クラウドソーシング「ランサーズ」 なんでも評点:分かっているのに止められない《はがゆさ8》

2004年07月08日

分かっているのに止められない《はがゆさ8》


あちこちのブログで紹介されている「人気blogを作ることは可能なのか?」の記事には、翻訳すれば人気サイトになりやすいと思われる海外ニュースソースがいくつか例示されている。その中で、

国自体がファック&バイオレンスで話題豊富な南アメリカの「Independent On Line


という記述がある。これ「南アメリカ」じゃなくて「南アフリカ」の間違いだったりする。いや別にそれに突っ込みを入れたくてこの文を書いているわけではない。

アパルトヘイト(人種差別政策)が撤廃されても、やっぱりあの国は「ファック&バイオレンス」の国とレッテル貼られているのかと妙な感慨にふけってしまった。アパルトヘイト政策下の南アフリカで、俺もしばらく暮らしていたことがある。当時は、それはそれはとんでもない「ファック&バイオレンス」な日々を過ごしていたのである。

爆弾テロがあちこちで発生していたのはもちろんのこと、夜道を歩いていたらネズミ花火のように流れ弾が飛んでくる。路上で殺し合いをしているのを目撃したこともあれば、黒人が運転していた車にひき逃げされた白人が血だらけになって立ち上がって、逃走する車に発砲したり、ハイウェイで黒人を轢き殺してしまった日本人が警察に出頭したら、害虫駆除の表彰状を贈りたいくらいだみたいな歓迎をされた話を聞かされたり、仲良くしていた現地在住の日本人が公園で銃の試し撃ちをするのに付き合わされたり、レストランで晩飯を食べていると、黒人を撃ち殺してしまったと蒼白な顔をした新米警官が店に飛び込んできたり、で見に行くと、まだ死んでいなくて首に開いた穴から空気音がひゅーひゅー聞こえていたり、あげくのはては、一応武道の心得もあるこの俺様が蛮刀を持った強盗3人組に羽交い絞めにされたり、で、奴らが金を奪って逃げた後、一部始終を車の中から目撃してた白人のおはばさんが「銃を持っているから連中を撃ちに行こう」と声をかけてきたり・・・こんなのあくまで一部に過ぎないぜ。

ヨハネスブルグ
首都ではないが南アフリカ
第一の都市ヨハネスブルグ


そんな日々が続いていたのだ。今考えると、映画の中のシーンとしか思えないが、そのころの俺にとってはそれがごく普通の日常であり、意外とそんな無茶苦茶さを楽しんでいる自分もいたと思う。日本に帰ってきたときに、そのあまりの平々凡々さに脳みそが溶けてしまいそうな思いすらしたもんだ。

南アフリカはとにかくいい加減な国だったが、交通法規もあってないようなものだった。ハイウェイの法定制限速度は120キロくらいじゃなかったかと思うのだが、まー、だいたい俺様の場合は直線路ならいつも時速200キロくらいで巡航していたものだ。

しかし、直線路と言っても起伏があるときは要注意だった。起伏の向うが見えないからだ。大平原がゆったりとうねりを描いているわけだが、時速200キロで走っている車から見ると、そんなに周期の長いうねりではない。

ここで、ははーんと思う奴もいるだろう。起伏の向うに象の大群でもいたんじゃないのか・・・と。ま、南アフリカに象はほとんどいないと思うのだが、当たらずとも遠からずだ。なんでかよく知らないのだが、田舎の方に行くと、ロバの群れによく出くわすのである。

坂の頂点に達し、起伏の向こう側が視界に入ってきた瞬間、おびただしい数のロバが道を横切っているのが見えた。このとき、現地で世話になっていた白人が後部座席でごろりと横になって眠っていたのだ。時速200キロからフルブレーキングしたら、寝転がっているおっさんが前に吹っ飛んで行って、下手すりゃフロントガラスを突き破るのではないかと、俺は躊躇した。だからブレーキングが少し甘くなってしまった。

それでもロバの群れにぶち当たるまでに止まれると読んでいたのだが、さすがの俺様にとっても時速200キロ超からの急ブレーキは未体験ゾーンだった。タイヤをロックさせてしまったのだ。制御不能なまま、ロバの大群に突っ込んでいく。

わかっているのだが止まらない。この歯がゆさ、同じような体験のある人ならわかってもらえるだろう。歯がゆさ評点8に値する。


ロバそれはともかく、結局、クルマは停止するや否やのタイミングで一頭のロバに接触してしまった。外に出て確認すると、片側のヘッドライトが少し破損した程度で、ボディに凹みはなかった。可哀想なロバは、少し血を流していたが、そのまま逃げて行った。タイヤの焼けたイヤな匂いが当たり一面に立ち込めていた。

後部座席で眠っていた白人は、烈火のごとく俺様をどやしつけた。俺様も反論したさ。あんたの命を守るために、あえてトップスピードからはフルブレーキングしなかったんだと。まあ、しらばらくするとおっさんも機嫌を直してくれたけどね。

ところで、冒頭に書いたIndependent On Lineは、これからときどきこのブログのネタ元にしようかななんて考えている。だけど、南アフリカのニュースって関心を呼ぶのだろうか。ワールドカップがらみってことになると可能性はありそうだが、俺はサッカーにそんなに詳しくないしなあ。


■ という具合に、筆者はいろんな文体を使い分けるのが得意かも。こういうワイルド系も結構いける方かなあ?

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この記事へのコメント

1. Posted by thorn_rose   2004年07月09日 01:47
(^_^)/ ワイルド系、結構イケてます(*^^*)
でも‥ 個人的には「俺」で、様は無い方が‥ ^^;
みなさんは、どうですか‥?

なんて、のんびり言ってられる記事ではなくて‥ (@_@;)

す‥ すごい国ですね‥
「お前は半袖」と言いながら腕を切る国もあったり‥
強制収容で気に入らないと、軍用犬のエサにされてしまうらしい国もあったり‥
よく無事で‥ (T_T) だから、記事も楽しめています‥
でも‥ 今回のは、凄いけど‥ とても楽しめるものではなくて‥
(T_T) 何にもできないのに、どうすればいいかさえもわからずに、
やっぱり何にもできない‥
何やかやあっても、まだまだ平和な日本にいられて良かった‥なんて思ってしまう自分しかみえなくて‥
やりきれません‥ (T_T)
m(_ _)m
2. Posted by miccckey   2004年07月09日 02:21
毎度どうもです。

今考えると、すごい国でした。でもね、頻繁に出入りしていた南アのお隣さんの国もけっこうすごかったんです。また、気が向いたら書くかもしれないけど、あんまり詳しく書くと迷惑のかかる人がいたりするような、かなりヤバイ系の話なんかもありましてね。まあ、たとえば、役人相手に袖の下みたいな話とか、映画パピヨンみたいな牢獄にぶちこまれた人の話とかね。


4. Posted by shima   2009年03月13日 10:07
5 初めまして。毎回楽しく拝見させて頂いてる者です。

ファックアンドバイオレンスなんて平凡な日本ではなかなか体験できない日常ですよね。私はいつかアメリカに住むのを夢見ていますが、やはり自分が日本に日本人として生まれた事は恵まれているなぁ…と常々感じます。 そう感じながらも夢を諦めたくない私は贅沢でまだまだ世界情勢について無知だなぁと痛感します。今後も魅力有る記事楽しみにしてます!
5. Posted by みな   2009年09月22日 05:40
1 最低
6. Posted by 殺人は絶対にアカン!   2010年04月16日 23:16
南アフリカはアメリカと同じくらい治安が悪いという国で有名。
でも、アメリカは金持ちもいっぱいおるし、経済も世界一。
それに比べれば南アフリカなど言うまでもないやろ。
こんな国でワールドカップなどサッカーどころちゃうわな。
サポーターどころか選手殺されると思う。
トーゴ代表みたいに。

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