2006年07月12日

闘病中の6歳の女の子を元気付けて全快に向かわせたヨークシャーテリアが6年後同じ病に倒れる


今から6年前、英国タインアンドウィア州サンダーランドで、エミリー・カーニーという名の6歳の女の子が闘病生活を送っていた。彼女は、バーキット・リンパ腫を患っていた。急速に増殖し、骨髄、血液、中枢神経系を犯すことが多く、治療しなければ死に至る病。
エミリーちゃんは、最初、顎に腫瘍が発見されたが、その後、胃と腎臓にも転移していることがわかった。化学療法を受けることになった。

6歳の女の子には、あまりにも辛い抗がん剤投与の日々が続いた。だがエミリーちゃんのベッドの脇には、元気いっぱいのキャスパーがいた。当時4歳、オスのヨークシャー・テリアである。

日本では病室にペットを連れ込むことなど許されないが、英国では許されることもある。数か月も続く化学療法をエミリーちゃんがなんとか乗り切れるようにと願った両親が、一家の愛犬キャスパーを彼女に付き添わせることにしたのだった。

母親のジャッキーさんは言う。「キャスパーは生命力にあふれていました。彼ならエミリーを元気付けてくれると思ったのです」

そして、エミリーちゃんは驚くべき回復を見せた。もちろん抗がん剤が効いたおかげだが、辛い化学療法(5ヶ月にも及んだ)を乗り切ることができたのは、元気いっぱいのキャスパーのおかげに違いないと両親は信じている。

エミリーちゃんは退院後、完全に健康を取り戻した。6年の歳月が流れ、12歳になった。キャスパーは10歳になった。犬の命は短い。エミリーちゃんはこれからますます女の子らしくなっていくのに、キャスパーはもうおじいさんである。

つい先日、ジャッキーさんがキャスパーの首の辺に“しこり”があることに気づいた。同じようなしこりに6年前にも触れたことがある。エミリーちゃんのときと似た感触だった。嫌な予感がした。

そして、獣医に診せると、キャスパーはリンパ腫を患っていると診断された。人間と犬の違いもあるし、完全に同じタイプのリンパ腫ではないが、あまりにも皮肉な巡り合わせ。

キャスパーもまた化学療法を受けることになった。しかも、キャスパーに投与されるのは、エミリーちゃんに投与されたのと全く同じ抗がん剤。

がんにかからなくても既に高齢なキャスパーである。エミリーちゃんのように元気を取り戻す見込みは少ない。ジャッキーさんもエミリーちゃんも、キャスパーの病状を知って沈痛な思いに沈んでいる。

ジャッキーさんは言う。「ただの犬じゃないかと言う人がいるかもしれません。でも、キャスパーは私たちにとって、ただのペット以上の存在なんです。キャスパーは、私たちが彼を必要としているときに私たちの傍にいてくれました。キャスパーはエミリーにとって兄弟同然。私と夫にとっては息子同然なんです」

エミリーちゃんは、キャスパーがこのまま死んでしまうのではないかと不安をあらわにした。ジャッキーさんは、「治る病気なのよ」と娘に言って聞かせた。「あなたが治ったのと同じ薬を使っているのよ」と。

キャスパーは、8週間の予定で抗がん剤投与を受けている。1000ポンド(日本円で約21万円)もかかる。だが、「たとえ一週間に1000ポンドかかるとしても惜しいなんて思いません」とジャッキーさん。

ともあれ、少女とその少女を癒し、勇気付けた犬がほぼ同種の病気にかかったという意味で、本件は共通性が高い。今度はエミリーちゃんがキャスパーの傍を片時も離れず付き添っている。同じハッピーエンドを期待したい。

だが、病気の有無に関係なく、キャスパーに残されている時間は残り少ない。

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この記事へのコメント

1. Posted by M   2006年07月16日 09:04
5 キャスパーがエミリーちゃんの病気を貰ってくれたんですね…。
この場合のハッピーエンドは、リンパ腫は消えて病気は完治。老衰で家族に見守られながら永眠。
…そううまくはいかないでしょうか…涙

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