なんでも評点:甥っ子の“しゃっくり”を止めてあげるつもりで心臓を停止させてしまった叔父

2006年01月25日

甥っ子の“しゃっくり”を止めてあげるつもりで心臓を停止させてしまった叔父

われわれが日常的に経験する類の“しゃっくり”は、血液中の二酸化炭素レベルが低下するなどして、横隔膜による呼吸調整がうまくいかなくなると発生する。したがって、息を止めたり、吐いた息をすぐに吸うなどして血液中の二酸化炭素レベルを上げると効き目がある。とはいえ、目の前で誰かがしゃっくりを始めると、びっくりさせるのが最も手っ取り早そうに思いがちである。

コロンビアの首都ボゴタで、1月22日の夜、男性二人が酒を酌み交わしていた。二人は、叔父と甥っ子だった。叔父の目の前で、甥っ子が発作的なしゃっくりに襲われた。

叔父もやはり「びっくりさせたら止まるだろう」と考えたらしい。びっくりさせるために彼が選んだ手段は、甥っ子に銃を突きつけるというものだった。

確かに信頼している人に銃を突き付けられることほど、びっくりすることはないだろう。叔父が指を滑らせて引き金を引かなければ、甥っ子のしゃっくりは、ぴたりと止んでいたかもしれない。

そう、叔父は、銃を甥っ子に突きつけると同時に、うっかり引き金を引いてしまったのである。甥っ子は銃弾を受け、死んでしまった。

叔父は取り乱して家の外に飛び出した。そのまま、やみくもに数百メートル走った後、足を止め、自分の頭に銃口を当てた。引き金を引いた。死んだ。

しゃっくりしているときに、誰かに驚かされるのは、けっこう“ありがた迷惑”だったりする。本件は、その究極例と見ることもできるだろう。

ありがた迷惑さ１０

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なお、当ブログでしばしば参照している『メルクマニュアル家庭版』には、しゃっくりを止める民間療法として、次のような方法が紹介されている。

しゃっくりを治す方法として、さまざまな民間療法が知られています。多くは、血液中の二酸化炭素レベルを増やしてしゃっくりを止めようとする方法です。息を止めるのが最も単純なしゃっくりの止め方ですが、紙袋（ビニール袋は不可）を口にあてて呼吸するのも、二酸化炭素レベルを増加させる効果があります。また、水を素早く飲んだり乾燥したパンや砕いた氷を飲みこんだりすると、脳から胃へ走る迷走神経が刺激され、しゃっくりが止まります。舌をそっと引っぱったり、眼球をそっとこすっても迷走神経を刺激します。これらの方法は、ほとんどのしゃっくりに効果があります。

【引用元】<メルクマニュアル家庭版, はじめに 91 章運動障害:/a>

■ Source: Colombian man accidentally kills nephew (Associated Press)

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