2007年01月24日
偽装された武器といえば、ボールペン型の銃、杖に仕込まれた剣、傘に仕込まれたライフル、大五郎が乗る乳母車に仕込まれた刀と連射銃などリアル、フィクションを問わず、いろいろ考案されている。いずれも武器ではなさそうなものに武器が仕込まれているわけである。
ところが、最近米国では、従来の常識の盲点を突いたタイプの偽装武器が出回りつつあるとして、全米の警察が警戒を高めている。どう盲点を突いているかというと、その武器は見かけも武器だからである。だが、弾丸を発射できない接近戦用の武器、すなわちナイフに成りすましている。
ナイフの中に銃が仕込まれている。見かけはサバイバルナイフに似ているが、グリップの中に回転式の弾倉&発射装置が内蔵されている。ナイフの“つば”の部分が実は引き金になっていて、これを引くとグリップの中から弾丸が発射される。
ニュージャージー州のCBS 2 Newsがその武器の発射シーンを含む映像をサイト上で公開している。このビデオに映されている偽装銃は、5発の弾丸を発射できる。ビデオを見るには、下のリンクをクリックして英文記事のページを開いた後、右側に表示されているビデオウィンドウの下の [Play] ボタンをクリックする。
この武器は警官たちにとって今後、大きな脅威となるおそれがある。たとえば、追い詰められた犯人がナイフを抜いたところで、通常なら接近戦にならない限り警官が負傷することはない。しかし、ナイフにしか見えない武器から、突然に弾丸が発射される可能性があるわけである。
この手の偽装武器が広まると、警官たちは、たとえ相手が何メートルも先でナイフを構えたとしても即時に発砲せざるをえなくなるだろう。
なお、上記のビデオに映っている偽装銃と同一物ではなさそうだが、このタイプの武器の画像をWeb上で1点のみ見つけた。下記のリンクがそれである。この写真を見ると、ナイフのグリップ部分に回転装置がどのように内蔵されているかがよくわかる。
見たところ、あまり精度の高い作りではなさそうだし、安全対策もいい加減そうだ。暴発して持ち主が怪我をする可能性もありそうに見える。
この種の武器は、米国内で密造されているか、海外から入ってきているかのどちらからしい。ナイフに偽造した銃のほか、従来から存在した“ナイフガン”(刃の部分を発射する機能を持つ)やペンに偽装した銃なども、警官たちにとって脅威となっている。さらに、最近ではBlackBerryという携帯端末に偽装した銃も出回っているという。
実際にどの程度紛らわしいものかは個々の偽装武器によりけりだが、命に関わる紛らわしさゆえ、次のように評点しておこう。
当ブログでは、サーベルで銃に勝った男の武勇伝を取り上げたこともあるわけだが、このタイプのナイフで銃に勝っても、実際にはナイフでなくて銃なのだから武勇伝にはならないだろう。ただし、偽装のために銃としての機能や性能が制限を受けているはずなので、撃ち合いになったら不利なのは明らかだ。
偽装武器のほか、最近では武器などを体内に隠していたという話も多い。たとえ直腸の中に隠されているのがスクリュードライバーであったとしても、警官たちは慎重に対処しなければならない(関連記事の3番目の記事)。
■ Source: http://wcbstv.com/local/local_story_022171646.html
【関連記事】
ナイフの中に銃が仕込まれている。見かけはサバイバルナイフに似ているが、グリップの中に回転式の弾倉&発射装置が内蔵されている。ナイフの“つば”の部分が実は引き金になっていて、これを引くとグリップの中から弾丸が発射される。
ニュージャージー州のCBS 2 Newsがその武器の発射シーンを含む映像をサイト上で公開している。このビデオに映されている偽装銃は、5発の弾丸を発射できる。ビデオを見るには、下のリンクをクリックして英文記事のページを開いた後、右側に表示されているビデオウィンドウの下の [Play] ボタンをクリックする。
この武器は警官たちにとって今後、大きな脅威となるおそれがある。たとえば、追い詰められた犯人がナイフを抜いたところで、通常なら接近戦にならない限り警官が負傷することはない。しかし、ナイフにしか見えない武器から、突然に弾丸が発射される可能性があるわけである。
この手の偽装武器が広まると、警官たちは、たとえ相手が何メートルも先でナイフを構えたとしても即時に発砲せざるをえなくなるだろう。
なお、上記のビデオに映っている偽装銃と同一物ではなさそうだが、このタイプの武器の画像をWeb上で1点のみ見つけた。下記のリンクがそれである。この写真を見ると、ナイフのグリップ部分に回転装置がどのように内蔵されているかがよくわかる。
- G.R.A.D. .22 RS Knife gun
(なお、このページの画像はFireFoxでは表示されるのだが、IEでは表示されないことがあるようだ)
見たところ、あまり精度の高い作りではなさそうだし、安全対策もいい加減そうだ。暴発して持ち主が怪我をする可能性もありそうに見える。
この種の武器は、米国内で密造されているか、海外から入ってきているかのどちらからしい。ナイフに偽造した銃のほか、従来から存在した“ナイフガン”(刃の部分を発射する機能を持つ)やペンに偽装した銃なども、警官たちにとって脅威となっている。さらに、最近ではBlackBerryという携帯端末に偽装した銃も出回っているという。
実際にどの程度紛らわしいものかは個々の偽装武器によりけりだが、命に関わる紛らわしさゆえ、次のように評点しておこう。
まぎらわしさ10 | ■■■■■■■■■■ |
当ブログでは、サーベルで銃に勝った男の武勇伝を取り上げたこともあるわけだが、このタイプのナイフで銃に勝っても、実際にはナイフでなくて銃なのだから武勇伝にはならないだろう。ただし、偽装のために銃としての機能や性能が制限を受けているはずなので、撃ち合いになったら不利なのは明らかだ。
偽装武器のほか、最近では武器などを体内に隠していたという話も多い。たとえ直腸の中に隠されているのがスクリュードライバーであったとしても、警官たちは慎重に対処しなければならない(関連記事の3番目の記事)。
■ Source: http://wcbstv.com/local/local_story_022171646.html
【関連記事】
- 松葉杖仕込み銃が火を噴いた
- 今まさに引き金を引こうとしている人差し指を一刀両断にし、剣で銃に勝った男
- 全裸男が危険物を隠し持っていたため、警官たちに銃口を向けられながら自分で肛門から取り出す
- 携帯電話を直腸から自在に出し入れして使用していた4人の服役者(うち1人は充電器も直腸内に収納)
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1. 「お前を辞めさせてやる」「教育委員会にチクるぞ」 図に乗る子供たちに先生困惑 [ ラグタイム ] 2007年01月24日 20:56
いかがわしいサイトの広告を間違ってクリックしてしまいました。
ヒヤヒヤもんです;ノートン先生ありがとお〜!
【画像】
日本では考えられないようなロシアのバス停留所(GIGAZINE様)
ユニークなバス停が一杯w
2. 45歳年下の男にあまりにも激しく交接され過ぎて本当に昇天してしまった女性 他 [ 風風書堂‐ニュースログ‐ ] 2007年01月25日 00:59
この記事へのコメント
1. Posted by BlackBerry 2007年01月24日 01:40
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/keyword/23251.html
携帯ですね。
携帯ですね。
2. Posted by miccckey 2007年01月24日 01:43
>>1
親切にご指摘ありがとう。変だなとは思ってたんですが・・・黒イチゴじゃなくて携帯端末の固有名詞だったんですね。さっそく修正いたしました。
親切にご指摘ありがとう。変だなとは思ってたんですが・・・黒イチゴじゃなくて携帯端末の固有名詞だったんですね。さっそく修正いたしました。
3. Posted by mgm 2007年01月25日 09:33
共産圏には結構あるのかも。
ロシアのNRS2とかありますし。
あの辺から流れてきてるんでしょうかね。
ロシアのNRS2とかありますし。
あの辺から流れてきてるんでしょうかね。
4. Posted by シエロ 2007年01月26日 00:03
中国製の22口径をしこんだナイフもあるみたいです。
5. Posted by ELLE 2007年01月29日 18:18
日本にも握り鉄砲なる単発式の鉄砲があったはず。