G- なんでも評点:3歳のときに手術を嫌がり「二度と口を利かない」と宣言した少年が10年ぶりに言葉を発して皆を感動させる

2007年06月14日

3歳のときに手術を嫌がり「二度と口を利かない」と宣言した少年が10年ぶりに言葉を発して皆を感動させる


親しい友人、肉親、あるいは恋人や配偶者に向かって「二度と口を利かない」と宣言したことがある人は少なくないだろう。だが、その決意が長く続くことはめったにない。時間が経てば、そう決意させるに至った怒りや不信感も氷解していく。
ところが、英国コーンウォール州リスカードには、3歳にして手術を嫌がり「僕はもう二度と喋らない」と宣言した後、その宣言を10年の長きにわたって頑なに守り続けた少年がいる。

ベン・グロコック君は、赤ん坊のときから喉が腫れたり、中耳炎などを患ったりすることが多かった。病院の医師たちは母親のリンダさんに対し、ベン君に扁桃腺とアデノイドを切除する手術を受けさせるべきだと勧めた。リンダさんは、医師の勧めに従うことにした。ベン君が3歳のときのことだった。

だが、ベン君は幼いながらも手術を受けることをたいそう嫌がった。絶対に嫌だと抵抗し、もし本当に手術を受けさせるなら、もう誰とも口を利かないと宣言したのである。

全身麻酔下での手術が無事成功してベッドの上で目を覚ましたベン君は、その宣言を決して忘れていなかった。家族の者が声をかけても、一切の会話を拒んだ。友達が見舞いに訪れても、一言たりとも言葉を発さなかった。

それは一時の頑固さで終わらなかった。ベン君が「二度と口を利かない」という宣言を完全に解くまでに、10年もの歳月を要することになろうとは、そのとき誰も予想だにしていなかった。

母親のリンダさんは言う。「まさか本当に、宣言したことを頑なに守り通すとは思ってもいませんでした。でも、ベンにとっては、その経験のすべてがトラウマになり、10年もの間、口を閉ざすことになってしまいました。ベンは、途方もなく意志の強い頑固な男の子だったのです」

医師たちは、ベン君を“選択的無言症”と診断した。本当に心を許せる相手以外と会話が交わせなくなる、まれな不安障害である。つまり、ベン君が心を許せる相手は弟だけで、母親、祖父、その他の人たちには完全に心を閉ざしてしまっていた。

学校に上がっても、同級生や教師と会話を交わすことは一切なかった。ただし、相手の言葉は完全に理解できている。言語能力そのものに障害が生じたわけではないし、読み書きには何の問題もなかった。

相手の言葉にはジェスチャーで答える。言いたいことがある場合や、複雑な答えが必要な場合は、紙に言葉を書いて相手に見せる。この2つのコミュニケーション手段だけで、彼は学校生活を送り続けた。

家でも、親や祖父母とは一切会話を交わさない。唯一の例外として、1つ年下の弟サム君とだけは会話を交わしていた。だが、弟と喋るのは、親や祖父母に絶対に聞かれない場合だけに限られていた。

弟以外の誰とも口を利かない生活が6年目に突入したある日のこと、ベン君は自転車に乗っているときに転倒して怪我をしてしまった。泣きながら家に帰り、出迎えたリンダさんに「痛いよ、痛いよ」と言葉を発した。実に6年ぶりに彼が母親に向けて言葉を発した瞬間だった。

リンダさんは言う。「そのことがあってから、私に対しては心のバリアが解けたようで、言葉を交わしてくれるようになりました」

だが、他の人に対するベン君の態度に変化は現れなかった。学校の先生、同級生、そして祖父母とは相変わらず会話を交わそうとしない。言語療法士によるセラピーを定期的に受けていたが、改善は見られなかった。

しかし、沈黙を保って10年目、13歳になったベン君についに転機が訪れた。彼の通っている学校では、コーンウォール州消防隊の協力による信頼醸成コースを設けている。生徒たちが5日間にわたり消防士たちの指導の下でチーム作りなどの技能を学ぶ実習コースである。

この実習でベン君を受け持ったのが、消防士のティム・コックスさん。ティムさんは、ベン君がコミュニケーションを取れないことを知り、最初はかなり心配した。ベン君が実習に参加すること自体、無理ではないかと思った。

そこで今のままでは無理だということをティムさんがベン君に説明したところ、彼の態度に変化があった。「私とだけなら口を利いてもいいと約束してくれました」とティムさんは言う。

そして、5日間の実習が終わるまでに、ベン君はティムさんだけでなく、ほかの全員とも言葉を交わすようになった。

実習の締めくくりに行われた卒業パレードでは、大勢の人が見守る前にベン君が立ち、消防士たちへの感謝の言葉を述べることになった。参列者の中には、ベン君がまだ3歳だったとき以来、ただの一度も彼の声を聞いたことのない祖父トニーさん(63歳)と祖母ジェニーさん(60歳)も含まれていた。

ベン君は、みんなに聞こえるはっきりした声で「ありがとうございます!」の言葉を発した。

「ベン君のおばあちゃんとおじいちゃんは、10年ぶりに彼の声を聞いたのです。会場全体が感動に包まれていました」とティムさんは振り返る。

祖父トニーさんは、こう感動を表現する。「ベンは、あんなにきれいな声をしていたのだと思うと、胸がいっぱいになりました。ベンはもう二度と口を利いてくれないかもしれないと思っていました。でも、今では、ちゃんとお喋りしてくれるようになったのです。私には、ベンの声が音楽みたいに聞こえます。彼が話し始めたら、テレビを切って彼の声に耳を傾けています」

母親のリンダさんは感慨深げに言う。「ベンは、ついこの間までトラウマから抜け出せないでいたけど、いつだって根は愛情に満ちた優しい男の子でした。トラウマを自分で克服したベンのことを本当に誇らしく思っています。まだ、ベンが言葉を完全に取り戻すまでには一歩ずつ進んでいく必要があります。でも、こうして学校の先生や祖父母とも会話ができるようになったのです」

リンダさんは、過去10回の誕生日のことを振り返る。みんなに祝福されても沈黙を貫き通してきたベン君。トラウマ、心のバリア。だが、今度の誕生日は、ベン君自身の声と言葉が聞ける。8月14日の誕生日が待ちきれない。

【蛇足】
ちなみに筆者は、幼稚園児のときにアデノイド手術を受けたことがある。ずいぶん大昔の話なので、麻酔一切なしで組織を一気に切り取る中世並みの乱暴な手術だった。しかも入院はせず、すぐに帰宅。出血が長く続いた。だが、トラウマになったかというと、意外とそうでもない気がする。




■ Source: 13-year-old boy breaks vow of silence after 10 years

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 イギリスの「手術を受けさせたら、誰とも口を利かない」と宣言した3歳の少年が、13歳になり初めてみんなの前で言葉を発した...

この記事へのコメント

1. Posted by だん   2007年06月14日 12:07
すごい話だ…
映画化とかなりそう(・∀・)
2. Posted by ちか   2007年06月14日 13:03
学校では何が何でも喋らない子がいました
彼女を思い出すなぁ
3. Posted by     2007年06月14日 19:01
周りの心情を思うとやるせないな。
よかれと思って手術したのに(もし行わなかったら何かしらの弊害があっただろうし)、両親たちはずっと責められてるような針のむしろな日々だったんじゃないかと。
まず最初は両親祖父母に、「心配かけてごめんなさい」って言ってやって欲しい。
4. Posted by Urza   2007年06月14日 23:04
>2
それはどこの長門さんですか?
5. Posted by owl1   2007年06月14日 23:30
何でも症候群をつけたい症候群、てあるのですかね。

私には単に彼が生まれ持った意志の強さだと思えるけど。
最初にコミュニケーションを怠ったのは親だ。
しかし、本当に親は自分の過ちだと思っていたのだろうか。

例えば日本で言えばPTAである。
彼らは何か凶悪な少年犯罪があるたびにゲームが、漫画が、と、自らの経験領域外の事象や物に対して原因を求めるが
自分たちの教育が間違っているかどうかには決して考えを及ぼさない。
(むしろこの風説が、神経質だったり年齢に対して聡明な子供が自らの判断でこれらの単語と事件を結びつけて自分の中にも因子があると判断してしまう気もする。実際、この手の事件は連鎖するように続くときがあるし。蛇足文失礼)

今回の場合、医者や肉親などは具体的な病名をつけることで「病気のせいだ」と
思いたかったのではないだろうか。
6. Posted by  t    2007年06月15日 00:31
コーンウォールと聞いてアナを思い出したのはオレだけでいいw

しかし、感動に水を差すようだが手術がトラウマになったらしいが、親もちゃんと手術前に説明すべきだったのではないかね。三歳児に理解を求めるのは、確かに難しいかもしれない。
親はもう少し努力すべきで、子供は幾ら小さいからと言って、親の気持ちが解らないほどでもあるまい。
7. Posted by ぺ   2007年06月15日 00:53
アデノイドは自分もやりましたよ。
昔だったので麻酔無し、なんか針金見たいので引っ掛けて引きちぎってました。
ちょっとトラウマになりますが、そこまで頑なってw
8. Posted by     2007年06月15日 05:41
コーンウォールと聞くとエイフェックスだとかスクプだとかが思い浮かぶな・・・
9. Posted by カズ   2007年06月15日 11:35
>>6
残念、俺もだわwwww
コッポラ可愛いよコッポラwwww

しかし、このガキ比類なき意思の強さだな。
俺がガキの頃、母親に叱られて、その宣言して、一時間以内に普通に笑いながら喋ってたわ。
ちなみに今は「絶対に一日一時間以上勉強する!」と叫び続けて、かれこれ6年くらい経ちます。
10. Posted by 浅海   2007年06月15日 11:53
初めまして、いつも楽しみにしています。
選択的無言症は、日本で言う場面緘黙症ですね。
言語聴覚士の方から話を聞いたことがあるのですが、言語聴覚士より臨床心理士の方が治療に向いていると言っていました。
11. Posted by    2007年06月15日 18:31
逆に、さんまは一日中しゃべり倒してるらしいな。
12. Posted by     2007年06月15日 19:49
小学校の頃、俺としか喋らない奴が居たなあ
特に気にせず別の中学行っちゃった

高校の時会ったら、最低限だけは皆と喋るようになってたけど
13. Posted by ミリ   2007年06月16日 08:21
初めまして。いつも楽しく読ませて頂いてます☆

そういえば「選択性無言症」について、情緒障害児の教育経験を持つトリィヘイデンの著書にも書かれてました。意外と珍しくない障害みたいですね。今回出てきた少年のように10年というのは稀なケースだろうけど…。とにかく彼は家族の理解と愛情に恵まれてよかったな〜☆
14. Posted by     2007年06月16日 08:23
後のミストバーンである。
16. Posted by         2007年06月17日 21:12
俺も同じような事をしたけど
4ヶ月しかもたなかったなぁ
17. Posted by .   2007年06月22日 23:18
音楽みたいに聞こえますっていうのがいいな
18. Posted by あいす   2009年08月29日 01:34
感動してしまった(^q^)
19. Posted by 人   2010年01月10日 10:21
5 >>2
俺も小学校の時いたなあ、そういう女の子
中学に上がったら喋るようになってたと聞いてどんな声なのかすごく気になったよ
この記事読んでたら俺も長門を思い浮かべたw
ショートヘアの可愛い子だった
20. Posted by 一   2011年09月23日 21:52
十年間も、喋らなかったから
綺麗な声になれたのかも。
にしても意思が強いな、本当に!
見習いたいくらいです。
21. Posted by why not find out more   2014年05月11日 18:03
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