クラウドソーシング「ランサーズ」 なんでも評点:タトゥーの“格安訪問販売”で女性たちに健康被害

2006年01月29日

タトゥーの“格安訪問販売”で女性たちに健康被害


とんでもない“訪問販売”を思いついた男が米国ミズーリ州にいる。彼が売ろうと企てたのは、タトゥーである。現在のところ、この男の正体は不明である。現在判明している限りでは、3人の女性がその男からタトゥーを“購入”した。だが、案の定、悪い結果を招いている。
日本では、タトゥーをしているだけで堅気ではないと見られる。スポーツクラブやスパなどでも、入り口付近に「刺青お断り」の表示があるのが普通である。だが、欧米では、みんな気軽にタトゥーを入れるし、タトゥーがあるからといって怪しい人物だと思われることもない。

実際、筆者は最近、仕事で米国の某大企業のPR冊子を翻訳したのだが、タトゥーを入れている社員が15パーセント以上もいると書かれていたのを読んで驚いた。比率の高さもさることながら、会社のイメージを高めるべくして発行する冊子に、その数値を堂々と書いてよいわけである。

とはいえ、いったん彫ったタトゥーを簡単に消せないのは、米国でも同じである。前に当ブログで取り上げたような、漢字を誤用したタトゥーを入れている人がいたりもする(下記「関連記事」参照)。

タトゥーを入れるときは、もう1つ注意しなければならないことがある。針やタトゥーガンがちゃんと殺菌・消毒されていないと、肝炎やAIDSなど、恐ろしいウィルスに感染する危険がある。

ミズーリ州スプリングリールドで、1月20日の夜、タトゥーガンを携えた男があちこちの一軒家や集合住宅を訪ねて回っていた。さすがに、ほとんどの家の人たちは男を相手にしなかったようだが、あるアパートでは住人の女性3人が男の話に乗った。

彼女らは、それぞれ男に格安の料金を支払い、その場で男にタトゥーを彫らせた。男が使っていたのは、手製とおぼわしきタトゥーガンだった。

3人の女性の一人、タムラ・イーソンさんはこう話している。「タトゥーガンには黒いテープが巻かれていて、下側にピンがありました。ピンには、釣り用のワイヤーが通されていました。どうみても自家製に見える物でした」

この3人の女性たちは、いずれもタトゥーを入れたいと思っていたところに、男が現れて話に乗ったようである。“渡りに船”の好タイミングだったわけだ。しかし、イーソンさんは「後々、こんなに高くつくとは思いませんでした」と話している。

3人とも、タトゥーを彫った部位に菌が入り、化膿してしまった。うち一人は、入院の必要があるほど重症化してしまった。

州保健所は次のようにコメントしている。「タトゥーを入れたいときは、ちゃんと免許を持っていて、正しい器具と正しい殺菌手順でタトゥーを彫ってくれるプロに頼むべきです。料金が高くても、後のことを考えると、その方が賢明です」

ミズーリ州では、免許を持っていない者がタトゥーを彫るのは遺法とされている。男はまだ逮捕されていない。

ともあれ、本件は、“安物買いの銭失い”の一例と見ることもできるだろう。もちろん、女性たちは単に“銭”(治療費)を失ったわけではなく、最も大事な健康(特にお肌の健康)を害する結果になった。

「タトゥーを入れたいけど、料金がかかるし、どうしよう」などと考えているところに、タイミングよくタトゥーガンを持った男が現れたわけだ。しかも、その場でタトゥーを彫ってくれる。男の腕が悪かったり、不衛生な器具を使用していたりするかもしれないというリスクは、もはや眼中になかったのだろう。次のように評点しておこう。

好事魔多し度8■■■■■■■■□□





■ Source: http://www.kctv.com/Global/story.asp?S=4413508

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