2009年06月03日
先日から海外のQ&Aコーナーをネタ元にした新ブログを実験的に運用していたが、新ブログの名称を「なんでも焦点」に変更し、海外のニュースやサイエンス系の話なども取り上げることにした。「なんでも評点」から「なんでも焦点」に移行するというわけではなく、あくまで併設である。
■ もうネタ被りは避けられない?
「なんでも評点」では、インパクトが強く、余所のサイトではなかなか読めない珍しい話を読み物として面白く取り上げることを最優先してきた。読み物を書くのは決して苦痛ではないが、「余所と被らないネタ」という意味で非常に苦労させられることが多くなってきた。その結果、こんなふうに更新頻度もがた落ちになっている(むろん、更新頻度が落ちたのには、もう1つ大きな理由があるわけだが)。
しかし、コメント欄やメールフォームなどで、以前から「別に珍しいネタでなくてもいいから面白い記事を読ませてくれたらそれでいい」というようなご意見をいただいてきた。そうなのかなあと思いつつ、「なんでも評点」がある程度アクセスを集めてこれたのは、やはりインパクトのある珍しいネタを取り上げてきたからではないか、とも思った。
まあしかし、ここまで海外系のサイトが増えると、ネタ被りを避けるのは物理的に難しくなっている。じゃあ、この縛りを緩くしてみたら楽なのではないか、と思うようになってきた。
というわけで、「なんでも焦点」では、ネタの珍しさにあまりこだわらずに記事を更新していく予定である。さっそく、次のような、すぐにどこかと被りそうな話を取り上げてみた。
■ 話題の棲み分け
今後の両ブログの運用方針としては、次のような「話題の棲み分け」を考えている。
ただし、「焦点」の方でも3本に1本くらいは「読み物」として充実した記事を書きたいと考えている。上に挙げた「ミスアトム」の記事など「読み物」になっていないと思うが、記事更新の効率だけを重視して次々と更新するようなことは避けたいと思う。
■ さよなら書籍
さて、こんなふうに心境に変化が生じた背景には、書籍の方が芳しくなかったという経験がある。「世界のありえな〜い100選」の出版が決まったのは2007年秋のことだったが、その前年の2006年の初夏にも出版企画が持ち上がったことがある。
で、その最初の出版企画が持ち上がって以来、ネタのインパクトと「読み物としての濃さ」を重視してブログを更新するようになった。具体的に言えば、2006年の夏ごろからは1本の記事の長さがそれまでより長くなった。書籍になることを前提として記事を書いていたようなものだ。
しかし、書籍という“既存メディア”には、いろいろと落胆させられる結果に終わった。テレビで露出していない書籍はすぐに本屋から取次業者に返本されるという事実を目の当たりにした(自分の本がまさしくそのパターンにはまった)。今でも当ブログで取り上げてきたサイエンス系の話をまとめた本を出したいという気持ちがあるにはあるが、もうあまり期待していないし、これからは書籍化を考えて記事を書くこともないだろう。
■ こうなりゃ、ネットと心中だ
ならばネットに特化してやれ(あるいはネットと心中してやれ)みたいな思いがある。ちょっと論理の飛躍っぽくて理解されづらいかもしれないが、「さよなら書籍」という思いが「評点」と「焦点」の併設の背景にある。
それにlivedoorさんがある目的に向かって積極的に取り組んでおられるようなのだ。私的に解釈すれば、livedoorはブログのメディアとしての地位を高めることを狙っているようだ。
ブログは、既存メディアに取って代わるような新しいメディアになるべき存在だと思う。ただ個人だと難しい部分がある。ブログサービスをホストしているlivedoorがブロガー(私はブロガーと名乗るのが嫌な方だったが)を後方から支援するというか、煽るというか、そういう体制作りが進んでいるようだ。
まあ、先日のイベント以来、まんまと煽られている自分がいるのかもしれない。下のようなコーナーも立ち上がっている。」
【付記】
上の記事の内容とは関係がないのだが、Firefoxで見ると、当ブログのレイアウトが一部崩れているようだ(IEでは問題なし)。現在調査中だが、Firefoxユーザーの皆さんには、原因がわかるまでしばらくご迷惑をおかけすることになり申し訳ない。
【関連記事】
「なんでも評点」では、インパクトが強く、余所のサイトではなかなか読めない珍しい話を読み物として面白く取り上げることを最優先してきた。読み物を書くのは決して苦痛ではないが、「余所と被らないネタ」という意味で非常に苦労させられることが多くなってきた。その結果、こんなふうに更新頻度もがた落ちになっている(むろん、更新頻度が落ちたのには、もう1つ大きな理由があるわけだが)。
しかし、コメント欄やメールフォームなどで、以前から「別に珍しいネタでなくてもいいから面白い記事を読ませてくれたらそれでいい」というようなご意見をいただいてきた。そうなのかなあと思いつつ、「なんでも評点」がある程度アクセスを集めてこれたのは、やはりインパクトのある珍しいネタを取り上げてきたからではないか、とも思った。
まあしかし、ここまで海外系のサイトが増えると、ネタ被りを避けるのは物理的に難しくなっている。じゃあ、この縛りを緩くしてみたら楽なのではないか、と思うようになってきた。
というわけで、「なんでも焦点」では、ネタの珍しさにあまりこだわらずに記事を更新していく予定である。さっそく、次のような、すぐにどこかと被りそうな話を取り上げてみた。
■ 話題の棲み分け
今後の両ブログの運用方針としては、次のような「話題の棲み分け」を考えている。
- 「なんでも評点」― シリアスな話や筆者の主観/個人的体験を含むコラムが中心となる。また、珍しいニュースを見つけたときも、残酷性やグロ性の強い話など、あまり安心して読めない可能性のある話はこちらで取り上げる。
- 「なんでも焦点」― 安心して読めるネタはこちらで扱う。従来から「なんでも評点」で取り上げてきた感動系の話やサイエンス系の話は、「焦点」での扱いとなる。さらに、「焦点」の方では更新頻度を昔の活発なりしころの「評点」のレベルくらいに維持したいと考えている。
ただし、「焦点」の方でも3本に1本くらいは「読み物」として充実した記事を書きたいと考えている。上に挙げた「ミスアトム」の記事など「読み物」になっていないと思うが、記事更新の効率だけを重視して次々と更新するようなことは避けたいと思う。
■ さよなら書籍
さて、こんなふうに心境に変化が生じた背景には、書籍の方が芳しくなかったという経験がある。「世界のありえな〜い100選」の出版が決まったのは2007年秋のことだったが、その前年の2006年の初夏にも出版企画が持ち上がったことがある。
で、その最初の出版企画が持ち上がって以来、ネタのインパクトと「読み物としての濃さ」を重視してブログを更新するようになった。具体的に言えば、2006年の夏ごろからは1本の記事の長さがそれまでより長くなった。書籍になることを前提として記事を書いていたようなものだ。
しかし、書籍という“既存メディア”には、いろいろと落胆させられる結果に終わった。テレビで露出していない書籍はすぐに本屋から取次業者に返本されるという事実を目の当たりにした(自分の本がまさしくそのパターンにはまった)。今でも当ブログで取り上げてきたサイエンス系の話をまとめた本を出したいという気持ちがあるにはあるが、もうあまり期待していないし、これからは書籍化を考えて記事を書くこともないだろう。
■ こうなりゃ、ネットと心中だ
ならばネットに特化してやれ(あるいはネットと心中してやれ)みたいな思いがある。ちょっと論理の飛躍っぽくて理解されづらいかもしれないが、「さよなら書籍」という思いが「評点」と「焦点」の併設の背景にある。
それにlivedoorさんがある目的に向かって積極的に取り組んでおられるようなのだ。私的に解釈すれば、livedoorはブログのメディアとしての地位を高めることを狙っているようだ。
ブログは、既存メディアに取って代わるような新しいメディアになるべき存在だと思う。ただ個人だと難しい部分がある。ブログサービスをホストしているlivedoorがブロガー(私はブロガーと名乗るのが嫌な方だったが)を後方から支援するというか、煽るというか、そういう体制作りが進んでいるようだ。
まあ、先日のイベント以来、まんまと煽られている自分がいるのかもしれない。下のようなコーナーも立ち上がっている。」
【付記】
上の記事の内容とは関係がないのだが、Firefoxで見ると、当ブログのレイアウトが一部崩れているようだ(IEでは問題なし)。現在調査中だが、Firefoxユーザーの皆さんには、原因がわかるまでしばらくご迷惑をおかけすることになり申し訳ない。
【関連記事】
- 人は選択肢が多いほど疲れることが判明 ― だからネタ探しは重労働。能動的なネットが受動的なテレビに勝てないのもこのため?
- ありえな〜い100選があんまり売れてな〜い ― ネットだけでは得られない本の“パブリシティ”
- ブログは活字にした時点で既に情報の鮮度が落ちている? ― 当ブログの書籍化に当たって考えたこと
- ジレンマを抱える「なんでも評点」の戦略シフト
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この記事へのコメント
1. Posted by 金髪の孺子 2009年06月03日 21:51
「評点」と「焦点」
二つ併用するのは共倒れになる予感がします
二つ併用するのは共倒れになる予感がします
2. Posted by shi-ta 2009年06月03日 23:07
いやいや。
話題の住み分けがやりやすくなったとミッキーさんが感じられれば、モチベーション上昇が望めるのではないかと。
ひとりで複数のブログをもっている人もザラにいますから。
話題の住み分けがやりやすくなったとミッキーさんが感じられれば、モチベーション上昇が望めるのではないかと。
ひとりで複数のブログをもっている人もザラにいますから。
3. Posted by 2009年06月04日 00:30
ネタ被りって、海外の「ニュース」になってる時点でネタ被りでしょうし、
誰かが評点を読んでニュースを知り、自分のブログで語っても第三者からすればネタ被りでしょう
このネット時勢にそこを気にするのはあまり意味のないことです
それでも評点が一定の支持をされているのは
ひとえに人を引き込む文章力、ネタを読み物にする力ですよ
なんでも焦点、期待しています
誰かが評点を読んでニュースを知り、自分のブログで語っても第三者からすればネタ被りでしょう
このネット時勢にそこを気にするのはあまり意味のないことです
それでも評点が一定の支持をされているのは
ひとえに人を引き込む文章力、ネタを読み物にする力ですよ
なんでも焦点、期待しています
4. Posted by clydemender 2009年06月04日 13:42
Googleの書籍検索とかも最終的にはそっくり電子化してしまう流れがあるんでしょうね。そういえばザイーガがカラパイア立ち上げた時も大丈夫かよ、と思ったもんですが、今両方ともブックマークしてるのを考えると、各々に売りがあった方がやりやすいんですかね。面白いニュースを見るとミッキーさんはどう見てるのかな、と思う事もあるのでうれしいです。
5. Posted by 2009年06月04日 18:53
他の面白さだけ重視のブログでは取り上げないような話題と、それについてのミッキーさんの解説や体験談で刺激を受けに来てるので分けるのは良いことだと思います。
例えは悪いですが、R-18ネタとそれ以外の面白ニュースで2つのブログ使い分けてるとこなんてざらですし・・・。
例えは悪いですが、R-18ネタとそれ以外の面白ニュースで2つのブログ使い分けてるとこなんてざらですし・・・。
6. Posted by まちこデラックス 2009年06月05日 09:47
なんでも評点は他とは違って文章力があってすき。
なんとなく見てる他のネタ系サイトとは一線を画す感じがするから、これからもどんどん記事あげて欲しいなー。
なんとなく見てる他のネタ系サイトとは一線を画す感じがするから、これからもどんどん記事あげて欲しいなー。
7. Posted by オノ 2009年06月12日 09:26
お久しぶりです。海外ニュースネタのブログはだんだん厳しくなってきますよね(笑)。ネタ被りの問題は本当に悩ましいです。
そこも含めて本数勝負で行くか、一本を掘り下げて内容を高めていくか、どちらもできていないのが私なんですけどねははは。
「なんでも焦点」面白いです!以前の評点みたいな勢いを感じて楽しんでます。
そこも含めて本数勝負で行くか、一本を掘り下げて内容を高めていくか、どちらもできていないのが私なんですけどねははは。
「なんでも焦点」面白いです!以前の評点みたいな勢いを感じて楽しんでます。