2007年10月11日
われわれを待ち受けているかもしれない最も残酷な運命の1つは、今まさに念願の夢をかなえようとしているときや幸せの絶頂にいるときに突然の死を迎えることだろう。たとえば、挙式目前の花嫁が稲妻に撃たれて亡くなった場合がこれに該当する。
南アの司法首都であるブルームフォンテーン(フリーステート州)で、10月6日(土曜日)の午後、1組のカップルがサッカー場の芝生の上を歩いていた。パトリシア・オーセンさん(20歳)とジャコバス・オーセンさん(24歳)の2人である。2人は、数年前から同棲を続けていたが2日前に入籍手続きを済ませたばかりで、夕方から披露宴を挙げようとしていた。
ジャコバスさんの親族の家で昼食を取った後、花嫁がこれから身にまとうことになるウェディング・ドレスを取りに行った帰りだった。あいにく、急に雲行きが悪くなり、雨が降り出した。
新郎ジャコバスさんは雨が止むまで待とうと提案したのだが、新婦パトリシアさんは今すぐ家に帰って準備をしたいと言って聞かなかった。ジャコバスさんは、いつもパトリシアさんと意見が食い違えば、彼女に合わせることにしていた。もし今回に限ってジャコバスさんがパトリシアさんの意見に合わせていなければ・・・。
2人がサッカー場に足を踏み入れたとき、すでに雨は大粒になっていた。ジャコバスさんは片手に雨傘を持ち、もう一方の手をパトリシアさんの肩に回していた。パトリシアさんは、右手にウェディング・ドレスを持ち、濡れないようにジャコバスさんに体を預けながら歩いていた。
ジャコバスさんは、突然の雷鳴を聞いたこと、自分たちめがけて空から降りてきた稲妻を見たことを記憶している。だが、そこからしばらくの記憶は途切れている。意識が戻ったとき、彼は自分の体が血まみれになっていることに気づいた。
そして、横を見ると、パトリシアさんがうつ伏せに倒れていた。パトリシアさんの顔はジャコバスさんの方を向いていた。彼女の瞳は、くわっと見開かれたままだった。彼女の体は、胴体から足にかけて真っ黒に焼け焦げていた。
だが、パトリシアさんが右手に持っていたウェディングドレスだけは、汚れもせず純白を保っていた。
ジャコバスさんは起き上がろうとしたが、最初は足が言うことを聞かなかった。何度も体を起こそうとしては倒れた。ようやく体を起こすと、隣で倒れているパトリシアさんの体を揺さぶり、「起きろよ、目を覚ませよ」と呼びかけた。
いくら呼びかけたところで何の反応もなかった。足の自由が戻ったジャコバスさんは親族の家に向けて駆け出した。そして何が起きたかを話した。警察と救急隊が落雷現場に到着したが、その場でパトリシアさんの死亡が確認された。合掌。
ジャコバスさんは病院に運ばれたが、軽い火傷だけとの診断で、その日の夜に帰宅を許された。愛するパトリシアさんと結婚披露宴を挙げて、皆の祝福を浴びていたはずの夜だった。
きっとパトリシアさんは、出来上がった純白のウェディングドレスを今すぐ身にまといたかったから雨の中を歩いて帰ると主張したのだろう。ウェディングドレスに身を包んで皆の祝福を浴びることを夢見ていたのだろう。その夢がかなう数時間前にウェディングドレスを片手にかかえながら稲妻に撃たれて、20歳という若さでこの世を去った。さぞかし無念だろう。
ジャコバスさんとパトリシアさんが最初に出会ったのは、パトリシアさんがまだ14歳だった2001年のこと。やがて恋愛関係に発展し、同じ屋根の下で暮らすようになった。昨年、ジャコバスさんがパトリシアさんの前にひざまずいてプロポーズした。式を挙げることは、ジャコバスさんにとっても念願の夢だったはず。その夢を直前で絶たれ、愛しい人を永遠に失った。
同棲中に2人は子供をもうけている。3歳になる娘ミーターちゃんである。ジャコバスさんによると、ミーターちゃんは「ママはいつ、おうちに帰ってくるの」と繰り返し尋ねてくるという。
【付記】
南アは南半球の国なので、現在の季節は春である。日本では俳句の季語に「春雷」があったりするわけだが、南アの内陸部では真冬に雪が舞う中、雷鳴が聞こえ、稲妻が走ることもよくある。
■ Source: Lightning kills bride
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新郎ジャコバスさんは雨が止むまで待とうと提案したのだが、新婦パトリシアさんは今すぐ家に帰って準備をしたいと言って聞かなかった。ジャコバスさんは、いつもパトリシアさんと意見が食い違えば、彼女に合わせることにしていた。もし今回に限ってジャコバスさんがパトリシアさんの意見に合わせていなければ・・・。
2人がサッカー場に足を踏み入れたとき、すでに雨は大粒になっていた。ジャコバスさんは片手に雨傘を持ち、もう一方の手をパトリシアさんの肩に回していた。パトリシアさんは、右手にウェディング・ドレスを持ち、濡れないようにジャコバスさんに体を預けながら歩いていた。
ジャコバスさんは、突然の雷鳴を聞いたこと、自分たちめがけて空から降りてきた稲妻を見たことを記憶している。だが、そこからしばらくの記憶は途切れている。意識が戻ったとき、彼は自分の体が血まみれになっていることに気づいた。
そして、横を見ると、パトリシアさんがうつ伏せに倒れていた。パトリシアさんの顔はジャコバスさんの方を向いていた。彼女の瞳は、くわっと見開かれたままだった。彼女の体は、胴体から足にかけて真っ黒に焼け焦げていた。
だが、パトリシアさんが右手に持っていたウェディングドレスだけは、汚れもせず純白を保っていた。
ジャコバスさんは起き上がろうとしたが、最初は足が言うことを聞かなかった。何度も体を起こそうとしては倒れた。ようやく体を起こすと、隣で倒れているパトリシアさんの体を揺さぶり、「起きろよ、目を覚ませよ」と呼びかけた。
いくら呼びかけたところで何の反応もなかった。足の自由が戻ったジャコバスさんは親族の家に向けて駆け出した。そして何が起きたかを話した。警察と救急隊が落雷現場に到着したが、その場でパトリシアさんの死亡が確認された。合掌。
ジャコバスさんは病院に運ばれたが、軽い火傷だけとの診断で、その日の夜に帰宅を許された。愛するパトリシアさんと結婚披露宴を挙げて、皆の祝福を浴びていたはずの夜だった。
きっとパトリシアさんは、出来上がった純白のウェディングドレスを今すぐ身にまといたかったから雨の中を歩いて帰ると主張したのだろう。ウェディングドレスに身を包んで皆の祝福を浴びることを夢見ていたのだろう。その夢がかなう数時間前にウェディングドレスを片手にかかえながら稲妻に撃たれて、20歳という若さでこの世を去った。さぞかし無念だろう。
ジャコバスさんとパトリシアさんが最初に出会ったのは、パトリシアさんがまだ14歳だった2001年のこと。やがて恋愛関係に発展し、同じ屋根の下で暮らすようになった。昨年、ジャコバスさんがパトリシアさんの前にひざまずいてプロポーズした。式を挙げることは、ジャコバスさんにとっても念願の夢だったはず。その夢を直前で絶たれ、愛しい人を永遠に失った。
同棲中に2人は子供をもうけている。3歳になる娘ミーターちゃんである。ジャコバスさんによると、ミーターちゃんは「ママはいつ、おうちに帰ってくるの」と繰り返し尋ねてくるという。
【付記】
南アは南半球の国なので、現在の季節は春である。日本では俳句の季語に「春雷」があったりするわけだが、南アの内陸部では真冬に雪が舞う中、雷鳴が聞こえ、稲妻が走ることもよくある。
■ Source: Lightning kills bride
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この記事へのコメント
1. Posted by ー 2007年10月11日 23:03
新妻ならぬ稲妻か
くわばらくわばら
くわばらくわばら
2. Posted by 2007年10月14日 16:41
↑誰がうま(ry
3. Posted by ▲ 2007年10月17日 09:27
彼はきっと目覚めたとき二度目の稲妻が
4. Posted by 2007年10月19日 15:00
やっぱり神様は気まぐれな悪魔なんですね
5. Posted by 2009年08月01日 04:04
これは…
悲惨すぎますね
長い間連れ添ったのにこんな終わりとは
彼の心境は想像を絶します
悲惨すぎますね
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