2014年07月21日
7月17日にウクライナ東部のドネツク州に墜落したマレーシア航空MH17便。そして、3月8日にタイランド湾上空で消息を絶ち行方不明となったマレーシア航空MH370便。その両方に乗る予定だったが直前になってキャンセルしていた人物がいる。
かといって怪しい人物ではない。彼の名はマーテン・デ・ジョング(Maarten de Jonge)。29歳のオランダ人である。オランダ人だがマレーシアに住んでいる。しかも、職業上、航空機を利用することが多い。
デ・ジョングさんは、マレーシアの自転車レースチーム「テレンガヌ・サイクリング・チーム」に所属するプロのロードレーサーだ。まず、3月8日は、台湾で開催されるレースに出場するため、MH370便に搭乗しようとしていた。

デ・ジョングさんがオランダのテレビ局RTV Oostに語ったところによると、彼はギリギリ直前になってフライトを変更するまで、MH370便の搭乗者の人たちと会話を交わしていた。出発の1時間前になって、北京を経由せずに台湾に直行できる便が見つかったため、フライトを変更したのだという。
そして、7月17日、彼はまたしてもフライトを直前になって変更した。300名弱の犠牲者を出したマレーシア航空MH17便に搭乗する予定だった。しかし、ギリギリ直前になってから、フランクフルト経由の便を選んだ方がその日は運賃が安くなっていることに気付いたからだった。
彼は、3月8日にMH370便への搭乗を直前になってやめたことをこれまで特に明らかにしていなかった。しかし、7月17日、ツイッター上でMH17便の惨事を伝える記事へのリンクを添付して「もし今日出発していたら…」とツイートしたところ、大きな反響があった。テレビ局のインタビューを受けるほどの反響である。
インタビューを受けたデ・ジョングさんは、上記のとおり、MH370便についても直前になって搭乗を取りやめていたことを告白したのだった。さらに大きな反響を呼ぶことになった。(日本ではこの話はまだ伝えられていないようなのでこうして記事にしている次第だが、数日中に話題になることだろう)。
「1回ならまだしも…」デ・ジョングさんは言う。「(2回もこういうことがあるなんて) 想像を絶しています。自分が巻き込まれなかったことで胸を撫で下ろしていますが、乗客の皆さんのこと、遺族のことを考えると心が痛みます」
デ・ジョングさんは、2回の大惨事で命を落とした人たちを悼み、これ以上インタビューに応じるつもりがないことを自分のWeb サイト上で明らかにしている。「あまりにも大きくの犠牲者を出した悲惨な出来事でした。私はこういう経験をしましたが、もう封印したいと思います。こんなにも大勢の人が悲惨な目に遭ったことと比べると、私が経験したことなど結局、何の足しにもなりません」
彼は7月20日に母国オランダからマレーシアへ向けて発った。今回彼が選んだのは、なんとマレーシア航空便である。両親は心配をあらわにしたが、彼は気にしないという。「心配しすぎると、どこへも行けなくなりますよ。過去2回(マレーシア航空便をパスして)ラッキーだったように、(マレーシア航空便を選んだ)今回もラッキーだったということになるでしょう」と。
■ Source: Dutch cyclist Maarten de Jonge cheats death twice after changing flights from both Malaysia Airlines MH17 and MH370 - News - The Independent
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デ・ジョングさんは、マレーシアの自転車レースチーム「テレンガヌ・サイクリング・チーム」に所属するプロのロードレーサーだ。まず、3月8日は、台湾で開催されるレースに出場するため、MH370便に搭乗しようとしていた。

デ・ジョングさんがオランダのテレビ局RTV Oostに語ったところによると、彼はギリギリ直前になってフライトを変更するまで、MH370便の搭乗者の人たちと会話を交わしていた。出発の1時間前になって、北京を経由せずに台湾に直行できる便が見つかったため、フライトを変更したのだという。
そして、7月17日、彼はまたしてもフライトを直前になって変更した。300名弱の犠牲者を出したマレーシア航空MH17便に搭乗する予定だった。しかし、ギリギリ直前になってから、フランクフルト経由の便を選んだ方がその日は運賃が安くなっていることに気付いたからだった。
彼は、3月8日にMH370便への搭乗を直前になってやめたことをこれまで特に明らかにしていなかった。しかし、7月17日、ツイッター上でMH17便の惨事を伝える記事へのリンクを添付して「もし今日出発していたら…」とツイートしたところ、大きな反響があった。テレビ局のインタビューを受けるほどの反響である。
インタビューを受けたデ・ジョングさんは、上記のとおり、MH370便についても直前になって搭乗を取りやめていたことを告白したのだった。さらに大きな反響を呼ぶことになった。(日本ではこの話はまだ伝えられていないようなのでこうして記事にしている次第だが、数日中に話題になることだろう)。
「1回ならまだしも…」デ・ジョングさんは言う。「(2回もこういうことがあるなんて) 想像を絶しています。自分が巻き込まれなかったことで胸を撫で下ろしていますが、乗客の皆さんのこと、遺族のことを考えると心が痛みます」
デ・ジョングさんは、2回の大惨事で命を落とした人たちを悼み、これ以上インタビューに応じるつもりがないことを自分のWeb サイト上で明らかにしている。「あまりにも大きくの犠牲者を出した悲惨な出来事でした。私はこういう経験をしましたが、もう封印したいと思います。こんなにも大勢の人が悲惨な目に遭ったことと比べると、私が経験したことなど結局、何の足しにもなりません」
彼は7月20日に母国オランダからマレーシアへ向けて発った。今回彼が選んだのは、なんとマレーシア航空便である。両親は心配をあらわにしたが、彼は気にしないという。「心配しすぎると、どこへも行けなくなりますよ。過去2回(マレーシア航空便をパスして)ラッキーだったように、(マレーシア航空便を選んだ)今回もラッキーだったということになるでしょう」と。
■ Source: Dutch cyclist Maarten de Jonge cheats death twice after changing flights from both Malaysia Airlines MH17 and MH370 - News - The Independent
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この記事へのコメント
1. Posted by 名無しさん 2014年07月21日 17:46
お前がターゲットだったのか!
2. Posted by 名無しさん 2014年07月21日 18:44
そいつがルパンだ!
3. Posted by 2014年07月22日 03:32

(゚∀゚ !死の予兆を見逃さない切れ者だ
4. Posted by 00 2014年07月25日 23:32
レース開始早々に謎の心臓麻痺で
なぜかAEDが見つからず脂肪したり
なぜかAEDが見つからず脂肪したり
5. Posted by 名無しななふし 2014年08月05日 09:36
「心配しすぎると、どこへも行けなくなりますよ。過去2回(マレーシア航空便をパスして)ラッキーだったように、(マレーシア航空便を選んだ)今回もラッキーだったということになるでしょう」
この言葉が心に残った。
良い言葉だと思う。
この言葉が心に残った。
良い言葉だと思う。