2004年09月19日

ネコ殺しビデオ撮影事件を題材にしたドキュメンタリ@トロント映画祭《不公平さ8》


このネコが惨殺された9月9日に開幕したトロント映画祭のことは、日本語Webを見てもあちこちで言及されているのに、どうしてこれが日本に伝わっていないのだろうかと不思議に思う話題がある。

『Casuistry: The Art of Killing a Cat』と題されたドキュメンタリのことである。この題名を訳すなら「詭弁: ネコ殺しというアート」とでもなるだろう。

トロント映画祭の参加作品と上映日程を掲示しているBell - The Toronto International Film Festivalサイトには、このドキュメンタリのデータが以下のように示されている。

FILM TITLE:
Casuistry: The Art of Killing a Cat

Programme: Real to Reel
Director: Zev Asher
Country: Canada
Year: 2004
Language: English
Time: 91 minutes
Film Types: Colour/Digital Betacam

SCREENING TIMES:
Tuesday, September 14 06:00 PM CUMBERLAND 3
Friday, September 17 03:15 PM CUMBERLAND 3


上の上映日(SCREENING TIMES)欄を見れば分かるように、既に上映は終わっている。だが、カナダでは、このドキュメンタリを上映することに反対する声が高まっていた。数千通の投書が寄せられ、「上映すると殺す」という脅迫まであった。9月14日には、動物保護団体Freedom for Animals主催によるデモが行われ、100人近くが参加した。

カナダはもとより、欧米の新聞ではこの話が頻繁に報じられていた。Googleで「The Art of Killing a Cat」を検索すると、多数の英語記事がヒットする(検索結果)。だが日本語サイトでは、現時点で、 シネマトピックスサイトが1件ヒットするのみである。しかもデモがあったことを簡単に報じているだけでドキュメンタリの詳細については触れていない。

■ ネコ殺しビデオもドキュメンタリに含まれているのか?

答えはノーである。『Casuistry: The Art of Killing a Cat』自体は、主にネコ殺しビデオを製作した若者に対するインタビュー、ジャーナリスト、芸術家、動物愛護活動家、関心の高い一般市民へのインタビューで構成されたドキュメンタリ映画である。さらに、若干残酷な内容の映像も含まれている。だが、問題の「ネコ殺し」ビデオは含まれていない。

■ 問題のビデオには具体的に何が映されていたか?

そのネコは死後、ケンシントンと名づけられた問題のビデオが撮影されたのは2001年のことである。トロントで芸術を学んでいた当時21歳のジェッシー・パワー(Jesse Power)が2人の友人と共にこの残虐なビデオを撮影した。

彼らは野良猫を捕まえてきて、天井からコードで吊るした(この野良猫は、後に動物愛護活動家たちにケンシントン(Kensington)と名づけられることになる)。

パワーたちは、もがいているネコの喉をかき切り、足蹴りにし、殴打した後、はらわたを取り出した。最後に、皮を剥ぎ取り、頭部を切断して冷蔵庫に入れた。その様子が15分間にわたって記録されたのである。

■ ネコ殺しの3人はどうなったか?

以前はベジタリアンだったが、食肉処理場で働いた経験があるパワーは、殺したネコを後で食べるつもりだったという。だが、そんなことを何も知らなかったルームメートが冷蔵庫にネコの生首があるのを発見し、恐れをなして警察に通報した。

3人の若者のうち、ジェッシー・パワーとアンソニー・ウェネカーの2名は逮捕され刑を受けたが既に自由の身になっている。もう一人マシュー・カクゾロウスキは2003年に捕まるまで18ヶ月も逃亡生活を送った。彼は、まだ保護観察下にある。

■ 首謀者パワーの言い分

パワーは、芸術作品としてこの残虐ビデオを計画したという。牛や豚ならみんな平気で食べているのに、猫を食べると残虐だといわれる。その欺瞞を暴きたかったのだと。

愛玩される動物と食肉化される動物。たしかに不公平さは認める。8ポイントと評価しよう。

不公平さ8■■■■■■■■□□


しかしだ。筆者に言わせれば、彼はネコを殺す必要なんかなかったのだ。屠殺場で働いていたのなら、どうして食肉用の家畜が殺されるシーンを撮影することを思いつかなかったのだろう。たとえば豚が鉄槌で頭を一撃されて死ぬシーン。その前後に今度は、ペットとして飼っている豚を飼主が溺愛しているシーンを入れる。こんなふうにして、いろいろな表現方法があったと思うのだ。

芸術家を標榜するからには、表現方法をもっと吟味するべきではなかったか。というか、筆者に言わせれば、欺瞞的なのはパワーの方だ。彼は芸術の名の下に残虐行為を働いて楽しみたかったか、あるいは単に自分の名前を売りたかっただけなのではないかといぶかりたくなる。

まあ、日本でも、三味線の材料にするためにネコの皮を剥ぎ続けてきた伝統があるのだが。

【付記】そうそう、動物愛護団体がなぜこのドキュメンタリの上映に反対したかというと、動物虐待の犯罪を犯した若者をスターのように取り上げることが許せないのが第一の理由のようだ。これに関しても、「なんでも評点」流に突っ込みを入れるべきだったが、動物愛護団体の意見については調査不足のためここまでにしておく。





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この記事へのコメント

1. Posted by syuji3   2004年09月19日 08:42
食用の動物達は決してそんな
命をおもちゃにされた様な殺され方はしないだろう。
この人達はやはり、面白半分でやったとしか思えない。
例え彼の大義が本当であろうとも、彼の行為が気違いだった事
には違いない。
2. Posted by 通りすがりの者   2004年09月19日 10:08
話をそらしてしまうかもしれませんが、屠殺場を撮影するというのは、許可されないと思われます。
私は、日本の屠殺場の撮影をしに行った事がありますが、殺害されるシーンの許可は得られませんでした。
解体後の大きな肉、馬の頭などは撮影出来ましたが・・・。
また、働く人たちの顔も撮影しないように言われました。
その理由として、働いている人たちが、何といいますか、いろいろな理由(すみません、書けません)で、普通に働ける環境にない人が多く、女性の私は、話もしないように言われた記憶があります。
3. Posted by miccckey   2004年09月19日 13:38
>syuji3さん

お久しぶりです。

ビデオ自体はヒドイ話でしょ? ただドキュメンタリ映画自体には、このビデオが含まれていなくて、愛護団体がそこまで反発した事情がよくわからないのです。

>通りすがりの者さん

コメントありがとうございます。

カナダなら撮影は許可されるかもしれません。実際、次のように屠殺場を撮影しているビデオもあります(ニュージーランドの学生が研究のために撮影したものだそうです)。

http://gio.f2o.org/slaughter/

ただ食肉をめぐって複雑な歴史的背景のある日本では、どうしても難しいでしょうね。この話題は、さすがに私も守備範囲外なのでこれ以上触れませんが。




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