2009年06月15日

悲観主義のスパイスとコメント欄完全開放中の件


私の本業である産業翻訳も金融危機以来かなり景気が悪い。特に英日翻訳は値下げ要求が厳しくてつらい。需給のバランスというものもあるのだろう。英日翻訳は人的リソースがだぶつき気味だから、安い料金でも引き受ける業者が多く、悪循環に陥っている。


で、この間のライブドアのイベントではブログで毎月100万とか300万とかを稼いでいる人がいるとかいないとかいう話を聞かされたものだから、じゃあ自分も本業の方の低料金の仕事をすべて拒否できるくらいブログで頑張ってみようかなんて思ったりしたのだが、そんなに甘くはないなあと実感。

それに加えて、英日翻訳のように値崩れしていない日英翻訳の仕事が舞い込んできたので、ここ数日、仕事に没頭しているか、飲み歩いているかのどちらかという状態。こういうのをネット用語で“リア充”というそうだが、ともあれ「評点」も更新できなければ、新サイトも更新がおろそかになってしまっている。

さて、先日の「児童売春シンジケートに著名人や富裕層が関与か」の記事に次のようなコメントを付けた人がいる。

富裕層とか著名人って言うけど、こんな事も含め何かしら悪事を働いているからそうなれるんであって、清く正しく生きていれば決してそんな階層には行けない現実(・ω・)

勝てば官軍の理論はどんな国家でも通じるd( ̄ー+ ̄)


“禿同”(激しく同意)と言わざるをえない。先週金曜、大学時代からの友人と飲んでいて、最近の日本では、世のため人のためみたいな純粋な信念を持ってビジネスを成功させることが難しくなっているんじゃないかというような話になった。終戦後は、今では通用しないほど純粋な人物が続々と事業を成功させたわけだ。彼らは、日本が高度成長を遂げる原動力を生み出した。

しかし、21世紀の日本では、何か法律すれすれのことでもしない限り、大儲けはできないんじゃないか、と。その友人は私と違って“支店長”という地位に就いてビジネスの現場にいる人間だから、日々、そういうことを痛感して生きているようだ。もちろん、彼の会社は清く正しくビジネスを営んでいる。

それと、近頃、世界的な傾向として「ごり押し」がまかり通る傾向にあると思う。アメリカがイラクやアフガニスタンをつぶしたのも「ごり押し」なら、昨年の北京五輪開催も「ごり押し」。東京が新型インフルエンザ感染者を検出しないようにして、ごまかそうとしているのも一種の「ごり押し」。

まあ実際、私の物の見方にはネガティブな要素が多い。悲観主義者かもしれない。それが証拠に、昨年の暮れ頃、私は4人の友人たちと悲観主義に基づく賭けをした。オバマには大統領にぜひ就任してもらいたかったが、アメリカという国のこれまでの実情に照らし合わせる限り、何らかの方法でオバマの大統領就任が阻止されるのではないか、と考えた。そこで、私が「就任を果たせない」に賭け、友人4人は「果たせる」に賭けた。そして負けて飲み代を4人におごる羽目になった。

そう言えば、昨年の12月半ばに書いた「今さらかもしれないが、このまま世界は滅びてしまうのではないかという妄想」という記事には、次のようなコメントが付いた。

あんまり後ろ向きな想像はしないほうがいいですよ。
その恐ろしい想像が個人の意識から集団意識へと変わると、
現実化しやすくなります。
あまり不安を煽らずに、楽観的にかまえてみてはいかがかと。
戦争が現実となったら誰でも嫌ですよね。
というより今までの社会が少し異常だったんですよ。
不況だのなんだの言われてますが、新しい社会形態を築くための布石に過ぎません。
格差をなくして、誰も苦しむことのない社会を築いていきましょう。


“言霊”かよ!と思ったが、私は基本的に自分のことに関しては、悲観主義でもなんでもない。これに関しては、「なんでも焦点」の方に書いた「人は目先のことより自分亡き後の遠い将来のことを心配するようにプログラミングされていることが判明 ― 高齢の政治家先生方もそう?」の記事の内容がある程度まで、私にも当てはまっていると思う。

ただ、曲がりなりにも自分が所属している日本という国や世界を眺めていると、あまり楽観的な展望は持てそうにない。今、高い地位に就いている人や商売がうまくっている人は、「このまま世界は滅びてしまうのではないか」みたいな悲観論が大嫌いなはずだ。私の場合は、何の組織にも属していない自由業。未曾有の事態が生じたときに物理的に失うものはあるが、たかだか知れている。

そうそう、脱線が過ぎたが、「評点」「焦点」ともども何とか時間を見つけて更新したいと思っている、という弁解がしたくて、この記事を書き始めたのだった。「なんでも評点」には悲観主義のスパイスがたっぷり利いているが、「なんでも焦点」の方はポジティブな話題を主に取り上げ、そうでない話題であってもポジティブな語り口を貫きたいと考えている。

それと、実を言うと、数日前から「なんでも評点」のコメント欄は完全に開放されている。審査制ではなくなっているのだ。

そもそも、コメント欄を審査制にしていたのは、コメントスパム対策と荒らし対策のため。だが、そのどちらに該当するコメントも最近ではほとんど来なくなった。

以前は、自分のブログを掲示板みたいに使われるのが嫌だと感じていたが、最近はあまり更新もできていないし、もう掲示板代わりに使ってもらってもいいような気になってきた。

諸般の事情により再び審査制に戻す可能性もあるが、しばらくは完全に開放しておこうと思う次第。

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この記事へのコメント

1. Posted by     2009年06月15日 05:27
正攻法で勝てなくなったのは先駆者が多いからだと思います。先駆者が多い分野では一人当たりのパイも減りますし、何より格上を相手に勝負しなければなりません。昔、正攻法で勝てた人がいるのは同格による勝負だったからだと思っています(それでも、不意打ちの方が勝率良いはず)。あと、時間の経過によりその人にとって都合の悪い情報が落ちて聖人化してる可能性もあります。

ちなみに経験則ですが、格下が格上に良い勝率で勝てる手法の一つが不意打ちです。一方で、格上が格下に対して勝率の良い手法の一つが力技つまりゴリ押しだったりします。観測してるのは勝った結果だけなんだから、この二つが多く見られるのは当たり前な気もします。

時代の良し悪しというよりは、時間経過による収束だと思ったほうが良いかと……。

2. Posted by 時計   2009年06月15日 07:16
いつも更新楽しみにしています。
記事とは直接関係ない話題で申し訳ないですが、管理人さんにリクエストがあります。
過去アフリカに住んでいた頃の体験談をもっと読みたいです。観光目線の話ではなく、現地の生活目線の話が読みたいです。
お忙しいとは思いますが、頭の片隅にでも留めて頂けたら幸いです。
3. Posted by とも   2009年06月15日 12:18
焦点と評点ができたことで、読める機会が増えたと喜び、どちらも購読していますが、最近、なぜか焦点には足が伸びないことに気づきました。自分は評点が好きなようです。(蒸し返すようですが)本の装丁問題のときも書き込みましたが、海外珍ニュースが珍しくなくなった昨今、写真の掲載も極端に少ない評点が、他のブログとあきらかに違うのは、ミッキーさんの摩訶不思議な人生をみつめる視点のある種の哲学と関西的率直さと品の良さを兼ね備えた文章の魅力だと思います。私のような読者からすれば、焦点ができたことで評点の純度があがったようにも思うのですが、お持ちの魅力といわゆる成り行きへの悲観が同時に存在するとき、客観的にみて、どこかもったいない選択をされているように思えることがあります(自分に関するときだけ企画がずれている、しかも世間に合わせるために下方修正をしている)。口はばったいことを言いますが、このような読者もいることも知っていただければと思います。私は、ミッキーさんの、ニュースではない読み物も好きです。
4. Posted by hound   2009年06月15日 23:34
>最近の日本では…

社会が人から信念を奪っているのでなく、
人が享楽に流れて信念を貫くだけの精神力を失ったのではないでしょうか?
5. Posted by     2009年06月16日 12:25
>>1
先駆者としての成功者っていうのも、言い換えれば
「伝統や慣例の無視」とか「独占」って事だったりするんだよね。

もっと単純なところで、ビジネスというのが根本的に、誰かに損を押し付けて自分が得をするってのが本質だから。

競合から儲けを削り取っていくことはもちろん、
身内ですら、「こいつはこのくらいの給料なら文句言わないだろ」と値踏みして、「自分ではやりたくない事」を押し付けて自分はやりたくない事をやってくれてる人よりたくさん給料を貰うのが労使の本質なので。

世の経営者の皆さんはどんないい人でも総じて、「それ」を割り切れる程度には「悪人」って事なんだよね。
6. Posted by ・   2009年06月21日 22:53
日本の展望など到底望めません。
人は進化しますが、
進歩・進化を真っ先に体感するのは特権階級です。
彼等は手にした進歩・進化を使って如何に自分達に利益をもたらせるかを考えます。
市井の人々に行き渡るのはその残り粕のようなものです。
つまり人類は進化するほど大きな格差社会を形勢していくように出来ているのです。
7. Posted by     2009年06月22日 20:10
大好きなブログなので荒らしが再度現れないか少し心配です
こういうこと言ってると荒らしが出るんですねわかります
8. Posted by     2009年06月25日 02:26
オバマが大統領になれたのは、この資本主義始まって以来初めて戦争という手段によって金儲けが出来にくい世の中での経済復興を成功させる見通しが立たないから、白人は生贄として黒人を捧げたわけで。そう考えれば予想はしやすかったのでは?
まぁ実情は経済危機によって中国、統一マネーがユダヤ資本を上回ったかららしいが。
9. Posted by Cheap Louboutins   2011年07月04日 18:16
的を得るを射るだと馬鹿にして指摘する頭の悪い人が多いことでしょう
10. Posted by click the following internet site   2014年05月11日 06:44
e-smoking world なんでも評点:悲観主義のスパイスとコメント欄完全開放中の件

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