2006年06月10日
米国ユタ州ケイズビル在住の18歳の少年が植物園にやって来て、ガチョウたちを眺めていた。そのうち、一羽がひどく寂しげに見えた。だから、彼はそのガチョウを家に連れ帰ることにした。
しかし、誰かがその様子を目撃していて、保安官事務所に通報した。しばらくして、付近の路上で警官が赤いフォード・テンポを発見し、停車を命じた。18歳の少年がハンドルを握っており、助手席には“寂しいガチョウ”の姿があった。
少年は交通法規を忠実に守っていた。自分がシートベルトを締めるだけではなく、ガチョウにもシートベルトを装着させていた。その状態で、ガチョウはおとなしく助手席に座っていた。
実を言うと、本稿では、便宜上“ガチョウ”と呼んでいるが、少年が連れて帰ろうとしていたのは実際には野生のガンである。ガンは、病気のガンや銃のガンと紛らわしいので“ガチョウ”と呼ぶことにした。厳密に言うと、ガンを飼いならしたものがガチョウである。カモを家禽化したものがアヒルであるように。
植物園の担当者によると、園にいる野生のガチョウ(ガン)は人に慣れていて、気まぐれに人間のそばにも近寄ってくるが、車の中でおとなしくしているのは普通では考えられないことだという。
「とても寂しそうだったから家に連れて帰ろうと思ったんです」と少年は警官に話した。実は、少年の家では、ガチョウやアヒルを以前から飼っている。だが、飼っているガチョウの1羽がつい最近死んでしまったのだという。
警察では、車のナンバーから所有者を照会し、所有者の家に別の警官を向かわせた。すると、1羽のアヒルと1羽のガチョウがお出迎え。
ところが、ガチョウの方は警官のことがお気に召さなかったらしく、威嚇行動を開始。警官を追い掛け回した挙句、庭の外に追い出してしまった。
一方、少年が停車を命じられた現場に、少年の母親がやって来た。母親は、しばらく警官たちと話した後、おもむろに「このガチョウさんとお話してもいいかしら」とのたまった。
母親は、息子が運転していた車の方に歩み寄り、数分間にわたり、ガチョウとの会話を試みた。だが、ガチョウは彼女を無視し、問いかけに答えない。その様子を見て、彼女は「これはうちのガチョウではありませんわ」と証言。
結局、少年がガチョウを植物園に返却して、一件落着。ただし、警官は、植物園のガチョウを持ち帰ろうとした行為は軽窃盗に当たるとして、少年に厳重注意。
ともあれ、寂しげに見えたというだけの理由で植物園からガチョウを持ち帰ろうとした少年には、ガチョウと会話できると信じている母親がいる。この親にしてこの子あり。
ま、家にいる方のガチョウが警官を追い払い、植物園のガチョウ(実際には野生のガン)がシートベルトを装着して、おとなしく車に乗っていたわけで、彼らには彼らなりに人を見る目があるのかもしれない。
■ Source: http://kutv.com/watercooler/local_story_159112321.html
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少年は交通法規を忠実に守っていた。自分がシートベルトを締めるだけではなく、ガチョウにもシートベルトを装着させていた。その状態で、ガチョウはおとなしく助手席に座っていた。
実を言うと、本稿では、便宜上“ガチョウ”と呼んでいるが、少年が連れて帰ろうとしていたのは実際には野生のガンである。ガンは、病気のガンや銃のガンと紛らわしいので“ガチョウ”と呼ぶことにした。厳密に言うと、ガンを飼いならしたものがガチョウである。カモを家禽化したものがアヒルであるように。
植物園の担当者によると、園にいる野生のガチョウ(ガン)は人に慣れていて、気まぐれに人間のそばにも近寄ってくるが、車の中でおとなしくしているのは普通では考えられないことだという。
「とても寂しそうだったから家に連れて帰ろうと思ったんです」と少年は警官に話した。実は、少年の家では、ガチョウやアヒルを以前から飼っている。だが、飼っているガチョウの1羽がつい最近死んでしまったのだという。
警察では、車のナンバーから所有者を照会し、所有者の家に別の警官を向かわせた。すると、1羽のアヒルと1羽のガチョウがお出迎え。
ところが、ガチョウの方は警官のことがお気に召さなかったらしく、威嚇行動を開始。警官を追い掛け回した挙句、庭の外に追い出してしまった。
一方、少年が停車を命じられた現場に、少年の母親がやって来た。母親は、しばらく警官たちと話した後、おもむろに「このガチョウさんとお話してもいいかしら」とのたまった。
母親は、息子が運転していた車の方に歩み寄り、数分間にわたり、ガチョウとの会話を試みた。だが、ガチョウは彼女を無視し、問いかけに答えない。その様子を見て、彼女は「これはうちのガチョウではありませんわ」と証言。
結局、少年がガチョウを植物園に返却して、一件落着。ただし、警官は、植物園のガチョウを持ち帰ろうとした行為は軽窃盗に当たるとして、少年に厳重注意。
ともあれ、寂しげに見えたというだけの理由で植物園からガチョウを持ち帰ろうとした少年には、ガチョウと会話できると信じている母親がいる。この親にしてこの子あり。
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ま、家にいる方のガチョウが警官を追い払い、植物園のガチョウ(実際には野生のガン)がシートベルトを装着して、おとなしく車に乗っていたわけで、彼らには彼らなりに人を見る目があるのかもしれない。
■ Source: http://kutv.com/watercooler/local_story_159112321.html
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この記事へのコメント
1. Posted by u 2006年06月10日 07:31
ほのぼのしてていいですね〜
2. Posted by ぽ 2006年06月10日 22:35
返してなかったらもっといい話
3. Posted by 原義 2006年06月11日 04:26
何か佐野元春のような少年ですね。
ガチョウよりも、母親と話が出来ているのか
心配にならないでもありません。
ガチョウよりも、母親と話が出来ているのか
心配にならないでもありません。
4. Posted by munimuni 2006年06月11日 11:58
お初にお目にかかります、「世界一バカ決定戦」というブログをやっております、munimuniと申します。
私のブログでは、「世界中からバカニュースを集めて、月一で上位三位のバカニュースを選び、年末に選ばれた36のバカニュースからどのニュースが一番バカか選ぼう」という事をやっております。
なんでも評点様では、世界中のニュースを取り扱ってらっしゃるようですので、私のブログとリンクを張って頂けたらと思い、ご連絡差し上げました。
よろしくご検討頂けましたら、幸いです。
まあ、ガンの自由意志に任せるのが正しいのではと。
この記事読んで、「ニルスの不思議な旅」を思い出しました。
あのガチョウが空を飛んだのは、なまじ嘘ではなかったんですね。
私のブログでは、「世界中からバカニュースを集めて、月一で上位三位のバカニュースを選び、年末に選ばれた36のバカニュースからどのニュースが一番バカか選ぼう」という事をやっております。
なんでも評点様では、世界中のニュースを取り扱ってらっしゃるようですので、私のブログとリンクを張って頂けたらと思い、ご連絡差し上げました。
よろしくご検討頂けましたら、幸いです。
まあ、ガンの自由意志に任せるのが正しいのではと。
この記事読んで、「ニルスの不思議な旅」を思い出しました。
あのガチョウが空を飛んだのは、なまじ嘘ではなかったんですね。
5. Posted by miccckey 2006年06月11日 15:04
>munimuni さん
こちらこそ、はじめまして。
ご覧のとおり、現在、当ブログには固定の相互リンク集は設置しておりません。その代わり、動的な相互リンク(逆アクセスランキング)を設置しております。
こちらこそ、はじめまして。
ご覧のとおり、現在、当ブログには固定の相互リンク集は設置しておりません。その代わり、動的な相互リンク(逆アクセスランキング)を設置しております。
7. Posted by munimuni 2006年06月11日 20:59
わかりました。
こちらではリンクを張りましたので、逆アクセスランキングの設定の方をよろしくお願いいたします。
では、失礼します。
こちらではリンクを張りましたので、逆アクセスランキングの設定の方をよろしくお願いいたします。
では、失礼します。
10. Posted by あおね 2006年07月31日 16:27
>助手席には“寂しいガチョウ”の姿があった。
想像したら笑いが・・!
想像したら笑いが・・!
11. Posted by uno 2007年05月26日 03:23
か、かわいい・・・!!
物凄く可愛い事件です。ああもう、
キューンと来ました
物凄く可愛い事件です。ああもう、
キューンと来ました
12. Posted by hu 2008年08月16日 23:45
のちの畑正憲である。
13. Posted by が 2010年07月03日 06:22
癒された
14. Posted by w 2014年07月04日 13:53
せっかく友人が出来て寂しくなくなるはずが、植物園に連れ戻されたガチョウ、ショック受けなかったかな〜?少年がまた会いに行ってあげたかな!?