2005年10月27日

その中のデ・ザルツェ(De Zalze)ワイン農園には、左の写真のようなゴルフコースがある。財界人やお金持ちしか出入りしない高級カントリークラブである。
先日、アルフレッド・レロイさんという79歳の男性が54歳の婚約者を伴って、このコースをラウンドしていた。レロイさんは、リンポポ州ファラボーワの鉱山会社の代表取締役社長を引退まで務めていた財界人である。婚約者は、マリアン・ブルースターという女性で、ファラボーワで健康用品店を経営している。
二人はもちろん今回が初婚ではなく、“セカンド・ハネムーン”としてワインランドに滞在していた。まさか、ゴルフコースに飛行機が降りてきて、首をはねられそうになるとは夢にも思っていなかったことだろう。
レロイさんとブルースターさんは、10番ホールからティーオフし、17番ホールまで進んだ。一打目を終え、ボールが落ちた位置までカートに乗って移動したまさにそのときのことである。
二人が何の気なしに振り返ると、立ち木の向こうに小型飛行機の姿が見えた。旋回しながら、見る見るうちに降下してくる。
次の瞬間には、二人から100メートルほどしか離れていないフェアウェイ上に飛行機が着陸していた。飛行機は、着陸してもすぐには止まれない。バンカーと立ち木の間には、ごくわずかなスペースしかなかった。
飛行機は、滑走しながら向きを変え、二人が乗っているカートをめがけて突進してきた。カートは、ブルースターさんが運転していた。ブルースターさんは、恐怖のあまり、ハンドルを握り締めたまま凍り付いてしまった。
助手席にいたレロイさんがとっさに運転席下まで足を伸ばし、かろうじてアクセルを踏んだ。カートはわずかに動いて、飛行機の突進コースからそれた。
しかし、片方の翼がカートの屋根に接触し、屋根をかっさらって行った。二人は衝撃で、カートから振り落とされた。
レロイさんは意識不明のまま病院に運ばれたが、すぐに意識を取り戻した。頭に傷を負っており、20針縫った。命に別状はなく、いたって元気である。こんな目に遭いながらも、まだバカンスを続けるつもりでいる。
婚約者のブルースターさんも擦過傷を負ったが、既に退院している。
二人とも軽症で済んだわけだが、レロイさんがとっさに足を伸ばしてアクセルを踏まなければ二人とも命がなかったかもしれない。
まさに紙一重の生還だった。レロイさんのとっさの行動に加え、もし飛行機の機体があと数度でもカート側に傾いていたら、二人とも斬首されていたに違いない。
ともかく、レロイさんの79歳という高齢を考えると、その判断力と反射神経には恐れ入る。日本では、近頃、高齢者ドライバーがとっさの判断や操作を誤って、重大な事故を起こすケースが頻発している。特に多いのが、ブレーキとアクセルの踏み違い。
しかし、レロイさんは、こんな危機一髪のシチュエーションに置かれてすら、しかも助手席側から足を伸ばすという難しい体勢ですら、正しい方のペダルを踏んだのである。
もっとも、実はレロイさんは判断を誤ってブレーキを踏もうとしていたのかもしれない。ブレーキを踏もうとしたが、さらに操作を誤ってアクセルを踏んだのかもしれない。もしそうだったのなら、“結果オーライ指数”満点と評価すべきであろう。
■Source: News24.com - South Africa - Plane nearly beheads golfers
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二人はもちろん今回が初婚ではなく、“セカンド・ハネムーン”としてワインランドに滞在していた。まさか、ゴルフコースに飛行機が降りてきて、首をはねられそうになるとは夢にも思っていなかったことだろう。
二人が何の気なしに振り返ると、立ち木の向こうに小型飛行機の姿が見えた。旋回しながら、見る見るうちに降下してくる。
次の瞬間には、二人から100メートルほどしか離れていないフェアウェイ上に飛行機が着陸していた。飛行機は、着陸してもすぐには止まれない。バンカーと立ち木の間には、ごくわずかなスペースしかなかった。
飛行機は、滑走しながら向きを変え、二人が乗っているカートをめがけて突進してきた。カートは、ブルースターさんが運転していた。ブルースターさんは、恐怖のあまり、ハンドルを握り締めたまま凍り付いてしまった。
助手席にいたレロイさんがとっさに運転席下まで足を伸ばし、かろうじてアクセルを踏んだ。カートはわずかに動いて、飛行機の突進コースからそれた。
しかし、片方の翼がカートの屋根に接触し、屋根をかっさらって行った。二人は衝撃で、カートから振り落とされた。
レロイさんは意識不明のまま病院に運ばれたが、すぐに意識を取り戻した。頭に傷を負っており、20針縫った。命に別状はなく、いたって元気である。こんな目に遭いながらも、まだバカンスを続けるつもりでいる。
婚約者のブルースターさんも擦過傷を負ったが、既に退院している。
二人とも軽症で済んだわけだが、レロイさんがとっさに足を伸ばしてアクセルを踏まなければ二人とも命がなかったかもしれない。
まさに紙一重の生還だった。レロイさんのとっさの行動に加え、もし飛行機の機体があと数度でもカート側に傾いていたら、二人とも斬首されていたに違いない。
紙一重指数10 | ■■■■■■■■■■ |
ともかく、レロイさんの79歳という高齢を考えると、その判断力と反射神経には恐れ入る。日本では、近頃、高齢者ドライバーがとっさの判断や操作を誤って、重大な事故を起こすケースが頻発している。特に多いのが、ブレーキとアクセルの踏み違い。
しかし、レロイさんは、こんな危機一髪のシチュエーションに置かれてすら、しかも助手席側から足を伸ばすという難しい体勢ですら、正しい方のペダルを踏んだのである。
もっとも、実はレロイさんは判断を誤ってブレーキを踏もうとしていたのかもしれない。ブレーキを踏もうとしたが、さらに操作を誤ってアクセルを踏んだのかもしれない。もしそうだったのなら、“結果オーライ指数”満点と評価すべきであろう。
■Source: News24.com - South Africa - Plane nearly beheads golfers
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