ
(拙句)岐阜と能登 群発に琵琶 涙枯らす - Miccckey
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