2004年11月01日

処刑映像が公開されるのは確実 - 日本人はどう反応するだろうか


今年になってからインターネット上での出現回数が最も増えたキーワードの1つは、「beheading」だろう。同義語として 「decapitation」がある。日本語では「首切り」、「断頭」、「斬首」などが該当する。

「Wikipedia, the free encyclopedia」の「decapitation」の項には、次のように書かれている。

Decapitation, or beheading, is death caused by removing a living being's head. This may be done by hand with an axe, sword, or knife, or by guillotine. In rare cases it may also be the result of an explosion, automobile accident or other violent injury.


生きている状態から首を切断して死に至らしめることを意味する。その手段として、ギロチン、斧、剣、ナイフなどが使用される。


イラク武装勢力に捕らわれた人質が斬首されるシーンのビデオがインターネット上のどこかで公開されると、このブログで何度か言及しているogrish.comに必ず収録される。これまでに公開された斬首ビデオは、すべてこのサイトの“Beheading Video Archives”に保管されている。

どのビデオも原則として無修正で公開されている。これほど胸が悪くなる映像はないだろう。軽い気持ちで見たとしても、後に残るのは、胃の内容物が逆流してきそうな不快感と心臓から頚動脈にかけての血流がやたらと気になるような不安感である。

しかし、私は一通り目を通している。処刑前に人質に最後の言葉を言わせた後、テロリストたちが最後の声明を行い、蛮刀のような刃物で喉側から斬首するというパターンが多い。

香田証生さんの処刑ビデオは、(日本時間)11月1日午後1時半現在でorgishにも収録されていない。だが、これまでの人質殺害の例からして、数日中にビデオが公開されるはずだ。日本人人質だけ特例扱いなんてことはない。

911事件以来、その空虚さゆえに逆に頭の中にこだましてしまう言葉 − 「人命は地球より重い」。

なんと空虚で説得力のない言葉だろうか。日本以外の国にも同じ意味のフレーズはあるかもしれない。だが、筆者が子供だった高度経済成長期には、うんざりするほどその言葉を聞かされ通しだったのだ。

人命の重さなんて石ころ程度にしか考えられていないのが現実ではないか。武装勢力にしても、人質の命と引き換えに日本国政府が対イラク政策を変更するはずがないことは最初から計画に織り込み済みだったはず。単なるプロパガンダのために24歳の若者を処刑したのだ。彼らにしたら、今までどおりの“日常的(routine)”行動パターンを繰り返したに過ぎない。

インターネット上で香田さんのビデオが公開されれば(ほぼ間違いなく公開されるのだが)、日本全国大騒ぎになるだろう。国民にそれを見せまいとしても、上記サイトで簡単に見ることができる。どうせ、ビデオをダウンロードして日本国内の自分のサイトに置いて公開するような輩も現れるだろう。そしてサイト管理人に批難が浴びせられる一方で、サイトのページビューは爆発的に増加するだろう。

米国では、ビンラディンの最新映像が公開されてから、ブッシュ有利に傾いているという。夕べ見た報道番組でも評論家の人が「恐怖ほど国民の心を動かすものはない」と言っていた。

恐怖から解放されるには、逃げるか、戦うかのどちらかしかない。

香田さんのビデオは日本国民の心に間違いなく「恐怖」を植えつける。その恐怖は、どういう方向に日本人を駆り立てるだろうか。イラクから撤退すべきだという世論が高まるだろうか。筆者はその逆に作用するだろうと読んでいる。つまり、イラクへの自衛隊派遣、ひいては自衛隊の存在そのものを肯定する方向に流れていく可能性が濃いのではないかと読んでいる。

蛇足だが、私自身、ビデオの中で処刑に使われている蛮刀を見るたびにフラッシュバックする記憶がある。数人の男たちに背中から羽交い絞めにされ、そのような刃物を喉元にあてがわれた経験があるからだ。中近東ではなくアフリカ南部の某国でのことだった。

今こうしてブログなんぞをやっているくらいなので、無事切り抜けることができたのだが、そのときには、まさか自分が斬首される可能性があるなんて思いもしなかった。たぶん、下手に抵抗すると喉を掻き切られるのだろうなと思いはしたが。

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1. 日本政府はほっと一息  [ hidkの1000年 weblog ]   2004年11月01日 23:29
 イラクで人質となっていた日本人が殺害されて日本政府(の関係者)はさぞほっとしているだろう。前回の(ずっこけ)3人組の時のように命と引換に自衛隊撤退の交渉をされたことを思えば死人に口無し。追悼の意を述べて、テロに屈しないといっておけば事件はすぐに風化する。自衛
2. 我想う 〓イラク日本人人質事件  [ OverTheRainbow -BLOG- ]   2004年11月03日 13:06
あんまりグローバルな話をこのBLOGにのせようとは思わなかったのですが、ここ数日で 大きな事件があって心動かされる部分もあったので書いてみることにします。 イラク人質事件 首を斬られて死んだって言うのは聞いただけでぞっとする,動画ももみたけどひどい。 な
3. スナッフ  [ 地獄変00 ]   2004年11月04日 06:55
スナッフ・ムービーの存在は一昔前までは都市伝説レベルのものだった。
4. 香田 証生さんに関する記事が強制削除された模様  [ 黄泉[裏]新聞 - 号外 ]   2004年11月06日 02:16
やば気っす![香田さん関連 OR ogrish.comへのリンク]に関する記事が、livedoorから強制削除される可能性濃厚っす!実験をして、どちらに問題があったのかを検証してみます。(実験する私も私だが・・・)

この記事へのコメント

1. Posted by al   2004年12月02日 16:40
Ogriは編集しすぎだと思うんだよね・・。ケネス・ビグリー氏(英国)の処刑動画の配信は独自に出来なかったようで、ロイターに売り込んだらしい。それでころからテロリストもUPろだのアドレスだけ書き込むようになったんだよ。それでオリジナルにはオープニングがある事が知られるようになったんだな。ある書き込みでは「最近はロゴマークに音楽がついて驚いた・・」ってあったけど、そもそもOgriだけだったからそう思っちゃうんだよね。

ところでアンサール・アルスンナのurlです。彼等は一仕事(?)毎にアドレスを変えるからね。これももうじきダウンするよ。

http://ansar001.i8.com/
2. Posted by miccckey   2004年12月03日 17:13
> al さん

情報提供ありがとうございます。

アンサール・アルスンナのWeb ページは当然アラブ語だけですが、リンクにカーソルを合わせると、ブラウザのステータスバーにリンク先が表示される。彼らはファイル名には英語を使っているので、ステータスバーを見ると、リンク先に何があるかをある程度予想できますね。
3. Posted by al   2004年12月06日 00:45
私は今回初めて見ましたよ、アンサール・アルスンナがもう一つサイトを開いているの。

http://www.ansar-army00.5u.com/

機械翻訳ではDahouk知事(たぶん地名でDahukだと思います)の殺害を呼びかけています。

4. Posted by miccckey   2004年12月07日 13:23
>al さん

こうしてテロを呼びかけている場合って、単なる脅しのこともあるんでしょうね。

ところで、機械翻訳ってローカルPC上のソフトウェアじゃなくて、Web上の自動翻訳サービスのことですよね? 無料でアラビア語を英語などに訳してくれるサービスってあるんですか?
5. Posted by 殺害などしてはいけない!   2010年03月22日 17:59
miccckysaへ>グーグル翻訳で出来ますよ

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