2006年11月24日
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9月下旬のこと、米国フロリダ州マイアミで、出産を控えているミシェル・ハスニさん(33歳)という女性がお腹の中に奇妙な胎動を感じるようになった。その胎動はますます強くなり、お腹の中の赤ちゃんが絶え間なく“しゃっくり”を続けているように感じられるほどになった。超音波(エコー)検査を受けると、驚くべき事実が判明した。
医師は、お腹の中の赤ちゃんが“ectopia cordis”(日本語では“心臓脱”や“心臓逸脱症”など)という先天異常を患っていることを彼女に告げた。お腹の中の赤ちゃんは、胸壁と胸骨が正常に発達しておらず、心臓が体外(胸の皮膚の外側)に露出していたのである。
“心臓逸脱症”は、生児出生100万件に対して5.5件から7.9件の割合で発生する。出産後に手術が行なわれるが、成功率は5割に満たないという。
10月31日、妊娠36週目のミシェル・ハスニさんは帝王切開術を受けて、男の赤ちゃんを出産した(既にナジームと名づけられている)。医師たちは、体外に露出したナジームちゃんの心臓が圧迫されたり子宮の切開部分に接触したりしないように、ミシェルさんの腹部を通常よりも大きく切開した。
ナジームちゃんの胸部の外側に露出した心臓は、色、形、大きさのいずれもが皮を剥いたプラムに似ていた。心臓の脇には大動脈が見え、皮膚を通って体内に繋がっていた。心臓自体は、正しく脈打っていた。(下記のソース記事に“逸脱”した心臓の画像がある。画像の下の“+ENLARGE"のリンクをクリックすると拡大画像が表示される)。
ナジームちゃんは、心臓が体外に出ているほか胸骨や心膜が存在しないなど、“心臓逸脱症”に特有の症状を呈していたが、その他の臓器や器官には先天異常が認められなかった。
出産の数時間後、医師たちは予定どおり、心臓を体内に入れる手術に取り掛かった。この手術は以下のような手順で行なわれた。
手術は6時間後に無事終了した。術後の容態は安定している。このまま問題が生じなければ、早くてクリスマスごろに退院できそうな見込みだという。
ナジームちゃんの胸部には、数週間後、プラスチック製のプロテクタを付ける予定である。そして、ナジームちゃんが6ヶ月くらいまで成長したら、欠落している胸骨を形成するために、四肢から骨の一部を取り出して胸部に移植する手術を行うことになる。
手術を執刀したホルツ小児病院の心臓胸部外科医エリオット・ローゼンクランツ医師によると、ナジームちゃんは将来ほぼ普通の生活を送ることができそうだという。「胸骨に衝撃を受けがちなスポーツはプレイできないでしょうけど、それ以外のスポーツや活動になら参加できるようになるはずです」
以上、AP通信が伝えている記事の内容を当ブログ流の構成に整理してお伝えした。
さすがに本件は評点を付けづらい。ナジームちゃんが元気に成長することを願って、“けなげさ”カテゴリに入れるのみとし、評点を付けるのは差し控えておきたい。
以前、インドで赤ちゃんが自分の心臓を右手に握り締めて生まれてきた話を取り上げたことがある。インドのその赤ちゃんの場合は、両親が貧しすぎて適切な治療を受けることなく亡くなってしまった。異常があることが出産前にわかっていたわけでもなく、自然分娩での出産後に異常が判明したようだった。直接の死因は感染症であったとされる。
■ Source: Baby with heart outside body has surgery (AP)
※本文にも書いたが、“逸脱”した心臓の画像が掲載されている。画像の下の“+ENLARGE"のリンクをクリックすると拡大画像が表示されるが、ややショッキングである。
【関連記事】
【参考リンク ― ショッキング注意!】
下記2つのリンク先には、臓器が体外に逸脱している赤ちゃんの症例を写真と共に示す医学文献(英文)がある。非常にショッキングな写真が含まれているので不用意にリンクをクリックなさらないことをお勧めする。
“心臓逸脱症”は、生児出生100万件に対して5.5件から7.9件の割合で発生する。出産後に手術が行なわれるが、成功率は5割に満たないという。
10月31日、妊娠36週目のミシェル・ハスニさんは帝王切開術を受けて、男の赤ちゃんを出産した(既にナジームと名づけられている)。医師たちは、体外に露出したナジームちゃんの心臓が圧迫されたり子宮の切開部分に接触したりしないように、ミシェルさんの腹部を通常よりも大きく切開した。
ナジームちゃんの胸部の外側に露出した心臓は、色、形、大きさのいずれもが皮を剥いたプラムに似ていた。心臓の脇には大動脈が見え、皮膚を通って体内に繋がっていた。心臓自体は、正しく脈打っていた。(下記のソース記事に“逸脱”した心臓の画像がある。画像の下の“+ENLARGE"のリンクをクリックすると拡大画像が表示される)。
ナジームちゃんは、心臓が体外に出ているほか胸骨や心膜が存在しないなど、“心臓逸脱症”に特有の症状を呈していたが、その他の臓器や器官には先天異常が認められなかった。
出産の数時間後、医師たちは予定どおり、心臓を体内に入れる手術に取り掛かった。この手術は以下のような手順で行なわれた。
- 患者の心臓をゴアテックス素材の布地でくるむ。
- 存在しない心膜の代用とするため、患者の体の他の部位から皮膚を取る。
- 心臓をゆっくりと胸郭内に滑り込ませる。
手術は6時間後に無事終了した。術後の容態は安定している。このまま問題が生じなければ、早くてクリスマスごろに退院できそうな見込みだという。
ナジームちゃんの胸部には、数週間後、プラスチック製のプロテクタを付ける予定である。そして、ナジームちゃんが6ヶ月くらいまで成長したら、欠落している胸骨を形成するために、四肢から骨の一部を取り出して胸部に移植する手術を行うことになる。
手術を執刀したホルツ小児病院の心臓胸部外科医エリオット・ローゼンクランツ医師によると、ナジームちゃんは将来ほぼ普通の生活を送ることができそうだという。「胸骨に衝撃を受けがちなスポーツはプレイできないでしょうけど、それ以外のスポーツや活動になら参加できるようになるはずです」
以上、AP通信が伝えている記事の内容を当ブログ流の構成に整理してお伝えした。
さすがに本件は評点を付けづらい。ナジームちゃんが元気に成長することを願って、“けなげさ”カテゴリに入れるのみとし、評点を付けるのは差し控えておきたい。
以前、インドで赤ちゃんが自分の心臓を右手に握り締めて生まれてきた話を取り上げたことがある。インドのその赤ちゃんの場合は、両親が貧しすぎて適切な治療を受けることなく亡くなってしまった。異常があることが出産前にわかっていたわけでもなく、自然分娩での出産後に異常が判明したようだった。直接の死因は感染症であったとされる。
■ Source: Baby with heart outside body has surgery (AP)
※本文にも書いたが、“逸脱”した心臓の画像が掲載されている。画像の下の“+ENLARGE"のリンクをクリックすると拡大画像が表示されるが、ややショッキングである。
【関連記事】
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【参考リンク ― ショッキング注意!】
下記2つのリンク先には、臓器が体外に逸脱している赤ちゃんの症例を写真と共に示す医学文献(英文)がある。非常にショッキングな写真が含まれているので不用意にリンクをクリックなさらないことをお勧めする。
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この記事へのコメント
1. Posted by 愛読者
2006年11月25日 03:24
さすが翻訳のプロ。あ、でも、評点記事は翻訳ではないんでしたよね。
お願いがひとつ。今度、ぜひ翻訳論みたいな記事も書いてください。
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