2006年02月17日

「あなたの家に泥棒が…」「署で被害者調書を…」「では、今度はあなたを逮捕…」と言われた泥棒



37歳女性が恋人に鼻を飲み込まれる
「Tバックを履いている女生徒は家に帰って履き替えて来なさい」に非難轟々

ときには、自分の立場をふだんと逆にすると、それまでに気がつかなかったことが見えてきて一気に視野が開けたり、人生観が変わったり、病み付きになったりすることがある。医者が患者になったり、料理人が客になったり、王様がこじきになったり、男が女になったり、ホステスがホストクラブにはまったり、エグゼクティブがいじめてもらえるクラブに通ったり、泥棒が泥棒に入られたり・・・と、いろんなパターンがあるわけだ。
2月14日のこと、米国テネシー州のクラレンス・ダドソンさん(47歳)が家にいると、ふいに警官の訪問を受けた。「あなたのもう一軒の家に泥棒が入りました。容疑者の身柄は既に確保しました。被害者調書を作成したいので、署までご足労願えますか? パトカーでお送りしますので」

ダドソンさんは、てっきり“別の件”で警察がやってきたと思ったことだろう。平静を装うように努めたはずである。

ダドソンさんの家に盗みに入ったのは、近所の14歳の少年だという。刑事は、ダドソンさんにいろいろ質問して被害者調書を作成した。調書が出来上がった後も少年のことに話が及んでいたが、おもむろに刑事が切り出した。「では、次はあなたの番ですね、ダドソンさん」

少年は現行犯で逮捕されたのだが、張り込みでもしていない限り、空き巣が現行犯逮捕されることはまずない。なぜ、それが可能だったのか? 警察はダドソンさん、もとい“ダドソン容疑者”に敢えてその理由を教えていなかった。

真相はこういうことである。

  • 警察は、先週、メンフィスの民家で起きた住居侵入事件の容疑者として、ダドソンの逮捕状を取った。

  • ダドソン容疑者には住居Aと住居Bの2つの“ヤサ”があった。警察は、最初、住居Aに踏み込んだ。だが、そのときダドソン容疑者は住居Bにいた。

  • 偶然にも警察が踏み込んだとき、近所の少年が住居Aに空き巣狙いで中に侵入していた。そこで、警察はとりあえず少年を空き巣の現行犯で逮捕した。

  • 刑事たちの誰かが名案を思いついた。住居Bに強引に踏み込んで逃げられるリスクを考えれば、とりあえずダドソン容疑者に被害者気分を味合わせて安心させた方が確実に逮捕できるのではないかと。


こうして警察は、「自分は被害者として警察に呼ばれているのだから、何も心配しなくていい」とタカをくくっていたダドソン容疑者をまんまと召し取ることに成功した。実に気転の利いたファインプレーだったと言えるだろう。

どんでん返し指数9■■■■■■■■■□


メンフィスの民家に空き巣狙いで侵入した・・・というのが彼にかかっている容疑である。ダドソン容疑者は、家の中を物色している最中にタイミングよく帰宅した住人の男女カップルと鉢合わせになった。ダドソン容疑者は、住民2人にパンチ、キック、およびホッケースティックによる反撃を浴びせられ、何も盗らずに現場からすごすごと退散したのだった。

ともあれ、被害者調書を作成した刑事は、“被害者ダドソンさん”から話を聞いている最中、こみ上げてくる笑いをこらえるのに必死だったかもしれない。一方、ダドソン容疑者は、内心後ろめたい気持ちに苛まれながら被害者として質問に答えていたのかもしれない。常習犯だったとすれば、被害者たちの気持ちが少しはわかったのではないだろうか。




■ Source: Burglary Victim Charged With Burglary (AP)

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