2007年03月26日

英語圏の“geek”は日本のオタクとどう違うのか? ― geekたちの性に関するアンケート調査の結果が示すもの


日本でgeekと言えば、アキバBlogの管理人さんを思い浮かべる人が多いかもしれないが、英語圏(主に米国)には、geekと呼ばれる(もしくは、そう自認している)人たちが多数棲息している。日本の「オタク」とほぼ同義である。
geekとオタクを完全に同義ととらえてよいかどうかは微妙なところ。ローマ字表記のotakuも既に現代英語のボキャブラリに加わっており、主に日本アニメ(japanime)系のオタクを指す。『メタルギア』に登場するオタコンは、オタクをもじった名前である(筆者は、本業の一部としてオタコンやスネークの台詞を訳したことがあったりするが)。このほか、nerdという単語にも、オタクや専門バカの意味がある(X51.orgのサイト副題“Occult News for Nerds”に含まれているnerdは、この意味と思われる)。

それと、英語のgeekと日本語の「オタク」には、性別に関して大きな違いがある。日本では、対象が女性の場合には「オタク」という言葉はあまり使われず、特定分野の小説や漫画を好む女性が「腐女子」と呼ばれたりするようだ。これに対し、英語のgeekには普通に“女性のオタク”も含まれるようである。

そうでなければ、geek同士の出会いの場を提供するGeek 2 Geekなる出会い系SNSサイトの目的の半分が達成されないことになる。むろん、筆者はGeek 2 Geekに入会していないので、実際の会員構成はよくわからないが、トップページにランダムで表示されるらしい会員の写真と簡単なプロフを見ると、女性会員も確かにいることを確認できる。

Sex Drive Dailyというブログに、Geek 2 Geekで行われたアンケート調査の結果が掲載されている。これは、geekたちの性経験および性生活に関する調査である。

  • 初体験の年齢

    回答者の44パーセントが「18歳までに済ませた」と答えた。米国で公表されたデータによると、「18歳までに済ませた」米国人の比率は58パーセント(2003年度)だという。

    年齢25歳以上の回答者のうち、「まだ未経験」と答えた人が12パーセントいた。米国で公表されたデータによると、米国人全体で、25歳以上の未経験者が占める率は10パーセント弱だという。

    geekたちの方が、一般的米国人よりやや奥手ということになるが、圧倒的な差があるわけではないということのようだ。

  • 何回目のデートで深い関係になったか?

    経験者のうち、「最初のデートでいきなり」と答えた人が46パーセントに上った。また、「5回目のデート」と答えた人が69パーセントいた。(この問いには、重複回答が可能だったものと思われる)。

  • 何回目のデートで深い関係になるのが良いと思うか?

    「最初のデートでいきなり関係を持ってもいい」という回答が23パーセントあった。この傾向は男性の方が強く、男性回答者だけに限ると25パーセントだった。対して、女性は18パーセントにとどまった。

    さらに「婚前交渉は絶対に駄目」と答えた回答者が、男性回答者のうち6パーセント、女性回答者のうち7パーセントだけいた。

  • これまでの経験人数は?

    年齢25歳以上の回答者のうち、「少なくとも1人のパートナーと交わったことがある」と答えた人が88パーセントに達した。

    「経験人数は両手の指で足りない」と答えた回答者は34パーセントいた。

  • 自分の性生活の充実度/満足度を10段階で評価すると?

    女性回答者の82パーセント、男性回答者の79パーセントが「10点満点で8点以上」と答えた。3点以下と答えた人は、女性が4パーセント、男性が6パーセントだった。


英語圏(主に米国)のgeekと日本の「オタク」は、やはり共通性が高いのか、それとも似て非なるものなのか。このデータを見て、どう感じるかは人それぞれだろう。

ただ、一応、英語と日本語の間のインターフェース的な仕事を生業としている筆者から言わせてもらえば、日本語と英語の間で単語やフレーズの意味が完全に一致するとは限らない。微妙な要素を帯びている概念ほど、英語と日本語とで“守備範囲”が異なっていることが多い。

たとえば、われわれが日ごろよく使っているはずの「恋愛」という言葉にしても、あらゆる文脈において同じ英語の語句で表すことは不可能である。love、romance、passionなど、さまざまな類義語・関連語の中から、文脈に応じて適切な言葉を当てはめなければならない。

ほぼ同じ概念であっても、その概念が定着している国や地域の文化背景が影響を及ぼすし、言葉の語義は不断に変化し続けるため、同期が取れないことが多い。筆者は、文化的背景の違い(geekたちが所属している母集合の特性)を考慮し、geekとオタクの共通性をおおむね次のように目測する。

共通性7■■■■■■■□□□


【追記】

コメント欄に次のようなコメントが付いている。

「日本のオタク=モテナイ」というステロタイプな思考にハマってませんか?
オタクも腐女子もルックスが良ければモテルもんです。


これは、本稿の記述内容に関するコメントなのだろうか? 実際のところ、本文中では「オタクがモテない」に類することは何一つ書いていない。“ステロタイプな思考”の意味もわからない。

本文中に書いたとおり、「このデータを見て、どう感じるかは人それぞれだろう」というのが筆者のスタンスだ。

「ただ、一応、英語と日本語の間のインターフェース的な仕事を生業としている筆者から言わせてもらえば・・・」の後に続く文は、言葉を扱う仕事に携わる者の目からみたときのオタクとgeekの語義の一致性に関する考察のつもりである。

こんなことわざわざ追記しなくても、当ブログのほとんどの読者の皆さんには“釈迦に説法”かと思うのだが、ネット上ではとかく曲解が生じがちであり、また、私自身の文にも、そのような曲解を招きかねない未熟さがあったかもしれないので追記させていただいた。

なお、「ルックスが良ければ・・・」のくだりは筆者にはなんとも言えない。ひとつ言えるのは(本文中に書きそびれていたことだが)、英語圏のgeekはgeekであることも個性の1つとして認められている傾向があり、その個性を生かすことによって異性から尊敬のまなざしを浴びることもできるようである。




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この記事へのコメント

1. Posted by #   2007年03月26日 23:28
スネーク(;´Д`)ハァハァ
2. Posted by 、   2007年03月27日 03:44
オタクコンベンションの略だっけ。(オタコン
3. Posted by あのにます   2007年03月27日 15:40
女オタク=腐女子ではないはず
4. Posted by kk   2007年03月28日 22:51
2 「日本のオタク=モテナイ」というステロタイプな思考にハマってませんか?
オタクも腐女子もルックスが良ければモテルもんです。
5. Posted by SAKURA   2007年03月29日 01:05
ステロタイプ ではなく ステレオタイプ ですよね?
6. Posted by 、   2007年03月29日 02:10
>>5

検索してみたけど、ステロタイプと表記していることも多いみたい
筆者さんが「意味分からん」とおっしゃってるのは コメントがお門違いだからなんじゃないのかな? 
7. Posted by 適当に言ってみる   2007年03月29日 12:26
女性のおたくも普通におたくと呼ばれている様に思いますが、
|棒に比べておたくだと判明している女性の数が少ない
∩瓦討鬟ップリングに結びつける女性はおたくではなく腐女子と呼ばれる
という2点から数は少ないと思います

男性と区別する時は、女オタとか呼ばれている事が多いかも…

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