なんでも評点:大都市の地下に眠る秘密:「埋没谷」と「水盆」

2021年11月07日

大都市の地下に眠る秘密:「埋没谷」と「水盆」


地震の揺れを増幅させるのは、陥没ではなく埋没だ。東京の至る所に、大昔に谷であった地形が埋まっていて、「陥没谷」と呼ばれる。陥没谷が眠っている場所は、地震の揺れが大きい。下の「新潮」の 記事には、東京のどの地区に埋没谷が埋まっているのかなどの詳細が解説されている。

首都直下型地震で警戒すべき「埋没谷」とは 注意すべき3エリアは?

この記事から地名を含む具体的記述のある個所を下に引用する。

そこで、あらためて産総研の中澤グループ長に、埋没谷について語ってもらうことにしたい。

「東京には大きく分けて三つの埋没谷があります。一つは、23区の東部に広がる東京低地の地下。いま荒川が流れていますが、昔は利根川も東京湾に流れ込んでいました。そうした川が氷河期に谷を作り、そこがやわらかい沖積層で埋まって、埋没谷になりました。新木場あたりから墨田区、江戸川区、葛飾区、足立区まで川沿いにつながり、埼玉県の川口や蕨も同様です。次に、われわれの調査で新たにわかった、武蔵野台地の埋没谷があります。そこは沖積層ほどではないものの、やわらかい泥層で埋められていて、台地をつくる地層としては、かなりやわらかい。一つは高輪から恵比寿、渋谷、代々木にかけての埋没谷で、深さがおよそ10〜30メートル、長さはおよそ10キロ、幅が3〜4キロほどです」

 1万年前までの氷河期にできた、深いところでは地表から80メートルという地下の地形が、いまもわれわれに影響を与えているというのだ。もう一つの埋没谷は、

「世田谷区西部の多摩川沿いの台地にあり、高輪の埋没谷とほぼ同時代にできています。確認できる範囲では、長さ約10キロ、幅が約1・5〜3キロほどで、世田谷の埋没谷のほうが高輪の層よりも泥分が多く、地層としては少しやわらかい」


「埋没谷」は大阪にもある。上町台地界隈に多い。大阪城の築城と関係している。大きな川が海に注ぐ河口部に出来た都市のほとんどには、埋没谷が眠っているようだ。

110701

京都には、埋没谷はないようだが、琵琶湖の水量に匹敵する地下水が「水盆」として蓄えられている。庭園の緑を潤し、数々の銘酒を生み出したあの豊かな水は京都水盆のおかげだ。水盆が地震に与える影響については、該当しそうな情報がWeb上に見当たらない。京都の底冷えの原因は、水盆にもあるだろう。

地表の水、地下の水
京都で産業や文化を培った豊かな水
 月桂冠サイト

私は京都市中京区に本籍を持つが、大阪市内で育った。大阪市も水辺に多くの桜並木を持つが、ソメイヨシノの開花は、常に気温の低い東京の方が大阪より数日早い。大阪の地元民は、川沿いにあるから開花が遅いのだと見ている。地下に水が多いと、地面は冷えている。だから京都の冬は寒いのではないか。

蛇足になるが、上記の新潮の記事をFacebook上の非公開グループで紹介していたところ、当グループの規則に違反していとして削除された。地震や噴火の予知や前兆を主眼とするグループであり、防災情報は対象外だから、ということのようだ。しかし、埋没谷の所在が今わかったところで、都市が出来上がっている以上、防災に結び付けようがない。記事の内容は確かに「防災」寄りだが、記事を紹介する投稿には、大阪の埋没谷のことや京都水盆のことも付記してある。個人が「体感」している頭痛や耳鳴りの話(客観的尺度がなく、個々人の病気や不調に起因している可能性が高い)を聞かされるよりは、地震予測の観点からも役立つ情報だと思ったのに残念だ。






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