なんでも評点:「なんでも評点」の栄光と没落

2022年05月15日

「なんでも評点」の栄光と没落


このブログは2004年ごろに開始したが、2006年から2008年ぐらいに全盛期を迎えた。2006年にKADOKAWA系の出版社から書籍化の誘いがあり、編集者の言うがままに記事内容の物語的充実に努めたのだが、編集者との相性が悪く、私も本業が多忙過ぎて書籍化への熱意を失って話が自然消滅。その1年半後ぐらいに、別の漫画系の出版社から声がかかり、熱意ある編集者にほだされて、再び書籍化への意欲を取り戻す。そして2008年の初春に『世界のありえな〜い100選』が出版を果たした。

実は、本書が出版される2週間前に母を亡くした。2008年の初春は、私の運命がひどくねじ曲がり始めた時期でもあった。母は、早い時期に父と別れており、不動産の遺産を有していたが、死後10年ほどして、亡き母の遺産を巡って私と妹の間で争議が起きた。その少し後に脳出血を起こして入院した。脳出血は、単に飲酒・喫煙などの不摂生が祟ったのだろうと思っていたが、退院して1年ぐらいして、ある重要なことを思い出した。
病院でCT撮った結果から言われていたことだが、何年か前に脳梗塞を起こした形跡があった。そういえば、2016年ごろだか、スポーツ自転車で時速40キロ走行中に前輪が突然ロックして、前のめりに転倒し、ヘルメットが粉々に割れた事故に遭っていた。そのときは、病院にも行かず、自然治癒したと思っていたのだが、事故の1年後ぐらいから「異変」が現れていた。

夜中、仕事中に凄まじい吐き気とめまいに襲われた。夕食に「家系ラーメン」を食べたのだが、ゴキブリ駆除をしているらしき形跡があり、てっきり殺虫剤が飲料水などに交じっていたのだと決めつけていたのだが、後から考えると脳出血の病気でもありえる症状だった。

もともと早歩きだった私が速く歩きづらくなり、路上で人に追い抜かれることが増えた。夜中の嘔吐事件までは、趣味で乗っていたロードバイクを特に異常なく続けていたし、上り坂で遅くて同行者たちに迷惑をかけることはあっても、普通に乗れていた。ところが嘔吐事件以来、バランス感覚がおかしくなった気がして自転車にあまり乗らなくなった。

そして2019年の3月終わりごろ、お気に入りの鮮魚専門店で仕事帰りに晩酌していると、トイレに立った後、突然足がもつれて歩けなくなった。店主が「脳の症状ちゃいますか?」と察して救急車を呼んでくれた。あの日以来、杖などの補助なしで屋外を歩いたことは一度もない。昔の「バイタリティあふれる」私を知っている友は多いが、今は半病人(より正確には四級の身障者)なのだ。

私は翻訳やライティングなど、言葉で商売をして妻子を養ってきた人間だ。脳出血は左脳で起きた。皆さんご存じのとおり、左脳は言語能力を司る。私らの商売、左脳に損傷を負えば、再起不能と見なされる。医師も家族も私をそう見ていた。だが、不思議なことに言語能力にほとんど影響はなかった。右半身に麻痺があるため、右手でのキーボード操作に問題はあるが、リハビリで徐々に治ってきている。

しかし、2019年の12月にリハビリ病院から退院してわずかのうちに世間はコロナ禍に翻弄される。コロナ禍は、以前から世話になっていた翻訳関係の会社に多大な影響を与え、2021年には完全に仕事が止まった。病み上がりの上、コロナ禍。二重苦。今年になって少しずつ戻そうとしているが、もう「年収4桁」が当たり前の日々は絶対に戻らない。

本業の翻訳は20世紀までは出版翻訳も多くて訳書も豊富にあったのだが、21世紀からは守秘義務の縛りがきつい仕事が多くなり、ここで振り返るわけにいかない。でも、私にはライターという副業がある。当ブログの「栄光の過去」(笑)を当ブログで振り返ってみるか。

●“超人”は実在する ― 現時点で100人の存在を医学的に確認、うち1人は心臓疾患が自然治癒し生後5ヶ月で十字懸垂

この記事は各界に影響を与えたようだ。たとえば

ヤンマガ連載中の「喧嘩商売」になんでも評点が登場(ただしネタ元として)


●自分から金を奪った少年に「寒いからコートもあげるよ」と呼びかけ、「一緒に晩飯を食べに行こうよ」と提案 ― その結末やいかに?

人を信じる男の話。私は、人に騙されないようにしようと生きてきたが…



●「お客様のドリンク代は前のお客様が」「じゃあ、私も次の人の分を」の繰り返しで350人余りが“おごり合い”リレー

人々が突発的に助け合いのループを作り出す美談は、米国発のものが多い。


●膣のない15歳の少女が口から妊娠 ― 3つの偶然が重なった“奇跡”

ブログで広告収入を上げるには、アクセスを稼げるこの手の記事が有効な時代もあった。しかし、今やGoogle Adsenseでは、完全なNGの烙印が押される。この記事を書いた2010年2月当時はAdsenseも表示されていた。だが、2011年にACのコマーシャルがテレビを埋め尽くしてから、Adsenseの審査はいっそう厳しくなったなあ。




●頭の中がほとんど空洞化、脳がわずかしか存在しないのに44歳まで普通に暮らしてきた男性

こんな記事を書いてアクセスを稼いできた当の私が脳に損傷を負った皮肉。


まだまだ「栄光の記事」(笑)はあったかと思うけど、今日のところはこの辺で。

この記事にふさわしい「評点」は、やはり自業自得度だろう(笑)

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この記事へのコメント

1. Posted by  matthew   2022年06月04日 09:12
5 初めて書き込みいたします。
私は今32歳ですが、高校時代の頃からこのブログを楽しく拝読しております。管理人様の執筆される記事からは、高い教養と"ことば"を仕事にする方の誇りが感じられ、若輩ながら尊敬の念を抱いてきました。今回の記事で、半ば自嘲的になっておられるご様子を感じ、とても胸が痛みました。
 昨今、アフィリエイト目的のペラページや、ネット掲示板系のキュレーションサイトが溢れる中で、他では見られない海外ネタをご自身の言葉で記事にされるこのブログは私にとり、そして日本のインターネット全体から見ても、大変貴重な存在です。
 脳疾患は身体的、精神的に負担の大きいご病気だと推察しますが、どうぞあまりお気を落とされず、ご自愛いただきながらこのサイトを細く長く続けてくださると嬉しいです。
 私のようなファンがいることをお伝えすることで、少しでも励みになれば、と書き込みさせていただきました。ずっと応援しております。
長文拙文失礼しました。

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