2008年05月06日

余命2ヶ月までガンが進行した18歳の少年が2年ぶりの打席で初球をタイムリーヒット ― 敵チームも巻き込む感動の渦

米国ペンシルベニア州ビーバー郡にジョン・チャリスという名の18歳の少年がいる。彼は地元のフリーダム・ハイスクールに通い、野球部に籍を置いている。しかし、この2年ほどの間は一度もプレイしたことがなかった。プレイしたくてもプレイできない事情があった。

4月14日、同じくビーバー郡のアリキッパ・ハイスクールと一戦交えていたときも、彼はベンチで試合を見守っていた。ある回の攻撃中、得点圏にランナーが進んだところで、スティーブ・ウェツェル監督がジョン君に声をかけた。「どうだい? 久しぶりにバッターボックスに立ってみるか?」

観客はわずかに20名ほどしかいなかったが、全員がバッターボックスのジョン君に声援を送った。味方チームのベンチも盛り上がった。それどころか、敵チームのナインも目を輝かせた。

ジョン君の体つきは、とうてい野球をしているとは思えないほど華奢だ。身長は165センチ、体重は42キロしかない。身長はともかく、42キロという体重は軽すぎる。以前は体重が49キロほどあったのだが、この2年で42キロまで落ちた。

ジョン君は2006年の6月に肝臓ガンと診断された。以来、2年近くの間、闘病生活を送ってきた。彼は決して自らの運命を呪うことなく、前向きに病気と闘ってきた。しかし、つい先日、医師たちは彼に過酷な事実を告げた。「ガンはもう体中に転移している。君が生きられる時間は、あと2ヶ月ほどしかない」と。

ジョン君の病気のことは、観客も味方チームも敵チームも全員が知っていた。ガンに冒されてもなお前向きに生きる道を選び、今を生きることの大切さを説くメッセージを真摯に仲間たちに伝えようとするジョン君の姿は、地域社会全体から尊敬のまなざしを浴びるようになっていた。

あるとき地元の教会が病と闘うジョン君のために募金を集めようと計画したことがある。だが、ジョン君と彼の両親はその申し出を断り、自分たちのためではなく別の少年のために募金イベントを開いてほしいと依頼した。同じくビーバー郡で、脳腫瘍と闘っている小学校5年生の少年のために・・・。

そのときジョン君は「集められた募金は、僕らが使うより、その少年の家族が使った方が役に立つと思います」と主張したのである。その脳腫瘍の少年の方が自分よりまだ医療で助かる見込みが高いことをジョン君は知っていた。ジョン君は余命2ヶ月と宣告される前から、既に死を受け入れる境地に達していた。

ジョン君のこのような潔い言動は、たちまち地域社会の人たちの知るところとなり、一躍尊敬のまなざしを集めるようになったのである。4月14日の試合でも、対戦相手のアリキッパ・チームの全員がジョン君の背番号11のシールを野球帽に貼り付けていたほどである。

生涯最後になるかもしれないバッターボックスに立ったジョン君は、敵チームのキャッチャーのマスクに自分のイニシャル“JC”と背番号“11”のシールが貼られていることに気づいた。ジョン君はキャッチャーの目を見て、「ナイスなマスクだね」と声をかけた。

すると、アリキッパ・チームの監督がマウンドに歩み寄り、ピッチャーに何か声をかける。ジョン君はそれを見て、まさか自分を特別扱いするつもりじゃないよな、と思った。敬遠してやれとか、打ちごろの球を投げてやれとか、そんな余計な計らいはやめてほしい、と。

だが、そんな心配は無用だった。ピッチャーは初球から勢いのあるストレートを投げてきた。病に冒され、長い間実戦から遠ざかっていた体が見事に反応する。ジョン君が振るったバットが軌道上のボールをジャストミートではじき返した。ラインドライブのかかった打球がライトを襲う。球が転々と転がる。

ジョン君は痛みに耐えながら、一塁へと走る。だがガンは骨盤にも転移している。思うように足を運べない。右翼手から一塁への返球が先か、ジョン君が一塁ベースを踏むのが先か。

とても全力で走れる状態ではなかった。今にも転んでしまいそうだった。・・・だが一塁に先に到着したのは、ジョン君の方だった。ベースを踏みしめると、ジョン君は高らかに叫んだ。「やったぞ! やったぞ!」

その間に塁上にいた走者1人が本塁に返ってきた。余命2ヶ月と宣告されたジョン君が奇跡のタイムリーヒットを記録した瞬間だった。観客がいっせいに歓声を上げる。

1塁コーチが感動の涙にむせびながらジョン君を熱く抱きしめる。敵チームのピッチャーがグラブを外して拍手を始める。すると、その他の野手たちもグラブを外し、全員が拍手喝采を浴びせる。

ジョン君のチームメイトたちもベンチからグラウンドに駆け出してくる。みんながジョン君をもみくちゃにしながら、逆境をものともしなかった彼のパフォーマンスを褒め称える。

後日、地元紙のインタビューを受けたジョン君は、こんなふうに語っている。「恐れていた時期もありました。でも、今はどうかというと、死ぬことをもう恐れていません。息をした回数が多ければ、人生が充実しているというわけじゃないからです。息をしながら何をするかが大事なのだと思うのです」

★ ★ ★ 


以上、ペンシルバニア州の“Pittsburgh Post-Gazzet”紙オンライン版に掲載されたローカル・ニュース記事の内容を大幅に整理してお伝えした。実は、ソース記事の記述はもっと長い。かなり情報を割愛するかたちとなった。消化不足な箇所もあるような気がするが時間がないので、このまま投稿することにした。

できれば、“アンビリバボー”か“世界仰天ニュース”でジョン君のストーリーを詳しく現地取材して再現ドラマ化していただきたいところである。この話に関しては、イヤミではなく本心からそう思う。




■ Source: Teen is running out of innings, but the game still isn't over
(※少女みたいに色白で華奢なジョン君が敵チームの選手のハグを受けている写真あり)

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1. 癌で余命2ヶ月と宣告された少年がタイムリーヒット  [ ALOHA YOUアロハユー For Hawaiian Life ]   2008年05月08日 11:11
またまた涙腺を刺激するお話がありました。 余命2ヶ月までガンが進行した18歳の少年が2年ぶりの打席で初球をタイムリーヒット(なんでも評点) 前回のエントリでは、女子ソフトボールで...
2. 余命2ヶ月 末期がんの少年のタイムリーヒット  [ magalog ]   2008年05月08日 11:22
余命2ヶ月までガンが進行した18歳の少年が2年ぶりの打席で初球をタイムリーヒット ― 敵チームも巻き込む感動の渦 この手の感動ものには弱の..

この記事へのコメント

1. Posted by      2008年05月06日 20:26
これはあの番組が飛びつきそうな話ですね
2. Posted by jacklegdoc    2008年05月06日 21:18
感動しました。筆者さんにしては珍しく内容を割愛したんですね。
先が短くなって色んなものが見えてくるといいますが、このジョン君というは若いのに色々と悟っているようですね。
3. Posted by ちーちー    2008年05月07日 07:45
5 これはすばらしい。ジョン君の生死観とそれに至る経緯は、ぜひとも多くの方に見て頂きたいですね。
4. Posted by a    2008年05月07日 08:12
読んでいて泣きそうになった。
5. Posted by hase    2008年05月07日 11:29
数ヶ月後には某番組で見ることが出来そうですね。

この話はぜひともこってり感動仕立てで作って頂きたいです。
6. Posted by …    2008年05月07日 14:56
もうmiccckeyさんプロデューサーになっちゃいなよ
って言いたい位ですなぁ…
7. Posted by      2008年05月08日 12:37
( ;∀;)イイハナシダナー
8. Posted by 格調の高いゲス野郎    2008年05月09日 00:54
こんなのニュースか?

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