2007年04月01日
米国テキサス州で、昨年12月のある晩遅くのこと、不動産会社社員のダレル・ロバーソンという38歳の男性がトランプ・ゲームに興じたあと帰宅すると、一般車道から自宅の車庫に通じる私有車道に1台のピックアップ・トラックが停まっていた。中を覗き込むと、ダレルさんの妻トレーシーさん(35歳)が裸に近い姿で、見知らぬ男と絡み合っていた。
あたかも妻の浮気の現場に鉢合わせしたかのような状況だった。だが、トレーシーさんが中から飛び出してきて、大声でダレルさんに助けを求めてきた。「あの男が乱暴してきたのよ!」
男はピックアップを発進させて現場から逃走しようとした。ダレルさんは“たまたま携行していた”銃を取り出し、ピックアップに向けて数発発射した。うち1発が男の頭部に命中。男は絶命した。
ダレルさんは、現場に駆けつけた警官に逮捕された。妻のトレーシーさんは警察に対しても、「男に乱暴されていたところに夫が鉢合わせになり、発砲に至った」云々の証言をしたが、ダレルさんは殺人の容疑で法の裁きを受けることになった。
だが、テキサスといえば、“俺たちに楯突いたら、痛い目に遭うぞ(Don't mess with Texas)”的な気風で知られる。実際、テキサス州法では、その行動が必要だと信じるに足る事情があった場合は、被告が正当防衛を主張できることになっている。
しかも、被告人にそう信じさせた事情が後で真実ではなかったことが判明した場合でも、正当防衛を主張できるという。ダレルさんのケースは、実はこれに該当していた。妻の言葉は、真実ではなかったのである。
「男が乱暴してきた」というのは、夫に“現場”を見られたトレーシーさんの口からとっさに出たでまかせだった。まぎれもなく、浮気の現場だった。撃たれて絶命した男性は、UPS社員のデビン・ラサールさん(32歳)だった。
その日、ラサールさんはトレーシーさんから、あからさまな誘いを受けて、ロバーソン宅を訪れていた。法廷で明らかにされたところによると、トレーシーさんはラサールさんに、次のような文面の携帯メールを送りつけていた。「ハイ! フレンド! 私の家に来てほしいの。あなたの熱い抱擁を感じたいのよ」
そして、このたびタラント郡大陪審が裁決を下した。法律の専門家たちに言わせても、“前例を見ない”裁決だった。大陪審はダレルさんを不起訴とし、代わりに妻のトレーシーさんを過失致死で起訴したのである。
トレーシーさんが「乱暴された」と口からでまかせを言ったがため、それを信じたダレルさんが“たまたま携行していた”銃を発砲し、その結果、ラサールさんが命を奪われた。よって、本件の全責任は、トレーシーさんにある。・・・というのが、大陪審の判断だったことになるだろう。
もし、トレーシーさんの有罪が確定すれば、最短で2年、最長で20年もの懲役刑が言い渡されることになるという。また、トレーシーさんは、警察に虚偽の証言をしたことから、偽証罪でも起訴されることになる(こちらの罪状に関しては、最長で懲役6ヶ月の刑)。
■Sources:
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男はピックアップを発進させて現場から逃走しようとした。ダレルさんは“たまたま携行していた”銃を取り出し、ピックアップに向けて数発発射した。うち1発が男の頭部に命中。男は絶命した。
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だが、テキサスといえば、“俺たちに楯突いたら、痛い目に遭うぞ(Don't mess with Texas)”的な気風で知られる。実際、テキサス州法では、その行動が必要だと信じるに足る事情があった場合は、被告が正当防衛を主張できることになっている。
しかも、被告人にそう信じさせた事情が後で真実ではなかったことが判明した場合でも、正当防衛を主張できるという。ダレルさんのケースは、実はこれに該当していた。妻の言葉は、真実ではなかったのである。
「男が乱暴してきた」というのは、夫に“現場”を見られたトレーシーさんの口からとっさに出たでまかせだった。まぎれもなく、浮気の現場だった。撃たれて絶命した男性は、UPS社員のデビン・ラサールさん(32歳)だった。
その日、ラサールさんはトレーシーさんから、あからさまな誘いを受けて、ロバーソン宅を訪れていた。法廷で明らかにされたところによると、トレーシーさんはラサールさんに、次のような文面の携帯メールを送りつけていた。「ハイ! フレンド! 私の家に来てほしいの。あなたの熱い抱擁を感じたいのよ」
そして、このたびタラント郡大陪審が裁決を下した。法律の専門家たちに言わせても、“前例を見ない”裁決だった。大陪審はダレルさんを不起訴とし、代わりに妻のトレーシーさんを過失致死で起訴したのである。
トレーシーさんが「乱暴された」と口からでまかせを言ったがため、それを信じたダレルさんが“たまたま携行していた”銃を発砲し、その結果、ラサールさんが命を奪われた。よって、本件の全責任は、トレーシーさんにある。・・・というのが、大陪審の判断だったことになるだろう。
もし、トレーシーさんの有罪が確定すれば、最短で2年、最長で20年もの懲役刑が言い渡されることになるという。また、トレーシーさんは、警察に虚偽の証言をしたことから、偽証罪でも起訴されることになる(こちらの罪状に関しては、最長で懲役6ヶ月の刑)。
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この記事へのコメント
1. Posted by 2007年04月02日 04:22
へぇ
2. Posted by 芋 2007年04月02日 08:06
TVで放送されちゃいましたね