2006年11月12日
米国ミシガン州ジャクソンで、ある夏の夜、若い男女が集まってパーティをしていた。余興として“告白ゲーム”をやろうということになった。お題は「今までにやった一番馬鹿なこと」に決まった。パーティ参加者の口から次々に語られる失敗談に爆笑の渦が立て続けに巻き起こる。楽しい時間だった。1人の男がとんでもないことを告白するまでは。
ジェリー・ローズ(29歳)の告白に全員が耳を疑った。「俺がいままでにやった一番馬鹿なことと言えば、じいさんの頭を銃で撃ったことかな」
どうせジェリーの法螺話だろう。そうに決まっている。ほとんど全員がそう思い直して、次の順番の者から告白ゲームを続けた。再び和気あいあいとした雰囲気に戻った。酒も入っていたし、ジェリーの話を深く心に留め置いた者は、たった1人の例外を除いて誰もいなかった。
ジェリーの恋人だけは、彼の仰天告白のことがいつまでも気になっていた。そしてパーティから数か月過ぎた11月のある日、彼女のもとに刑事がやって来た。ジャクソン郡の隣のカルフーン郡の警察署に所属する刑事だった。
その刑事は、カルフーン郡で今年になってから続発している一連の家宅侵入事件のことで、捜査の手がかりとなる情報を探していた。彼女は、ずーっと気になっていたジェリーの告白のことを刑事に打ち明けた。刑事が追っているヤマとは関係なさそうな話だったが、刑事はすぐにジャクソン郡の保安官事務所に連絡を取った。
実は、ジャクソン郡の警察では、今年の3月22日にパーマという町で起きた強殺事件のホシを追っていたが、手がかりがほとんどなく捜査が行き詰っていた。ガイシャはエドガー・ホークという名の60歳の男性。自宅の地下室で頭に銃弾を浴びて息絶えているところを妻と14歳の孫娘によって発見された。地下室に保管されていた多額の現金と22口径のライフルが消えていた。
ジェリーの告白は法螺話ではなかった。ジャクソン郡の刑事たちは、彼が犯人である証拠を固めて逮捕状を取り、母親宅にいたジェリーの身柄を確保した。
以上、ミシガン州のローカル紙が伝えているオンライン記事の内容を整理し、若干味付けをして紹介した。
パーティ参加者のうち、彼女以外の全員がジェリーの告白を法螺話と受け止めていた・・・と書いたが、これは筆者の推理に基づく味付けである。真に受けていた者が彼女以外に多数いたなら、パーティの翌日あたりに、こっそり警察に通報する者がいてもおかしくないと思われるからである。
ジェリーの彼女は、彼の仰天告白を聞いてから数ヶ月の間、心の中にずっと葛藤を抱えていたのだろうと思う。近しい人間だからこそ、ジェリーの話を法螺で済ませなかったのだろう。多額の現金を奪ったとなれば、ジェリーの羽振りが急に良くなった時期もあったはず。彼女にすれば、思い当たる点がほかにもいろいろあったのだろう。
彼女は、究極の選択を迫られたということになるかもしれない。黙り通して恋人を警察の捜査から守るか。それとも、恋人を失ってでも良心を貫くか。
ま、実際には、彼女は単にお喋りなだけだったのかもしれない。あるいは、とっくの昔にジェリーに愛想を尽かしていたのかもしれない。そういう可能性はあるが、やはり彼女は、ぎりぎりの紙一重のところで選択を下したのだと解釈しておきたい。
■ Source: http://www.azcentral.com/offbeat
/articles/1106GameConfession06-ON.html
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どうせジェリーの法螺話だろう。そうに決まっている。ほとんど全員がそう思い直して、次の順番の者から告白ゲームを続けた。再び和気あいあいとした雰囲気に戻った。酒も入っていたし、ジェリーの話を深く心に留め置いた者は、たった1人の例外を除いて誰もいなかった。
ジェリーの恋人だけは、彼の仰天告白のことがいつまでも気になっていた。そしてパーティから数か月過ぎた11月のある日、彼女のもとに刑事がやって来た。ジャクソン郡の隣のカルフーン郡の警察署に所属する刑事だった。
その刑事は、カルフーン郡で今年になってから続発している一連の家宅侵入事件のことで、捜査の手がかりとなる情報を探していた。彼女は、ずーっと気になっていたジェリーの告白のことを刑事に打ち明けた。刑事が追っているヤマとは関係なさそうな話だったが、刑事はすぐにジャクソン郡の保安官事務所に連絡を取った。
実は、ジャクソン郡の警察では、今年の3月22日にパーマという町で起きた強殺事件のホシを追っていたが、手がかりがほとんどなく捜査が行き詰っていた。ガイシャはエドガー・ホークという名の60歳の男性。自宅の地下室で頭に銃弾を浴びて息絶えているところを妻と14歳の孫娘によって発見された。地下室に保管されていた多額の現金と22口径のライフルが消えていた。
ジェリーの告白は法螺話ではなかった。ジャクソン郡の刑事たちは、彼が犯人である証拠を固めて逮捕状を取り、母親宅にいたジェリーの身柄を確保した。
以上、ミシガン州のローカル紙が伝えているオンライン記事の内容を整理し、若干味付けをして紹介した。
パーティ参加者のうち、彼女以外の全員がジェリーの告白を法螺話と受け止めていた・・・と書いたが、これは筆者の推理に基づく味付けである。真に受けていた者が彼女以外に多数いたなら、パーティの翌日あたりに、こっそり警察に通報する者がいてもおかしくないと思われるからである。
ジェリーの彼女は、彼の仰天告白を聞いてから数ヶ月の間、心の中にずっと葛藤を抱えていたのだろうと思う。近しい人間だからこそ、ジェリーの話を法螺で済ませなかったのだろう。多額の現金を奪ったとなれば、ジェリーの羽振りが急に良くなった時期もあったはず。彼女にすれば、思い当たる点がほかにもいろいろあったのだろう。
彼女は、究極の選択を迫られたということになるかもしれない。黙り通して恋人を警察の捜査から守るか。それとも、恋人を失ってでも良心を貫くか。
ま、実際には、彼女は単にお喋りなだけだったのかもしれない。あるいは、とっくの昔にジェリーに愛想を尽かしていたのかもしれない。そういう可能性はあるが、やはり彼女は、ぎりぎりの紙一重のところで選択を下したのだと解釈しておきたい。
紙一重指数9 | ■■■■■■■■■□ |
■ Source: http://www.azcentral.com/offbeat
/articles/1106GameConfession06-ON.html
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1. 今までにやった一番馬鹿なことをネタにする宴会の余興で「人を撃った」と話して逮捕 [ 風風書堂‐ニュースログ‐ ] 2006年11月14日 19:20
米国ミシガン州ジャクソンで、若い男女が集まってパーティをしていた。余興として“告白ゲーム”をやろうということになった。お題は「今までにやった一番馬鹿なこと」に決まった。
そして、ジェリー・ローズ(29歳)
この記事へのコメント
1. Posted by 蒼 2006年11月20日 14:58

単なる身勝手な強盗殺人を平気でやってのけるような危険人物と知らずに付き合ってたなんて、彼女にしてみれば恐ろしい話ですから。冷静で人道的な女性だったのね。