2008年05月09日

アヌスから札束がはみ出していた


ニュージーランド南島にワカティプ湖という美しい湖がある。幅5キロ、長さ80キロほどの長細い氷河湖だ。潮の満ち引きのように、1日のうちに水位が最大で20センチ変化することで知られている。その湖畔に1人の男が車を乗り付け、衣類を脱いだ。泳ごうとしていたのではない。
証拠隠滅のつもりだった。脱いだ衣類や車の中にあった書類を地面に重ね、ガソリンをかけた。まず紙切れに火を点けてから、その紙切れを衣類の上に投げつけた。勢いよく衣類が燃え始める。

男の名はマイケル・ジェフリー・リン。36歳。無職。

マイケルはついさっき、ワカティプ湖から30キロほど離れたクロムウェルにあるBNZ銀行の支店から2000ドルを奪ってきたばかりだった。緑色の手編みの目出し帽を被って銀行に押し入った。窓口の若い女性行員にバッグを渡し、この中に現金を入れろと凄んだ。

女性行員は、言われるがままに手元にあった現金をすべてバッグに詰めた。マイケルは、バッグを女性店員の手からもぎ取ると、にわかに態度を和らげる。

「ごめんね。お嬢さんを脅かしたくてやったんじゃないんだ。お金がなくて、こうするほかなかったんだ」

そう言い残すと、車に乗って逃走した。車を走らせた先がワカティプ湖の湖畔だったというわけだ。

しかし、湖畔で衣類を燃やして証拠隠滅を図るのは、あまり利口なやり方ではなかった。見通しのよい場所である。誰かが火に気づく。

実際、周囲にいた人たちがすぐに気づいて、消防署に通報した。消防車が到着するより先に、付近の工事現場の人たちがやって来て、ショベルで火を消した。

やがて現場に消防隊と警察が到着し、まだ完全に燃えていなかった衣類や紙を回収した。マイケルの住所と氏名が示された書類もその中に混じっていた。

マイケルは、ワカティプ湖に面するクイーンズタウンの警察署に連行された。彼は自分が銀行から金を奪ったことをあっさり認めた。奪った額は2000ドルほどだという。しかし、その肝心の現金がどこにも見当たらない。

「金はどこにある?」と訊かれると、「仲間に渡した」と答える。だがマイケルに仲間などいなかった。単独犯であることは明らかだった。

マイケルが腰をもぞもぞさせる。すると、彼の下半身から何かがカサカサと音を立てる。刑事たちは、その音を聞いてぴんと来た。

下半身の身体検査をしたところ、アヌスから何かが突出しているのが見えた。丸めた札束の端がはみ出していた。そう、マイケルは奪ったキャッシュの札束を丸めて、自らの直腸の中に仕舞いこんでいたのである。

しかし、ビニール袋でくるむなどせず、直接汚い部分に仕舞いこまれていたことから、その現金は全額が破棄される予定である。

マイケルがこの犯行に及んだのは4月3日のこと。6月5日に判決が下されるまで、拘置所で過ごすことになる。

【付記】
  • ソースとして参照した記事には、マイケルが下着を含めて、すべての衣類を脱いだのかどうかが明記されていない。ニュージーランドは南半球なので、4月3日の時点で秋の気候だったことになる。さすがに肌寒いので全裸にはなっていないはず。全裸と明記されていれば、ナンセンスさが倍増するところではあったが。

  • 文中で「2000ドル」とあるが、これはニュージーランドドルのはずである。本稿執筆の時点で、1ニュージーランドドルは80円前後。





■ Source: http://www.stuff.co.nz/4518122a4560.html

【関連記事】



この記事の先頭に戻る
Google
WWW を検索 評点

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔