クラウドソーシング「ランサーズ」 なんでも評点:夫が妻の恋人と結婚 − インドを騒がせた3組のレスビアン カップル

2005年02月27日

夫が妻の恋人と結婚 − インドを騒がせた3組のレスビアン カップル


Sapa-AP発の記事(下記)によると、インドでは、この冬の結婚シーズンの間に3組の同性カップルが世間を騒がせた。いずれも、女性どうしのレスビアン カップルである。

インドには、同性婚自体を明示的に禁止する法も許可する法もない。同性カップルが式を挙げたり、一緒に暮らしたりしても法には触れない。

しかし、同性間の性行為は法律で禁止されており、発覚すれば10年以下の懲役刑が言い渡される。女性カップルが一緒に暮らしても制裁を受けないとは言っても、二人の間に性的な関係があることが判明すれば逮捕されてしまうのである。

そもそもインドでは、女性がレスビアンであることを公言するのは、相当な覚悟を要することらしい。カースト制度による身分差別の問題もある。しかも、インドでは女性が弱い立場に立たされている。インド政府の概算によれば、毎分1人の女性がレイプされている。持参金をめぐるトラブルで6時間に1人の花嫁が火を付けられている。違法に堕胎された胎児の80パーセントは女の子である。

【注】元記事のset on fireを忠実に「火を付ける」と解釈した。実際にはほかの方法による殺害も含まれるかもしれないが、持参金を得るためだけに花嫁を貰い、その後、花嫁を殺害するという事件が多いらしい。詳細は、google検索結果を参照。


3組の同性カップルのうち1つは、このブログで記事にしようとして情報を追っていたこともある。男性との結婚を控えていたマーラという少女が年上の女性ラジュと挙式の1ヶ月前に駆け落ちしたのである。この二人が破ったのは、同性婚というタブーだけではない。

二人の間には、カーストの壁という問題もあった。少女ラジュは、年上のラジュよりも高いカーストに所属していた。インド古来のカースト制度では、高いカーストの者が低いカーストのものと直接的な接触を持つことは厳禁とされてきた。

このため、二人がお互いの関係を明らかにしたとき、どちらの側の家族も二人を警察当局に逮捕させようとした。二人は身柄を拘束され法廷に送られた。だが二人の仲は割かれなかった。一緒に暮らすことが法廷で認められたのである。

ラジュはこう語った。「誰も私たち二人を引き離すことなんかできません。私たちは、これから一生、二人で暮らすんです。死を迎える日が来ても、私たちが分かたれることはありません」。

もう1組のカップルは、マーラとラジュほど幸運ではなかった。8歳の息子がいる未亡人プージャ・シンと19歳のサリタの二人である。プージャはサリタを誘拐したとして逮捕されてしまった。

プージャが逮捕された数日後に世間がその存在を知るところとなった3組目のカップルは、法律の抜け道というよりは常識の盲点を付く方法で事実上の同性婚を成立させてしまった。26歳の女性マンガラと23歳の女性ラムラスのカップルである。マンガラには、ヴェヌという40歳の夫がおり、10年間の結婚生活で2人の子供をもうけていた。

マンガラは自分たちの結婚生活の陰にラムラスという女性がいて、自分が彼女を愛し続けていたことを夫ヴェヌに告白した。そして、ラムラスと一緒になれなければ、自害すると夫に言い渡した。

二人の家庭を壊さずに、その要求をかなえる方法が1つだけあった。夫が妻の恋人と結婚することにしたのである。こうして、マンガラ、ラムラス、ヴェヌの3人が一緒に暮らすことになったという。

【注】インドの現行の法律では一夫多妻制は認められていないはずなのだが、一夫多妻婚が黙認されていたりするようである。実際には、ヴェヌとマンガラの夫婦が離婚した上、ヴェヌとラムラスが結婚したのかもしれないが。


さて、“夫が妻の恋人と結婚”という見出しを見れば意外な気がするだろう。ただ、事情を把握すれば想像を絶するほどのことでもないと思われるので、次のように評価しておこう。

意外性7■■■■■■■□□□


“夫が妻の恋人(女性)と結婚”のほかに、同性婚が法律で認められている国や州では“夫が妻の恋人(男性)と結婚”のケースも今後出てくるかもしれない。妻と夫の立場を入れ替えたケースもありえる。




■ Source: IOL - A Step Beyond - Forbidden love a dangerous affair in India

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1. 不思議の国インド  [ 黄泉[裏]新聞 - 号外 ]   2005年02月27日 23:27
久し振りにトラックバック。 インドの電子技術の進歩と人権問題の格差に対する記事っす。

この記事へのコメント

1. Posted by Our Web Page   2014年05月10日 14:28
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