2007年08月07日
女の尻を追いかけ回す男はいても、男の尻を追いかけ回す女はめったにいない。一部の例外を除き、異性に積極的に迫るのは男性の方である。しかし、米国の生物学研究チームが最近実施した実験の結果によると、少なくともネズミのメスは、オスのように積極的に異性と交尾しようとする行動回路が脳に組み込まれている。組み込まれてはいるが、通常は抑制されている。
その抑制を解かれたメスは、ケージの中でオスを追い回し、オスの尻に鼻先を突っ込んでオスの体を持ち上げたり、オスに背後からのしかかって骨盤を押し付けたりするなど、実に積極的な性行動を示す。当然、そんな挑発行為を仕掛けられたオスの方は喜んでメスの相手をする。抑制を解かれたメスは、いとも簡単に交尾に応じてしまう。
では、この抑制はどうすれば解かれてしまうのだろうか? ハワード・ヒューズ医療研究所に研究員として所属しながらハーバード大学で分子細胞生物学の教鞭を執っているキャサリン・デュラク教授率いる研究チームでは、最初、TRPC2と呼ばれる遺伝子が欠如したメスのマウスを作り出した。こうして作り出されたミュータント・ネズミのメスが、上記のようにオスと変わりのない積極的な性行動を示したのである。
TRPC2という遺伝子が欠如していると、鼻の中にあって性フェロモンを感知する「鋤鼻(じょび)器官」が機能しなくなる。つまり、メスの好色さに抑制をかけているのは、鋤鼻器官だということになる。そこで、メスの鋤鼻器官を外科的に切除してみたところ、TRPC2が欠如したメスと同じく、積極的にオスと交尾しようとするようになった。
抑制が解かれたメスの行動の異様さは、交尾に至るまでの局面だけに限定されない。交尾の結果として妊娠すれば積極果敢な性行動の目的が達成されるというものではなさそうなのだ。
哺乳類の場合(一部の霊長類を除く)、性行動の結果として妊娠したメスは、出産、授乳、子育てが終わるまでオスからの求愛を受け付けなくなる。そうでないと、子供が育たず、その種は滅んでしまう。実際、ネズミのメスは、その短い生涯の8割を巣の中に篭って子育てに費やす。授乳中にオスが巣に入ってくると撃退するし、オスとまぐわうことはありえない。
だが、“タガが外れた”メスネズミたちは、生まれた赤ん坊たちに授乳することそっちのけで、再びオスとの交尾に夢中になるのである。デュラク教授らの観察によれば、出産後2日で巣の外をうろつき始め、結局、子育てを完全に放棄してしまう。オスネズミが現れれば、いとも簡単に交尾に至ってしまう。
「この実験結果は、びっくり仰天ものだった」デュラク教授は言う「単純な遺伝子変異だけで、オスと同じように行動するメスが出現してしまう」
確かにTRPC2という遺伝子が1つ欠如するだけで、授乳や子育てよりもオスとの交尾を好むメスが出来上がってしまう。だが、この遺伝子欠損が引き継がれる可能性は極めて低いだろう。子孫が育たないのだから。
過去数十年にわたって、オスとメスの性行動に違いがあるのは、脳の構造に違いがあるからではないかと考えられてきた。その違いを究明するために、さまざまな研究が行われてきた。
ところが、この実験結果は、少なくともネズミのオスとメスの脳に構造的な違いがないことを示唆している。もしそうであれば、従来の定説を根底から覆すことになる。
「大局的に見れば、メスの脳の中には、オスの行動回路が完全に機能可能な状態で組み込まれているのではないか」とデュラク教授は指摘する。完全に機能可能ではあるが、通常は、鋤鼻器官によって抑制されているということになる。本研究の論文は、“Nature”誌上で発表される。
★ ★ ★
さて、人間の場合も女性の脳の中には、男性の行動回路が完全に機能可能な状態で組み込まれているのだろうか? そして、それは何らかの器官や遺伝子により抑制されているのだろうか?
デュラク教授らによれば、人間はネズミの鋤鼻器官に完全に一致する器官を備えていないので、同じことが人間の場合にも当てはまるとは考えにくいらしい。さらに人間は、ネズミのようにフェロモンや匂いに頼らず、視覚的刺激やその他の感覚的刺激に敏感に反応しながら性行動に及ぶという。
だがしかし、「人間の女性の脳の中には、男性の行動回路が完全に機能可能な状態で組み込まれている」というモデル自体は成立しうるかもしれない。そして、その回路が何らかの器官や遺伝子により抑制されている可能性も否定できないだろう。
もしそうなら、その抑制を一時的に解除する薬物が将来的に開発される可能性もある。その薬物を摂取した女性は、男性のような性行動を示すことになる。その場合、それを媚薬と呼べるかどうかは実に微妙となる。女から男のように迫ってこられると逆に萎える男性がきっと多いはず。
あるいは、その抑制を解かれている女性が実は既に存在しているかもしれない。いや実際、当ブログで、その可能性を想起させる珍事件を過去に何度も取り上げてきた。たとえば、下記のリンクのように、男女の性行動において性差が逆転したかのような事例を取り上げてきた。
ネズミの場合、遺伝子TRPC2が欠如したメスは授乳と子育てを放棄してしまうため子供が育たず、遺伝子欠損が子孫に引き継がれる可能性は極めて低い。だが、人類の文明社会では、母親が子育てをしなくても子は育つ。子育てを父親や誰かと分担する場合も多い。子育ての意思がないのに出産後すぐに妊娠するというパターンを繰り返してきた20歳の女性の話を取り上げたこともある。
■ Sources:
【関連記事】
では、この抑制はどうすれば解かれてしまうのだろうか? ハワード・ヒューズ医療研究所に研究員として所属しながらハーバード大学で分子細胞生物学の教鞭を執っているキャサリン・デュラク教授率いる研究チームでは、最初、TRPC2と呼ばれる遺伝子が欠如したメスのマウスを作り出した。こうして作り出されたミュータント・ネズミのメスが、上記のようにオスと変わりのない積極的な性行動を示したのである。
TRPC2という遺伝子が欠如していると、鼻の中にあって性フェロモンを感知する「鋤鼻(じょび)器官」が機能しなくなる。つまり、メスの好色さに抑制をかけているのは、鋤鼻器官だということになる。そこで、メスの鋤鼻器官を外科的に切除してみたところ、TRPC2が欠如したメスと同じく、積極的にオスと交尾しようとするようになった。
抑制が解かれたメスの行動の異様さは、交尾に至るまでの局面だけに限定されない。交尾の結果として妊娠すれば積極果敢な性行動の目的が達成されるというものではなさそうなのだ。
哺乳類の場合(一部の霊長類を除く)、性行動の結果として妊娠したメスは、出産、授乳、子育てが終わるまでオスからの求愛を受け付けなくなる。そうでないと、子供が育たず、その種は滅んでしまう。実際、ネズミのメスは、その短い生涯の8割を巣の中に篭って子育てに費やす。授乳中にオスが巣に入ってくると撃退するし、オスとまぐわうことはありえない。
だが、“タガが外れた”メスネズミたちは、生まれた赤ん坊たちに授乳することそっちのけで、再びオスとの交尾に夢中になるのである。デュラク教授らの観察によれば、出産後2日で巣の外をうろつき始め、結局、子育てを完全に放棄してしまう。オスネズミが現れれば、いとも簡単に交尾に至ってしまう。
「この実験結果は、びっくり仰天ものだった」デュラク教授は言う「単純な遺伝子変異だけで、オスと同じように行動するメスが出現してしまう」
確かにTRPC2という遺伝子が1つ欠如するだけで、授乳や子育てよりもオスとの交尾を好むメスが出来上がってしまう。だが、この遺伝子欠損が引き継がれる可能性は極めて低いだろう。子孫が育たないのだから。
過去数十年にわたって、オスとメスの性行動に違いがあるのは、脳の構造に違いがあるからではないかと考えられてきた。その違いを究明するために、さまざまな研究が行われてきた。
ところが、この実験結果は、少なくともネズミのオスとメスの脳に構造的な違いがないことを示唆している。もしそうであれば、従来の定説を根底から覆すことになる。
「大局的に見れば、メスの脳の中には、オスの行動回路が完全に機能可能な状態で組み込まれているのではないか」とデュラク教授は指摘する。完全に機能可能ではあるが、通常は、鋤鼻器官によって抑制されているということになる。本研究の論文は、“Nature”誌上で発表される。
さて、人間の場合も女性の脳の中には、男性の行動回路が完全に機能可能な状態で組み込まれているのだろうか? そして、それは何らかの器官や遺伝子により抑制されているのだろうか?
デュラク教授らによれば、人間はネズミの鋤鼻器官に完全に一致する器官を備えていないので、同じことが人間の場合にも当てはまるとは考えにくいらしい。さらに人間は、ネズミのようにフェロモンや匂いに頼らず、視覚的刺激やその他の感覚的刺激に敏感に反応しながら性行動に及ぶという。
だがしかし、「人間の女性の脳の中には、男性の行動回路が完全に機能可能な状態で組み込まれている」というモデル自体は成立しうるかもしれない。そして、その回路が何らかの器官や遺伝子により抑制されている可能性も否定できないだろう。
もしそうなら、その抑制を一時的に解除する薬物が将来的に開発される可能性もある。その薬物を摂取した女性は、男性のような性行動を示すことになる。その場合、それを媚薬と呼べるかどうかは実に微妙となる。女から男のように迫ってこられると逆に萎える男性がきっと多いはず。
あるいは、その抑制を解かれている女性が実は既に存在しているかもしれない。いや実際、当ブログで、その可能性を想起させる珍事件を過去に何度も取り上げてきた。たとえば、下記のリンクのように、男女の性行動において性差が逆転したかのような事例を取り上げてきた。
ネズミの場合、遺伝子TRPC2が欠如したメスは授乳と子育てを放棄してしまうため子供が育たず、遺伝子欠損が子孫に引き継がれる可能性は極めて低い。だが、人類の文明社会では、母親が子育てをしなくても子は育つ。子育てを父親や誰かと分担する場合も多い。子育ての意思がないのに出産後すぐに妊娠するというパターンを繰り返してきた20歳の女性の話を取り上げたこともある。
■ Sources:
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1. ホーム/2007-08-07 [ とんかつ3号 隠れ亭 ] 2007年08月07日 07:31
おはようございます。 ある遺伝子が欠如した女性は、男みたいな強引さで男性と交わろうとする?― ネズミで確認される (なんでも評点) TRPC2という遺伝子が欠如していると、鼻の中にあって 性フェロモンを感知する「鋤鼻(じょび)器官」が機能 しなくなる。つまり、メスの.....
2. 女性の頭部から「55年前に突き刺さった鉛筆」を摘出、長さ約8センチ 他 [ 神楽書堂‐ニュースログ‐ ] 2007年08月07日 10:15
女性の頭部から「55年前に突き刺さった鉛筆」を摘出、長さ約8センチ
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【詳細記事(画像在り)】
ある遺伝子が欠如したメスのネズミは積極的な性行動を示す――人間でも同じ事が
3. そろそろ疑わないとといけないこと [ ヒッキーガエルブログ ] 2007年08月07日 11:52
桃美味い。
ハイ、じゃぁ今日の巡回報告。
ある遺伝子が欠如した女性は、男みたいな強引さで男性と交わろうとする?― ネズミで確認されるなんでも評点さん
昨今の事件を見ていると人間にもいるような・・・
ルーさん
この記事へのコメント
2. Posted by 会社員 2007年08月09日 13:33
うちの会社にいるいる。俺もレふじkぉp;されたよ。多分社員ほぼ全員。
その女(32歳独身)顔もガタイもゴリラみたいなんだけど、悲しいかな、勃たされたら「もうどうでもいいや」ってされるがまま。
その女自分で言ってるんだけど、道端で会ったイケメンを無理矢理車に引きずり込んで襲ったんだって。
因みにその女、握力100だって。
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