2006年06月04日
「犬が人をかんだくらいではニュースにならないが、人が犬をかんだらニュースになる」という格言(注)がある。むろん、これはあくまで分かりやすい例えをしているだけで、犬が人をかむだけでも状況と被害によってはニュースとして伝えられる。
注:“When a dog bites a man that is not news, but when a man bites a dog that is news”― チャールズ・A・デイナ(19世紀の米国人ジャーナリスト)
珍ニュース・仰天ニュースに絞って言えば、「人が犬をかむ」くらいのことは最低限必要な条件と言える。しかし、この手の倒錯が頻繁に起きている昨今、現実に「人が犬をかんだ」というニュースが伝わっても、「お腹いっぱい」と感じる人だっていそうである。
その点、本件は見事に盲点を突いてくれたといえるのかいえないのか。
2004年11月のこと、北京でフオという姓の男性が犬に左足をかまれた(例によってソース記事が英語のため漢字名は不明)。フオさんは、犬に直接反撃したりはせず飼い主に文句を言った。
しかし、リウという姓の飼い主は自分の非を認めない。二人は口論になった。フオさんは、相手がまさかそんな行動に出るとは予想だにしていなかっただろう。
激昂した飼い主がフオさんの左の頬にかみ付いたのである。それも生半可なかみ方ではなく、フオさんの左頬には、長さ2センチの深い傷が出来た。
つまり、獰猛な犬にかまれた男性が、犬より獰猛な飼い主に引き続きかまれたわけである。かまれた男性が飼い主にかみ付いたのであれば、それを受けた飼い主が犬にかみ付くことにより、三者を繋ぐトライアングルが完結していたところかもしれない。だが、フオさんはまったく一方的な被害に遭ったということになりそうである。
当然、フオさんは飼い主を訴えた。このほど、北京地方裁判所で判決が下され、飼い主リウ被告はフオ原告に7,500元(日本円で10万円強)の賠償金を支払うように命じられた。
「犬は飼い主に似る」とも言う。実際、本件についても、飼い主が獰猛だから犬も獰猛だったのかもしれない。
共通性9 | ■■■■■■■■■□ |
■ Source: http://www.hindustantimes.com/
news/7242_1712165,00180021.htm (AFP)
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