2004年12月18日
スリランカの首都コロンボの刑務所で24歳の青年が働いている。彼は非常に“重い”職務を帯びているのだが、その職務を遂行する機会は採用されてから3年間、一度もなかった。代わりに、看守部長室で所内新聞の制作に携わってきた。
青年には恋人がいる。しかし、恋人は青年の職業を決して人に明かさず、両親に対してもうやむやにしたままだという。
スリランカには死刑制度があるが、最後に死刑が執行されたのは1976年のことである。以来、どんな凶悪犯にも死刑が宣告されることはなく、無期懲役が言い渡されてきた。死刑制度が事実上、凍結されてきたのである。
青年には恋人がいる。しかし、恋人は青年の職業を決して人に明かさず、両親に対してもうやむやにしたままだという。
スリランカには死刑制度があるが、最後に死刑が執行されたのは1976年のことである。以来、どんな凶悪犯にも死刑が宣告されることはなく、無期懲役が言い渡されてきた。死刑制度が事実上、凍結されてきたのである。
この状況が今、変わろうとしている。死刑制度を凍結していた過去30年の間、本来なら死刑に相当する凶悪犯の数は49名に上り、152名が現在上訴中である。陰惨な殺人や契約殺人が急増している。これ以上の凶悪犯罪増加に歯止めをかけるには、死刑の執行を再開するほかないという声が高まり、その最終判断はチャンドリカ・クラマトゥンガ大統領に委ねられている。
クラマトゥンガ大統領は、今年の11月に、高等裁判所裁判官のサラス・アムベピティヤ氏を射殺した裏社会からのヒットマンに対し、死刑宣告の復活を決めている。よって、死刑執行が再開されるのは、ほぼ間違いなさそうである。
青年は、絞首刑執行人として採用されたのである。しかし、30年もの間、死刑が執行されていなかったため、彼は自分に課せられた本来の職務を遂行したこともなく、それどころかロープを見たことも扱ったこともない。
青年はこう語っている。「私はまだ一度も刑執行の訓練を受けていませんが、これからは実際に絞首刑を行う前に、その都度、サンドバッグで練習することになるでしょう」。
筆者は、ここで死刑制度の是非について私見を述べるつもりはない。だが、青年が採用された時点で既に30年近くも死刑制度は凍結されていた。自ら刑を下す日が来るとは思っていなかったのではないか。所内新聞の制作に明け暮れる平穏な日々はもう終わる。
この青年の胸には、今どのような思いが去来しているのだろう。その精神的葛藤は、われわれの想像を絶するものかもしれない。青年の恋人は、青年が本当に絞首刑執行人としての職務を遂行した後も、以前と変わらぬように彼を受け入れることができるのだろうか。青年は、さまざまな困難を克服しなければならなくなるだろう。よって次のように評点を付けておこう。
【当ブログ内の参考記事】
■ Source: HTTabloid.com - Crime Spotlight stories - Hangman to learn the ropes
クラマトゥンガ大統領は、今年の11月に、高等裁判所裁判官のサラス・アムベピティヤ氏を射殺した裏社会からのヒットマンに対し、死刑宣告の復活を決めている。よって、死刑執行が再開されるのは、ほぼ間違いなさそうである。
青年は、絞首刑執行人として採用されたのである。しかし、30年もの間、死刑が執行されていなかったため、彼は自分に課せられた本来の職務を遂行したこともなく、それどころかロープを見たことも扱ったこともない。
青年はこう語っている。「私はまだ一度も刑執行の訓練を受けていませんが、これからは実際に絞首刑を行う前に、その都度、サンドバッグで練習することになるでしょう」。
筆者は、ここで死刑制度の是非について私見を述べるつもりはない。だが、青年が採用された時点で既に30年近くも死刑制度は凍結されていた。自ら刑を下す日が来るとは思っていなかったのではないか。所内新聞の制作に明け暮れる平穏な日々はもう終わる。
この青年の胸には、今どのような思いが去来しているのだろう。その精神的葛藤は、われわれの想像を絶するものかもしれない。青年の恋人は、青年が本当に絞首刑執行人としての職務を遂行した後も、以前と変わらぬように彼を受け入れることができるのだろうか。青年は、さまざまな困難を克服しなければならなくなるだろう。よって次のように評点を付けておこう。
| けなげさ8 | ■■■■■■■■□□ |
【当ブログ内の参考記事】
- 一家惨殺 - 残された彼に射し込んだ明るい光
凶悪犯罪発生率の高さで群を抜いている南アフリカ共和国では、多数の政治犯が死刑に処せられた暗黒時代への反省から死刑制度が廃止されている。実際には、筆者自身その現場に居合わせたこともあるように現行犯で射殺される犯人も多いのだが。
■ Source: HTTabloid.com - Crime Spotlight stories - Hangman to learn the ropes
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この記事へのコメント
1. Posted by 物心同一論者 2005年02月19日 19:26
近代文明の生んだ国家というシステム。
中に生きる人はそのシステムの運用に必要な諸手続きの無機的過酷さと接することはまず無いでしょう。
しかしそれを自動化できない今現在では、人の手によってどうしても維持のための剣を振り下ろさねばら無いときがあるのは厳然とした事実です。
人の子であるこの青年に同情しますし、死刑制度そのものも課の国国民の代表者が決定したなら必要なのでしょう。
しかしその「公務」と、彼の恋人が彼を受け入れる云々の「私事」はまったく別のこと。彼は葛藤し苦しむけれど、そこからは残念ながら何も生まれない。
少なくともこういう重要な公務と私事の対比を軽々しく書くのは赤の他人がするべきではないのです。(こういう幼稚で軽はずみなことは朝日新聞がよくやることです)
中に生きる人はそのシステムの運用に必要な諸手続きの無機的過酷さと接することはまず無いでしょう。
しかしそれを自動化できない今現在では、人の手によってどうしても維持のための剣を振り下ろさねばら無いときがあるのは厳然とした事実です。
人の子であるこの青年に同情しますし、死刑制度そのものも課の国国民の代表者が決定したなら必要なのでしょう。
しかしその「公務」と、彼の恋人が彼を受け入れる云々の「私事」はまったく別のこと。彼は葛藤し苦しむけれど、そこからは残念ながら何も生まれない。
少なくともこういう重要な公務と私事の対比を軽々しく書くのは赤の他人がするべきではないのです。(こういう幼稚で軽はずみなことは朝日新聞がよくやることです)
