クラウドソーシング「ランサーズ」 なんでも評点:夫を亡くした悲しみが1週間後に妻の心臓を停止させ、夫婦一緒に葬られる

2007年06月29日

夫を亡くした悲しみが1週間後に妻の心臓を停止させ、夫婦一緒に葬られる


人が悲しみのあまり死んでしまうことを、英語では“die of a broken heart”などと表現する。この文脈における“heart”は心臓ではなく、心や愛である。本当に死んでしまうとしても、自らの手で命を絶つケースが多いはずだ。悲しみのあまり心臓が壊れてしまうことは、めったにないと思われる。
南アフリカ共和国フリーステートの地元紙“Volksblad”がまさに悲しみのあまり心臓が停止して死に至った女性の話をごく短い記事で取り上げている。“Volksblad”紙自体はアフリカーンス語(オランダ語の南ア方言)の新聞だが、記事を英訳したものをNews24.comサイトで見つけた。

フリーステートのペトラスステーン近郊で農場を営むヘルガード・クラーセンさんという男性が6月19日、この世を去った。まだ、58歳という若さだった。妻のシュゼットさん(53歳)は、娘のマリチェンさん(31歳)を嫁ぎ先のカナダから帰国させ、葬儀の準備に取り掛かった。

その姿は気丈夫に見えたかもしれない。だが、ヘルガードさんの兄ペトラス・クラーセンさんによると、ヘルガードさんの死の直後、シュゼットさんは喪失感を次のような言葉で表現していた。

「私は、ヘルガードにあまりにも深く依存して生きてきたわ。息をするのだって、ヘルガードの肺を通じて呼吸しているようなものだった」

シュゼットさんは、夫を看取った後、ときどき胸が痛いとこぼしていた。誰だって、深い悲しみを覚えると胸が痛くなることがある。周囲の人はそう思っただけかもしれない。だが、夫が逝って6日目の6月25日の午前11時ごろ、彼女は胸の激痛を義理の妹イナさんに訴えた。

そこで家族の人たちがシュゼットさんを医者に診せたが、心臓関係の問題は何も検出されなかった。しかし、翌6月26日の朝、シュゼットさんは心臓発作に見舞われ、夫の後を追うように亡くなった。

義理の妹イナさんは、シュゼットさんの死が文字どおり“die of a broken heart”だったと表現している。診断した医師が彼女の心臓の異常を見落としていた可能性もあるが、今となっては、悲しみのあまり心臓が停止してしまったというほかない。

家族は、2人の葬儀を同時に行うことにした。ヘルガードさんとシュゼットさんのなきがらは、同時に墓に納められることになる。

「息をするのも、夫の肺を通じて呼吸しているようなものだった」という言葉が示すように、(少なくともシュゼットさんから見れば)まさに一心同体のような2人だったに違いない。そこまで深く愛した伴侶を失うことは、そこまで深く誰かを愛したことのない人には想像も付かないほど、深く救いようのない喪失感だったのだろう。

もしかしたら、これに似た事例は世の中にたくさんあるのかもしれない。われわれの身近でも起こっているのかもしれない。だが、あまりにも個人的な話であり、新聞記事で伝えられるようなことはめったにない。上記のヘルガード・クラーセンさんは地元では有名な農場主だったらしく、それゆえ記事になったのではないかと思われる。

愛が深ければ深いほど、相手を失ったときの喪失感も深い。だから自分はそんなに深く誰かを愛せないという人もいるだろう。どんなに深く愛し合っていて、一生一緒にいるつもりの2人でも、いつかは死に分かたれるときがくる。物事には必ず終わりがある。だが、永遠に終わりが来そうにないものには、ありがたみがない。




■ Source: Widow dies of 'broken heart'

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1. Posted by ぬっ   2007年06月30日 23:26
5 人を愛する事、それは心です。しかし、証明されたわけではないが、心臓は心だと考えたら全て解決するんではなかろうか。人間は生命そのものだと思います。全てがあるから人間だと思います。僕は生命ある限り精一杯大切な人に無償の愛を与え続けます。なぜなら、彼女も今生きていてくれるから・・・。(・ω・)
2. Posted by みかん   2011年07月31日 16:16
5 私も同じ境遇です。誰にもわかって、もらえることではありません。掛け替えのない人喪失感は想像を絶します。

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