2006年03月03日
腹筋がきれいに割れているプロレスラーは、あまり見かけない。K1重量級にしても然り。プロ野球選手も、比較的体脂肪率が高めである。皮下脂肪が多少付いている方が怪我をしにくいからだ。交通事故に遭ったときも、多少小太りな体型の方が死亡率が低いという調査結果が米国で発表されている。
ウィスコンシン医科大学のシャンクアン・ズー助教授率いる研究チームでは、1997年から2001年までの期間中に米国で発生した22,107件の交通事故の報告書を精査し、いくつかの観点から傾向分析を行った。その結果、以下のことが判明した。（この調査の詳細は、『American Journal of Public Health』誌の4月号に掲載される）。
上記のように、男性は適度に体脂肪が付いている方が事故に遭ったときに助かりやすいことがわかった。だが、本格的に肥満している男性は逆に死亡率が高くなる。
体脂肪が分厚いほどクッション効果が高いようにも思える。しかし、ズー助教授は、BMIが35を超えるほどまで肥満している男性は、心臓病や高血圧などの疾患を持っている可能性が高いと指摘している。また、肥満しすぎの人は、事故の瞬間にとっさの受身を取りにくかったりもするのではないかと思われる。
一方、痩せ気味の男性も死亡率が高くなる。アルバビ博士は、痩せている人は痩せている人で疾患を持っている可能性があると指摘している。それに加え、クッション役を果たす体脂肪が薄すぎることで、衝突の衝撃が臓器に及ぼす影響が大きくなるはずである。
体脂肪を衝撃吸収装置として見ると、皮下脂肪だけではなく、内臓脂肪が果たす役割も大きいのではないかと思う。だが、いくら脂肪がクッションになると言っても、限度がある。
ともあれ、本稿は、次の評点で締めくくることにしよう。
ま、以前に当ブログで取り上げたように、脂肪が弾丸を食い止めてくれたり、遭難者をサバイバルさせてくれたりすることもある。
【付記】
BMI（ボディ・マス・インデックス）は、単に身長と体重だけから求められる数値なので、必ずしも体脂肪率と比例しない。事故に遭って助かった過体重気味の男性の中には、筋肉量が多くてBMIが高い人も含まれているはず。脂肪よりむしろ筋肉が多いほど衝撃に耐えやすいかもしれない。
■ Source: 'Spare Tire' Might Protect Men During Car Accident - Forbes.com
【関連記事】
- 男性の死亡率は女性の約2倍
交通事故に遭った女性の死亡率は0.43パーセントだが、男性の死亡率は約2倍の0.87パーセントに達している。
- 肥満気味の男性の方が助かりやすい
研究チームでは、事故に遭った人たちのBMIに注目し、死亡率との相関を分析した。BMIとは、[体重(kg)]÷[身長の二乗（m)]の式で求められる指数である。BMIの標準範囲は、18.5〜25未満とされている。
BMIが22未満および35超の場合に特に死亡率が高いことがわかった。逆に言うと、BIMが22〜35の範囲内の男性は、交通事故での死亡率が低いということになる。
この「22〜35」という範囲は、18.5〜25とされる標準範囲と一部がオーバーラップしているものの、かなり肥満側にシフトされている。つまり、少し肥満している男性は事故に遭ったときに死ぬ率が低いということになる。
- 女性の場合は肥満気味であることが有利に働かない
女性の場合には、肥満気味の方が助かりやすいという傾向が認められなかった。
その理由は、今のところはっきりしていないが、上記と同様の結果が得られた別の調査に携わったミシガン大学のサマン・アルバビ博士は、女性と男性とで脂肪の付き方に違いがあるからではないかと推理している。
過体重の男性は上半身や腹回りに多く脂肪が付く傾向がある。だが、女性はヒップや骨盤の周囲、太ももなどに脂肪が集まりやすい。上半身が厚いクッションで覆われている方が肝臓や心臓などの大事な臓器が保護されやすいからではないかという。
上記のように、男性は適度に体脂肪が付いている方が事故に遭ったときに助かりやすいことがわかった。だが、本格的に肥満している男性は逆に死亡率が高くなる。
体脂肪が分厚いほどクッション効果が高いようにも思える。しかし、ズー助教授は、BMIが35を超えるほどまで肥満している男性は、心臓病や高血圧などの疾患を持っている可能性が高いと指摘している。また、肥満しすぎの人は、事故の瞬間にとっさの受身を取りにくかったりもするのではないかと思われる。
一方、痩せ気味の男性も死亡率が高くなる。アルバビ博士は、痩せている人は痩せている人で疾患を持っている可能性があると指摘している。それに加え、クッション役を果たす体脂肪が薄すぎることで、衝突の衝撃が臓器に及ぼす影響が大きくなるはずである。
体脂肪を衝撃吸収装置として見ると、皮下脂肪だけではなく、内臓脂肪が果たす役割も大きいのではないかと思う。だが、いくら脂肪がクッションになると言っても、限度がある。
ともあれ、本稿は、次の評点で締めくくることにしよう。
| 過ぎたるは及ば ざるがごとし度８ | ■■■■■■■■□□ |
ま、以前に当ブログで取り上げたように、脂肪が弾丸を食い止めてくれたり、遭難者をサバイバルさせてくれたりすることもある。
【付記】
BMI（ボディ・マス・インデックス）は、単に身長と体重だけから求められる数値なので、必ずしも体脂肪率と比例しない。事故に遭って助かった過体重気味の男性の中には、筋肉量が多くてBMIが高い人も含まれているはず。脂肪よりむしろ筋肉が多いほど衝撃に耐えやすいかもしれない。
■ Source: 'Spare Tire' Might Protect Men During Car Accident - Forbes.com
【関連記事】
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1. 脂肪が命を救う？ [ 人生敗北宣言 ] 2006年03月03日 11:06
視聴率チェッカー
これによると「5.6% ２５０万円の損害」な肝井です。
深夜の巨人戦に勝ったｗ
男性は少し太っているほうが・・・
なんと！このお腹の脂肪は無駄ではなかったのかヽ（´ー｀）ノ
ただ、残念ながら女性には当てはまらないようですね。
よ...
この記事へのコメント
1. Posted by 枷 2006年03月03日 21:08
交通事故に限らず、軽肥満の方が長生きすると言うデータがあった気がしますな。
後は筋肉質過ぎても免疫力が下がって病気になりやすくなるとか。
何事も過ぎたるはな感じですね。
後は筋肉質過ぎても免疫力が下がって病気になりやすくなるとか。
何事も過ぎたるはな感じですね。
2. Posted by なますて 2008年03月05日 11:47
太り気味の人は、動きが鈍くて事故にあいやすいというデーターはないのだろうか。
3. Posted by visit the up coming post 2014年05月11日 06:44
e-cigarette flavors なんでも評点:男性は少し肥満気味の方が事故に遭ったときに助かりやすいことが判明
4. Posted by This Webpage 2014年05月11日 18:04
e liquid nicotine なんでも評点:男性は少し肥満気味の方が事故に遭ったときに助かりやすいことが判明
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