クラウドソーシング「ランサーズ」 なんでも評点:男性は女性の姿を見るだけで幸せになり、その女性が魅力的なら努力とお金を惜しまない ― 神経経済学実験で判明

2007年05月14日

男性は女性の姿を見るだけで幸せになり、その女性が魅力的なら努力とお金を惜しまない ― 神経経済学実験で判明


当ブログの記事に限らず、女性が主人公の実話が伝えられているとき、その女性の画像を見ないと気が済まない男性読者が多いのではないかと思う。逆に、読者が女性の場合は、ニュースの主人公となっている男性の写真がないとフラストレーションを感じるものなのだろうか? なんとなく、異性の写真がないと不満を覚えるのは男性だけのような気がする。
そのことを如実に裏付ける研究結果を米国ノースカロライナ州のデューク大学メディカル・スクール神経経済学センターの研究者たちが発表した。この研究を率いたベンジャミン・ヘイデン博士によると、男性は女性の姿を見ることによって、おいしい料理を食したり、お金を儲けたりしたときと同じ喜びを感じるという。

この研究結果を発表する論文は英国王立協会の機関紙の1つである“Proceedings of the Royal Society B”に掲載されており、その概要をTHE DAILY TELEGRAPH紙が伝えている。ただし、THE DAILY TELEGRAPH紙の記事は、未整理かつ記述が端折られていて分かりづらい部分があるので、本稿では間違いがないと思われる情報を大幅に補足すると同時に分かりやすく整理しながら、この研究の内容を紹介したいと思う。

ヘイデン博士らの研究チームでは、20名の異性愛者男性と20名の女性を被験者として集め、以下の2つの実験を行った。

  • 生理的反応

    被験者に異性の顔と体を凝視させ、脳をスキャンした(注:ソース記事には明記されていないが、PET [ポジトロン断層法] を使用したと思われる)。

    その結果、男性が女性の顔や体を凝視した場合は、大脳の“報酬中枢”が活性化されることがわかった。逆に女性被験者に男性の顔や体を凝視させても、報酬中枢の活性化は観測されなかった。

  • 心理的反応

    被験者に異性の写真を見る機会を与え、写真を見るために、お金を払ってもよいと思うかどうかを答えさせた。さらに、興味を覚えた異性の写真を見るためなら、多少複雑なコンピュータ操作に取り組もうとするかどうかを調べた。用意した写真は、特にエロチックなものではなかった

    その結果、男性被験者は異性の写真を見るためなら努力を惜しまず、お金を払ってでも見たがる傾向が強いことがわかった。しかも、女性は写真の異性が魅力的かどうかにさほど影響されなかったのに対し、男性は写真の異性の容姿に大きく影響された。

    男性被験者は、写真の異性が魅力的な容姿を持っているほど多くの努力を払おうとしたのである。逆に、写真の異性が平凡な容姿や魅力的でない容姿の持ち主である場合は、魅力的な異性に対するよりも払おうとする努力が著しく少なかった。


これまでに神経経済学の研究者たちが行ってきた実験においても、人は“報酬”(“褒美”)を得ようとするときに衝動的な性質を示すことが確認されている。当たり前のことかもしれないが、できるだけ早く褒美を得たがる傾向がある。だが、その褒美が大きなものであれば、衝動性が減り我慢強くなる、という。

注1:「神経経済学」(neuroeconomics)とは、神経科学と実験経済学を統合した新しい科学分野であり、人間の経済的行動を主に大脳生理学的に解明することを目指す。

注2:専門用語としてのawardは“報酬”と表現するのが正しいと思われるが、“褒美”の方が身近に感じられそうなので、ここでは後者を主に用いることにした。


男性被験者たちが魅力的な女性の写真を見るためなら努力を惜しまないというのは、まさしく“褒美が大きくなれば我慢強くなる”現象が起きていることを意味する、とヘイデン博士は指摘する。さらに、この褒美は、労力を払う上での動機付け(インセンティブ)ともなる。他の褒美とトレードされることもある。つまり、男性がお金を出してでも女性のヌード写真を手に入れようとするのは、この仕組みが働いているからだということになる。

実際、ヘイデン博士らの研究では、ポルノグラフィの消費量に著しい男女差があることを説明することが目的の1つとなっていた。ヘイデン博士は言う。「Playboy誌の発行部数が常にPlaygirl誌のそれを上回ってきた理由を解き明かすことができそうです」

ま、これはある意味、当たり前のことを科学的に検証しようとする研究であるかに見える。しかし、この研究には1つだけ盲点があるように思う。女性は、同性の写真や画像を見るのも、わりと好きだったりする。

男性の場合は異性愛者である限り、同性の写真にはあまり興味を示さない。だが、女性は美人の写真を眺めるのが結構好きなはずだ。実際、当ブログでも、そのことを示す研究結果を取り上げたことがある。さらに、日本のファッション誌モデルは、むしろ男性には受けが悪いことが多く、女性ファンの方がはるかに多いだろう。

また、“褒美が大きくなれば我慢強くなる”という現象には、思い当たる人がいるかもしれない。美女ほど手出ししづらく感じるものである。あるいは、自分の美貌を武器にして男に貢がせる女性もいたりする。あるいは、美人が意外と売れ残ったりもする。




■Source: Why men like to gaze on the female form

【参考画像】本年度ミスユニバース最終候補の皆さんたち

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この記事へのコメント

1. Posted by 男   2007年05月15日 15:30
雑誌の袋とじ部分はいい商売方法というワケですね。
2. Posted by sou   2007年05月15日 23:21
5 興味深い書き込み有難うございます。
このブログっていいですね。
3. Posted by 神子   2007年05月16日 01:01
はじめまして。面白い洞察ですね。
何故、異性愛の男は女がいるだけで幸せな気持ちになるのでしょうか?
そこがわかるともっと面白いですね。

また逆に異性愛の女は男がいるだけで幸せな気持ちになるか?←これ、ならないんですよね。面白いですね男と女の違いは。

4. Posted by フリーダム   2007年05月16日 23:08
5 ちょっと気になるんですが、最近『動画ファイルナビゲーター』の『おもしろニュース』でよくここの記事が丸々掲載されているんですが、問題は無しですか?
5. Posted by miccckey   2007年05月16日 23:36
>フリーダムさん

結論から言うと今のところOKです。携帯用サイトは、こちらへリンクされていないようなのですが、PCは記事の紹介だけで、こちらにリンクされています。

お気遣いありがとうございます。


6. Posted by     2007年05月17日 00:11
いつもワリカンの理由を理解した。4円位いいじゃない(´;ω;`)ブワッ
7. Posted by piwi   2007年05月18日 07:23
この場合の報酬中枢というのは何のことを言っているんでしょうか。
8. Posted by あ   2008年07月04日 05:26
ネットでおかずを探している時の姿は鬼気迫るものがある。

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