G- なんでも評点:バストを露出して真夜中のNYを散歩中に拘束された20代女性が市当局から和解金を勝ち取る ― 上半身裸は男女平等の権利

2007年06月18日

バストを露出して真夜中のNYを散歩中に拘束された20代女性が市当局から和解金を勝ち取る ― 上半身裸は男女平等の権利


男性は比較的自由に上半身裸になれる。人通りの多い町中を上半身裸で歩くと多少奇異の目で見られるかもしれないが、これからの夏場、スポーツや運動の後でシャツを脱いでクールダウンする男性も多いだろう。これは、男性だけに許された自由なのだろうか?
現実問題、女性が胸をあらわにしているのを見た男性は性的興奮を覚える。ゆえに、男性が上半身裸になることと女性が上半身裸になることを同列に見ることはできないとされてきた。だが、同じ自由を女性にも与えなければ男女不平等だと主張する人たちもいる。

ニューヨーク市イーストビレッジ地区在住の27歳の女性アーティスト、フェニックス・フリーリーさん(本名はジル・コカーロ)は、2005年の8月4日の午前1時過ぎ、同市のデランシー・ストリートで、上半身裸になる自由を行使することにした。ペンキ塗りが着るタイプの“つなぎ”を着ていたが、上半身部分のチャックを下ろした。バストがもろに露出した姿のままで、ぶらぶらと歩きを始めた。

本件を伝えているNew York Post紙の独占記事には、フリーリーさんが同じように上半身の肌をさらしている写真が掲載されている。茶色の髪を長く伸ばした細身の女性である。写真では、その長い髪が彼女のバストを覆い隠しているが、かなり引き締まったウエストをしていることがわかる。

このようにシェイプアップされたボディの持ち主である彼女がそのボディラインを上半身だけとは言え惜しみもなくさらけ出しながら真夜中のニューヨークを歩いていても何事も起きないのだろうか、という心配が先に立つ人も多いだろう。実際、事件が起きたのである。

ただし、彼女は被害者になったのではなく、容疑者扱いされてしまった。

午前1時半ごろ、バストをあらわにして歩いているフリーリーさんのところに警官が駆け寄ってきて、上半身をちゃんと隠しなさいと命じた。だが、彼女はそれを拒んだ。「私には、男性と同じように上半身裸になる法的な権利があります」と彼女は主張。

しかし、その主張は聞き入れてもらえず、身柄を拘束されてしまった。フリーリーさんは、そのときのことを振り返って、こう言う。「ストリートにいた誰かに何らかの働きかけをしていたわけでもなく、誰にも迷惑をかけていませんでした。だから、私は抵抗しましたよ」

その後、フリーリーさんは、パトカーから髪をつかんで引きずり下ろされたり、病院に連れて行かれて精神鑑定を受けるなどの屈辱的扱いを受けた。さらに、つなぎも、ぼろぼろに破れてしまったが、警官たちは救いの手を差し伸べてくれなかった。ほとんど下着姿で引っ張りまわされる始末。

実は警官たちが無知だった。フリーリーさんの主張が正しかった。

男性が公共の場で胸をはだけてよいのなら、女性にも等しくその自由がある。そういう判断が、1992年にニューヨーク州の高等裁判所で下されていた。警官たちは、そういう判決が出ていることを知らなかった。

フリーリーさんは、12時間後にようやく釈放された。しかし、身柄を拘束されていたせいで、シングルマザーであるフリーリーさんは娘の誕生日を祝ってやれなかった。さらに、前夫との争議により家庭裁判所に出廷する予定もあったのだが、出廷を果たすことができなかった。

むろん、訴訟大国たる米国での話である。こんな目に遭った人が黙っているはずがない。フリーリーさんは2006年10月に、ニューヨーク市当局と警官たちを相手取って訴訟を起こした。6月4日、和解が成立し、市当局は落ち度を認めないながらも、フリーリーさんに2万9千ドル(日本円で360万円弱)の和解金を支払うことに同意した。

「それくらいの償いをしてもらって当然ですわ」とフリーリーさん。彼女は2004年のニューヨーク・シティ・マラソンを完走した後で、同じように上半身裸になったことがあるが、そのときは警官に何も言われなかった。

フリーリーさんにとって、屋外で上半身裸になることは「ごく自然なこと」であり、“実用上の理由”から、わりと頻繁に上半身の肌をさらしているという。この「実用上の理由から(out of practicality)」というのは、性的にアピールしようとするのではなく、たとえば火照った体をクールダウンするなど、必要に迫られてそうしているという意味であろう。

ともあれ、ニューヨークでは、女性がバストを露出させながら町中を歩いてもかまわないのである。ただし、New York Postの記事の冒頭の文にも注目すべきであろう。

Who knew it was legal for a woman to walk around with her breasts exposed in New York?
(ニューヨークでは女性がバストを露出させて歩いても合法だなんてことを、いったい誰が知っていただろうか?)


ニューヨークっ子にすら、あまり知られていない意外な事実ということのようだ。実際、この自由を行使しようとする女性があまりいないから、よけい認知度が低いのだろう。フリーリーさんも、“実用上の理由”とは言いながら、人前でさらしても恥ずかしくないボディの持ち主であるがゆえ、その自由を行使してみる気になるのではないかと思えなくもない。

それにしても、ニューヨークも安全になったものである。近頃の日本の大都市では、若い女性が真夜中にトップレスで歩くどころか、上場企業経営のステーキチェーン店で食事をしているだけで被害に遭うことすらあるというのに。




■ Source: http://www.nypost.com/seven/
06172007/news/regionalnews/busted_gal_payoff_
regionalnews_kathianne_boniello.htm


【関連記事】


この記事の先頭に戻る

Google
WWW を検索 評点




トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. 判決で決められてるのに痴女扱い  [ CELESTIAL FORTUNE-21st wayイラスト投稿者東陽子の雑記帖 ]   2007年06月18日 14:16
バストを露出して真夜中のNYを散歩中に拘束された20代女性が市当局から和解金を勝ち取る ― 上半身裸は男女平等の権利(なんでも評点) http://rate.livedoor.biz/archives/50390385.html  『上半身裸になるのは男女平等!男だけOKなのはおかしい!』  ・・・と、NY...
2. 神楽書堂‐ニュースログ‐  [ 神楽書堂‐ニュースログ‐ ]   2007年06月18日 21:21
 

この記事へのコメント

1. Posted by     2007年06月18日 09:34
さすがにこれは紛らわしいだろう

まあ、ちゃんと法令が出ていたのも知らない警官も相当どうかと思うけれど
2. Posted by 犬のペス   2007年06月18日 19:01
2 猥褻物陳列罪(?)的なのが適用されないのかね?
過去の裁判所の判断が誤りだと思うが…
3. Posted by ^^ω   2007年06月18日 21:04
中の人ペッパーランチ好きだな
4. Posted by つか   2007年06月19日 07:34
3 つーか、コレって和解金を勝ち取るための仕掛けじゃね?
どうにも計画的っぽいんだよな。
5. Posted by >4   2007年06月19日 22:11
どっちにしろ警察がアホなのが悪い。
6. Posted by フィデル   2007年06月19日 22:19
3 社会常識とフェミニスト的権利意識とのギャップ?
どちらが大切かは各々の判断だろうが、警官は社会常識にのっとったまでだろうね
ニューヨークっ子も知らなかったっていうし
7. Posted by 一定のメド   2011年07月10日 12:21
5 これぞNY版ジェンダーフリー!!

日本でも逆に♂児でも♀児同様に緘梢髪すスク水が認められそぅw

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔