2006年06月06日

自らの心臓が停止するまでの限られた時間で不時着を成功させて乗客の命を救った後、天に召されたパイロット



ピッチャーの投じた球がカモメに命中して鋭く変化、バッターは三振
列車さえも止められるという降龍十八掌を試すために線路に飛び降りた17歳少年

6月4日のこと、米国ネバダ州ジャックポットからユタ州ブリガムシティに針路を取って飛行していた1機の単発機(Cessna 185)が予期せぬ事態に見舞われた。「単発機」とは、エンジンが1つしか搭載されていないプロペラ機のことである。「予期せぬ事態」と言っても、その1つしかないエンジンが突然停止したのではない。
単発機を操縦していたのは、ブリガムシティで会社を経営しているジャック・フランシスさん(61歳)。機には、フランシスさんのほか、彼の妻と友人夫妻が搭乗していた。パイロットはフランシスさん1人だけである。

その1人しかいないパイロットが心臓発作に襲われたのである。単発機は、後述するように1つしかないエンジンが停止してもすぐには墜落しない。だが1人しかいないパイロットの1つしかない心臓が停止してしまうと、恐ろしい結末が待っている。

フランシスさんは、今にも心臓が停止してしまいそうな重い発作に襲われながらも、実に冷静かつ的確な判断を下した。彼が発作に襲われた時点で単発機はパーク・バレイ付近の上空を飛行している最中で、眼下にはユタ州道30号線が見えていた。

フランシスさんは、気力を振り絞って懸命に操縦し、そのハイウェイの上に見事、単発機を不時着させたのである。単発機は着陸に成功した後、滑走が止まらず道路外に逸れてしまったが、フェンスに衝突して停止した。乗客は全員無事だった。怪我一つ負っていなかった。

しかし、フランシスさんは搬送先の病院で死亡が確認された。自分の命の火が消えようとしているまさにそのときに、フランシスさんは強靭な精神力で3人の乗客の命を救った。究極の紙一重でもあるが、やはり次のように評点しておきたい。

けなげさ10■■■■■■■■■■


セスナなどの小型プロペラ機は、主に単発機と双発機の2つに分類される。単発機はエンジンが1つ、双発機はエンジンが2つある。エンジンが停止したときに死亡事故が発生する確率は、当然、単発機の方が高いと思われる。ところが実際は、エンジン停止による死亡事故発生率は、双発機の方が高く、単発機の4倍にも上ることが明らかになっている(1979年NTSB発表データ)。

単発機の場合、1つしかないエンジンが停止してもすぐに墜落することはなく、高度を下げながら真っ直ぐ飛ぶ。ところが双発機の場合は2つしかないエンジンのどちらか一方が停止すると、左右のバランスが失われるため、突然の挙動変化が生じる。これがパニックを招き、死亡事故を誘発するのである。

だがフランシスさんは、自らのエンジンたる心臓が止まりかけてもパニックにならず、冷静に対処した。立派だと思う。合掌。




http://www.news24.com/News24/World/News/
0,,2-10-1462_1945912,00.html
(AP)

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1. 合掌  [ おぼっちゃま ]   2006年06月08日 00:08
5 なんでも評点:自らの心臓が停止するまでの限られた時間で不時着を成功させて乗客の命を救った後、天に召されたパイロット - livedoor Blog(ブログ) すごい人ですね。安らかにお眠りください。合掌
2. 命をかけて  [ 笑った数 泣いた数   ]   2006年06月15日 22:21
乗客の命を救った後、天に召されたパイロット - livedoor Blog(ブログ) すごいローカルで、でもすごくいい話 こんなニュースを得ることが出来るのも、ネットのいいところ。 情報を自由に選択し求める権利、それはTVにはないネットだけの利点かもね。 俺は死ぬ....
3. 今日はいい話。  [ comme ce vieil homme... ]   2006年09月22日 13:29
なんでも評点さんの昔の記事なのですが, 「自らの心臓が停止するまでの限られた時間で不時着を成功させて乗客の命を救った後、天に召されたパイロット 」 感動的です,まさにプロフェッショナル.(涙) 6月4日のこと、米国ネバダ州ジャックポットからユタ州ブリガムシ....
4. HERO  [ THE・ピースな奴等 by t∀ka ]   2007年06月13日 16:15
なんでも評点:自らの心臓が停止するまでの限られた時間で不時着を成功させて乗客の命を救った後、天に召されたパイロット 世界のニュース。 大きな拍手を送ります。 そしてご冥福をお祈り致します。 自らの心臓が停止するまでの限られた時間で不時着を成功さ...

この記事へのコメント

1. Posted by にる   2006年06月07日 02:20
感動した。心打たれた。こんな人になりたいものです。
ご冥福お祈りします。
2. Posted by mw   2006年06月07日 13:07
自分の助かる可能性も信じて
この究極の困難をやり遂げたのだとすれば、
成功させたにも拘らず運命に裏切られた本人は
やっぱり不幸なのかな。
3. Posted by M   2006年06月08日 00:09
5 愛する妻と大切な友人達の命を預かっているのだから、と言う責任感が渾身の力を振り絞って着陸させたんですね。
自分が助かる為に…と言うところまでは、きっと考える余裕はなかったのではないでしょうか。

・・・と想像しておく方が、素敵ですよね。ご家族にとっても…
4. Posted by bl   2006年06月08日 16:48
5 これぞプロの仕事。
某建築士や某税理士や某投資家に
聞かせてあげたい。
5. Posted by deathnote?   2006年06月10日 22:53
4 デスノートに似てると思ったのは俺だけ?w
いやでも実際にこういうのあったとは。
プロですね。
6. Posted by 非魔人   2006年06月12日 10:49
フランシスさ〜ん!(T□T)
7. Posted by ぽ   2006年06月13日 18:53
5 感動
8. Posted by あ   2006年06月14日 17:52
人間の強さを久しぶりに見た。
9. Posted by ぬふぅ   2006年06月14日 23:48
5 使命を帯びた人間ほど強いものは無いな
10. Posted by asd   2006年11月19日 09:57
微妙に似ている話

1999年11月22日、航空自衛隊のジェット練習機が飛行不能になり、二人のパイロット(教官と生徒)は緊急脱出したが、脱出が遅れて安全な脱出が可能な高度を失っており、両者とも死亡した。
何故か管制塔には13秒の間を置いて「ベイルアウト(緊急脱出する)」の通信が2度入っていた。
関係者は「墜落場所を市街地から避けるため、一旦緊急脱出を中断し、操縦を継続し、住民に被害が及ばない墜落場所に誘導した上で改めて脱出しようとしたのではないか」と分析する。
この練習機は墜落途中に送電線を切断し、約80万世帯を停電させたが、最終的に埼玉県入間川河川敷に墜落し、本人達を除いてこの事故で直接的な死傷者はゼロだった。
11. Posted by ミサンガの作り方   2007年01月22日 21:38
凄いパイロットがいたんですね。
12. Posted by メディカルテクニカ   2007年02月26日 17:53
日本心臓血管内視鏡学会よりご挨拶
13. Posted by 厨学生   2007年03月22日 12:35
5 全米が泣いた
14. Posted by 冬雪   2007年08月23日 13:35
5 泣きました

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