2005年09月09日
アフリカで最も危険な動物は、ライオンでもなくワニでもない。アフリカ大陸南部で毎年最も多くの人命を奪っている動物は、カバだと言われている。当ブログで以前にも言及したことがあるが、筆者がかつて南アで暮らしていたころにも、カバにだけは注意しろと耳にタコができるくらい忠告を受けていた。
カバは近視である。その上、縄張り意識が強く、子供を守ろうとして、外部からの侵入者に対して無差別に攻撃を仕掛ける傾向がある。あの巨大な顎で外敵に攻撃を仕掛けるのである。人間がその一撃を受けたら、即死することさえある。
南アフリカ共和国リンポポ州のある村で、先日、トーマス・ンゴベニさんという47歳の男性が川で水浴びをしていた。その村には、ちゃんと水道が通っている。川には危険なカバがいることだって知っていたはずだ。
カバは近視である。その上、縄張り意識が強く、子供を守ろうとして、外部からの侵入者に対して無差別に攻撃を仕掛ける傾向がある。あの巨大な顎で外敵に攻撃を仕掛けるのである。人間がその一撃を受けたら、即死することさえある。
南アフリカ共和国リンポポ州のある村で、先日、トーマス・ンゴベニさんという47歳の男性が川で水浴びをしていた。その村には、ちゃんと水道が通っている。川には危険なカバがいることだって知っていたはずだ。
だが仕方がなかったのだ。その村全体が水道をほとんど止められていた。蛇口を開けても水滴が滴り落ちてくる程度にしか水が出てこない。
詳しいことはよくわからないのだが、村役場が村民から水道代を徴収し、それを水道局に支払うシステムになっているらしい。ところが、村人の支払いが悪いため、村全体として水道料金を滞納してしまっていた。
というわけで、やむを得ない事情により水浴びをしていたンゴベニさんなのだったが、やはり川の主たる河馬の逆鱗に触れることになってしまった。突然、水面を割って巨大なカバが現れ、ンゴベニさんさんの右足を巨大な顎に挟みこんでしまった。
ンゴベニさんは、とっさの判断で思いっきり両手で拍手を鳴らし、大声で助けを呼んだ。大きな音を鳴らしたことで、カバは他にも人間がいると思ったらしく、ンゴベニさんの足から顎を外し水の中に消えて行った。
警察の担当者も、いったん人間に噛み付いたカバが顎を外して去っていくのは珍しいことだと話している。だが、人間の足には大きな動脈がある。足の怪我だけでも出血多量または出血性ショックで死んでしまうことがある。ンゴベニさんの場合もそうだった。
通行人が彼を川から引き上げ、近くの道路まで運んで救急隊を呼んだが、救急車の到着を待たずしてンゴベニさんは死んでしまった。
村人たちは、ンゴベニさんがカバに噛まれて死んだのは村役場のせいだと非難している。水道の水が普通どおりに供給されていれば、川で水浴びする必要もなかったのだと。
川で水浴びすることに伴うリスクは、村人たちにもンゴベニさんにも十分認識されていたようである。よって、水中からカバが突然現れて噛み付かれること自体、青天の霹靂度は低かったと想像できる。
まあしかし、日本にいる我々からすれば、カバはユーモラスで愛嬌のある生き物であり、動物園では子供たちからの人気も高い。だが、実際にはライオンやワニより恐ろしい猛獣なのだ。
アフリカ大陸南部で人間がカバの被害に遭いやすいのには、人間の生活圏とカバの生活圏がかなりオーバーラップしているという事情もありそうだ。また、カバは水中に潜り、水底を歩いて移動するため、水面上からは発見しにくいという要因もある。
■Source: News24.com - South Africa - Hippo attack kills bathing man
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【おまけ】
詳しいことはよくわからないのだが、村役場が村民から水道代を徴収し、それを水道局に支払うシステムになっているらしい。ところが、村人の支払いが悪いため、村全体として水道料金を滞納してしまっていた。
というわけで、やむを得ない事情により水浴びをしていたンゴベニさんなのだったが、やはり川の主たる河馬の逆鱗に触れることになってしまった。突然、水面を割って巨大なカバが現れ、ンゴベニさんさんの右足を巨大な顎に挟みこんでしまった。
ンゴベニさんは、とっさの判断で思いっきり両手で拍手を鳴らし、大声で助けを呼んだ。大きな音を鳴らしたことで、カバは他にも人間がいると思ったらしく、ンゴベニさんの足から顎を外し水の中に消えて行った。
警察の担当者も、いったん人間に噛み付いたカバが顎を外して去っていくのは珍しいことだと話している。だが、人間の足には大きな動脈がある。足の怪我だけでも出血多量または出血性ショックで死んでしまうことがある。ンゴベニさんの場合もそうだった。
通行人が彼を川から引き上げ、近くの道路まで運んで救急隊を呼んだが、救急車の到着を待たずしてンゴベニさんは死んでしまった。
村人たちは、ンゴベニさんがカバに噛まれて死んだのは村役場のせいだと非難している。水道の水が普通どおりに供給されていれば、川で水浴びする必要もなかったのだと。
川で水浴びすることに伴うリスクは、村人たちにもンゴベニさんにも十分認識されていたようである。よって、水中からカバが突然現れて噛み付かれること自体、青天の霹靂度は低かったと想像できる。
青天の霹靂度2 | ■■□□□□□□□□ |
まあしかし、日本にいる我々からすれば、カバはユーモラスで愛嬌のある生き物であり、動物園では子供たちからの人気も高い。だが、実際にはライオンやワニより恐ろしい猛獣なのだ。
アフリカ大陸南部で人間がカバの被害に遭いやすいのには、人間の生活圏とカバの生活圏がかなりオーバーラップしているという事情もありそうだ。また、カバは水中に潜り、水底を歩いて移動するため、水面上からは発見しにくいという要因もある。
■Source: News24.com - South Africa - Hippo attack kills bathing man
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1. 水道料金滞納村の男性、カバに噛まれて死亡 [ 話の種(´━`) ] 2005年09月18日 09:00
水道料金滞納村の男性、カバに噛まれて死亡
2. イモト危機一髪 [ 痛いテレビ ] 2009年06月07日 21:12
イッテQでイモトがペットのカバに襲われてた。これイモトじゃなかったら大怪我してるぞ。関連なんでも評点:水道料金滞納村の男性、カバに噛まれて死亡
この記事へのコメント
1. Posted by 女郎花 2005年09月10日 10:34
つうか、水道代払えよ>村民
2. Posted by Hi-ROM 2005年09月10日 10:51
>>村人の支払いが悪いため、村全体として水道料金を滞納してしまっていた。
>>村人たちは、ンゴベニさんがカバに噛まれて死んだのは村役場のせいだと非難している。
村役場はしっかり徴収しなかったから非難されたのかなぁというよりも、ちゃんと水道料金を払おうぜ村人。
金銭的にそこまで貧しい(もしくは水道料金がバカ高い)村だったんですかね?
>>村人たちは、ンゴベニさんがカバに噛まれて死んだのは村役場のせいだと非難している。
村役場はしっかり徴収しなかったから非難されたのかなぁというよりも、ちゃんと水道料金を払おうぜ村人。
金銭的にそこまで貧しい(もしくは水道料金がバカ高い)村だったんですかね?
3. Posted by Nissan 2005年09月11日 22:25
あー、日本に住んでると実感できませんが、蛇口を捻ればたとえ消毒臭くても真水がまともにでるのは先進国でかつ、水に困らない地域ですよ?
アメリカの水事情とかを最近のNHKスペシャルでも放送してましたよ。別の番組ではインドの水不足(水道料金が高いは、断水ばかり)で瓶詰め水の販売問題とかもありましたよ。
アメリカの水事情とかを最近のNHKスペシャルでも放送してましたよ。別の番組ではインドの水不足(水道料金が高いは、断水ばかり)で瓶詰め水の販売問題とかもありましたよ。
4. Posted by あ 2012年03月16日 19:03
ンゴベニwwwwww
5. Posted by numero nextel 2012年09月17日 11:38
を受けていた。