2006年08月01日
地中海沿岸の太陽の国アルバニア。青く美しいアドリア海が打ち寄せる浜辺。北国スウェーデンから当地にやってきた観光客一行が海水浴&日光浴を楽しんでいた。その中の女性1人が上半身を満遍なく日に焼きたいと欲し、南のリゾート地の浜辺を訪れたときにいつもそうしているようにビキニのブラを外すことにした。
だが浜辺で余暇を過ごしているのは、国外からの観光客だけではない。地元アルバニアの人々も多数含まれていた。そのスウェーデン人女性がブラを外した瞬間、周囲に戦慄が走った。こんなに大勢の人がいる場所で女性がトップレスになって横たわるなど、とりわけ子連れの地元女性たちにとって受け入れがたい行為だった。
彼女らは子供の手を引き、血相抱えて浜辺から逃げ去った。許されざる行為を目撃したので当局に通報した。その通報を受けて現場に急行したのは、警官たちではなく、アルバニア軍の警備兵たちだった。
だが、兵士たちは問題の女性を現場に発見したものの言葉が通じないため、女性に注意することも、ブラを着用させることもできなかった。結局、このスウェーデン人女性はお咎めなしだった模様。
筆者も以前海外を飛び回っていたころ、旧フランス領の南のリゾート地(モーリシャスなど)で、若い女性たち(白人女性も現地の女性も)が堂々とトップレスになって日を浴びているのをしばしば目にした。
上記のスウェーデン人女性も、そういう気軽な感覚だったのだろう。だから、アルバニア軍の兵士たちが自分めがけて出動してきても、いったい何が悪いのか、さっぱりわからなかったのかもしれない。
だが、この女性、たとえパックの観光旅行とは言え、行き先の国の文化をごくわずかでも予習しておくべきだったかもしれない。アルバニアは人口の7割をイスラム教徒が占めているのだから。
一般論として、人は見ず知らずの異文化の中に身を置いたとき、まず自分がいつもに比べてはるかに空気が読めない状態になっていることを自覚して、慎重に行動すべきだと言えるだろう。これは、異国を訪れた当初に限らない。
新しい職場に移ったときも、今までとは異なる文化の中に身を置くことになるのだから、慎重さが要求される。ネット上の掲示板などでも、最初に書き込むまでに半年はROMして空気を読むべきだなどとされる。
ただ、筆者もかつてアフリカ諸国などで経験したことだが、特定の職務を帯びて異文化の中に足を踏み入れた場合は、空気が読めるまで慎重にしていようなどと考えると、永久に目的を達成できないことになりかねない。そういうケースでは、下手に自分のスタイルを変えない方が好結果に繋がることもある。(その好例として、ゴーン氏の名が挙がりそうだが)。
以下は完全な余談なので、珍ネタ以外に関心のない人はパスよろしく。
オフラインの世界での私は、商業/テクノロジー分野のトランスレーター/ライターを本職としているわけだが、この業界の歴史自体は比較的新しく、近頃では外資参入の荒波にさらされている。ゆえに、文化的ギャップを経験することは日常茶飯事である。
ただ、たまに別の業界とも、何らかの企画があって接触を持つことがある。そういう場合は、もっと性質の異なる文化的ギャップを感じることがある。
たとえば、“名より実を取る”世界と“実より名を取る”世界の違いというのは大きい。私は翻訳家と言っても、原則として前者の世界の住人。後者の世界に足を踏み入れたく思うときもあるのだが、“名より実を取る”の極めつけのような普段の仕事から手を引くわけにもいかず、“実より名を取る”機会があっても、なかなか難しい。
ただし、“実より名を取る”世界では、ごく稀に、“得た名”を数百倍も数千倍も上回るような“実”(つまり高額印税収入)を手にすることができたりもするわけである。(多少当たり障りがあることに言及しているため曖昧な書き方をして申し訳ない。ゆえに“完全な余談”と断ったわけだが)。
ともあれ、こちらは相手との文化の違いに気づいているのに、相手側はそれに気づいていないケースというのが最も厄介かもしれない。相手は自分たちの文化がこちらにも通用すると信じている。上記の話も、女性の側は、軍が出動しても自分の行いに問題があったと認識するに至らなかった模様で、これに該当するかもしれない。
■ Source: Topless Swede causes Albanian alert
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彼女らは子供の手を引き、血相抱えて浜辺から逃げ去った。許されざる行為を目撃したので当局に通報した。その通報を受けて現場に急行したのは、警官たちではなく、アルバニア軍の警備兵たちだった。
だが、兵士たちは問題の女性を現場に発見したものの言葉が通じないため、女性に注意することも、ブラを着用させることもできなかった。結局、このスウェーデン人女性はお咎めなしだった模様。
筆者も以前海外を飛び回っていたころ、旧フランス領の南のリゾート地(モーリシャスなど)で、若い女性たち(白人女性も現地の女性も)が堂々とトップレスになって日を浴びているのをしばしば目にした。
上記のスウェーデン人女性も、そういう気軽な感覚だったのだろう。だから、アルバニア軍の兵士たちが自分めがけて出動してきても、いったい何が悪いのか、さっぱりわからなかったのかもしれない。
だが、この女性、たとえパックの観光旅行とは言え、行き先の国の文化をごくわずかでも予習しておくべきだったかもしれない。アルバニアは人口の7割をイスラム教徒が占めているのだから。
空気読めない度9 | ■■■■■■■■■□ |
一般論として、人は見ず知らずの異文化の中に身を置いたとき、まず自分がいつもに比べてはるかに空気が読めない状態になっていることを自覚して、慎重に行動すべきだと言えるだろう。これは、異国を訪れた当初に限らない。
新しい職場に移ったときも、今までとは異なる文化の中に身を置くことになるのだから、慎重さが要求される。ネット上の掲示板などでも、最初に書き込むまでに半年はROMして空気を読むべきだなどとされる。
ただ、筆者もかつてアフリカ諸国などで経験したことだが、特定の職務を帯びて異文化の中に足を踏み入れた場合は、空気が読めるまで慎重にしていようなどと考えると、永久に目的を達成できないことになりかねない。そういうケースでは、下手に自分のスタイルを変えない方が好結果に繋がることもある。(その好例として、ゴーン氏の名が挙がりそうだが)。
以下は完全な余談なので、珍ネタ以外に関心のない人はパスよろしく。
オフラインの世界での私は、商業/テクノロジー分野のトランスレーター/ライターを本職としているわけだが、この業界の歴史自体は比較的新しく、近頃では外資参入の荒波にさらされている。ゆえに、文化的ギャップを経験することは日常茶飯事である。
ただ、たまに別の業界とも、何らかの企画があって接触を持つことがある。そういう場合は、もっと性質の異なる文化的ギャップを感じることがある。
たとえば、“名より実を取る”世界と“実より名を取る”世界の違いというのは大きい。私は翻訳家と言っても、原則として前者の世界の住人。後者の世界に足を踏み入れたく思うときもあるのだが、“名より実を取る”の極めつけのような普段の仕事から手を引くわけにもいかず、“実より名を取る”機会があっても、なかなか難しい。
ただし、“実より名を取る”世界では、ごく稀に、“得た名”を数百倍も数千倍も上回るような“実”(つまり高額印税収入)を手にすることができたりもするわけである。(多少当たり障りがあることに言及しているため曖昧な書き方をして申し訳ない。ゆえに“完全な余談”と断ったわけだが)。
ともあれ、こちらは相手との文化の違いに気づいているのに、相手側はそれに気づいていないケースというのが最も厄介かもしれない。相手は自分たちの文化がこちらにも通用すると信じている。上記の話も、女性の側は、軍が出動しても自分の行いに問題があったと認識するに至らなかった模様で、これに該当するかもしれない。
■ Source: Topless Swede causes Albanian alert
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