2005年12月26日

独身女性と既婚女性とで、バージンを取り戻そうとする動機に大きな違い ― 米国の処女膜再生術事情


女性が結婚前に純潔を失うことは、家名を汚す。イスラム諸国では、当然のことながらそうである。意外なことに、ローティーンの出産などのニュースが多いラテンアメリカでも、汚すに値する家名があるような家では、同じ原則が当てはまる。このため、最近ではイスラム圏やラテンアメリカで、密かに処女膜再生術を受ける女性が増えているらしい。
米国形成外科医協会によると、米国の美容整形業界では、“婦人科系美容整形手術”が新たな市場セグメントとして急成長している。その中で大きなウェイトを占めているのが処女膜再生術である。処女膜再生術をPRする婦人科クリニックの広告が雑誌、ローカル紙、Webサイトなどに高頻度で掲載されており、手術を受ける患者がますます増えているという。

もちろん、処女膜を再生しても、純潔が再生されるわけではない。その点に批判を浴びせる人たちも多い。結婚まで禁欲することに重きを置く宗教の信者たちに言わせれば、再生術は欺瞞である。一部のフェミニストたちも批判的である。

さらに、医学界にも再生術の蔓延を懸念する声がある。米国の医師研修制度のカリキュラムには、処女膜再生術が含まれていないため、訓練を受けていない医師が施術する可能性があると心配しているのである。

ニューヨーク市クイーンズ区にあるRidgewood Health and Beauty Centerという総合エステ&美容整形施設では、1800ドルという低料金でRevirgination(再バージン化、すなわち処女膜再生術)を受けることができる。

  • この施設のオーナーは、キューバ生まれの女性、エスメラルダ・ヴァネガスさん。彼女は、スペイン語放送のラジオ局から再生術のCMを大々的に流している。また、自身の名を冠した『Esmeralda』という雑誌でも再生術のプロモーションを展開している。

    彼女のターゲット・クライアントは、ラテンアメリカからの移民女性なのである。

  • ヴァネガスさん自身は医師免許を持っておらず、手術には当たらない。彼女は、5名の整形外科医にスペースをリースする方式を採っている。

  • その中の一人がアルゼンチン出身のルイス・パルマ医師。彼は、母国で医学部を卒業した後、マサチューセッツ州ピッツフィールドのBerkshire Medical Centerでレジデント(研修医)となった。

    パルマ医師は、Ridgewood Health and Beauty Centerで毎月5件の再生術を執刀している。5年前に比べて2倍に増えているという。

  • ヴァネガスさんによると、患者の多くは、結婚を控えたラテンアメリカ移民の女性である。「このままではバージンのまま初夜を迎えることができず、家名を汚すことになる」と心配した女性たちがやって来る。

    「(ラテンアメリカ移民にとって)嫁入り前の娘が純潔を失うのは、家族の一員を失うのと同じです」とヴァネガスさんは言う。「でも、私たちに任せてもらえれば、過去の過ちを帳消しにできるのです」


ま、日本でも同じ理由で処女膜再生術を受ける女性が多いので、ここまでの話には、耳を疑うような要素はかけらもないだろう。しかし、米国で処女膜再生術を受けるのは、嫁入り前の若い女性だけではないのだ。

テキサス州サンアントニオで医療助手をしている40歳の既婚女性、ジャネット・ヤーボローさんは、結婚17周年を迎えるにあたって、夫のために何か特別なイベントを企画しようと考えた。夫と共に再び“貫通の瞬間”を体験するために、彼女は処女膜再生術を受けることに決めた。

再びバージンに戻るためのコストは5000ドルもかかったが、彼女は誇らしげにこう言う。「(夫のように)何もかも手にした男にとって、これは究極の贈り物になると思いますわ」

もし筆者がジャネットさんの夫だったら、表面上は嬉しそうにしながらも内心は、下に示すくらい“ありがた迷惑”に感じそうに思う。

ありがた迷惑さ9■■■■■■■■■□


ニュージャージー州ベーヨンで産婦人科クリニックを開業しているマルコ・ペロシ医師は、1975年から処女膜再生術を執刀しているが、再生術を積極的にマーケティングし始めたのは1年半前のことである。10年前は年に2回しか再生術を執刀しなかったのだが、現在では、1ヶ月の手術件数が10件に達している。

「かつては再生術のことなんて話題にも上りませんでしたね。しかし、それが大きく変わってきています」とペロシ医師は言う。「実際、心臓移植とは話が違います。ごく簡単な手術で済むのですからね」

ペロシ医師によると、性生活の改善を目指して、膣縮小術と処女膜再生術をセットで希望する患者が増えてきているという。上記のジャネット・ヤーボローのようなケースが増えてきているわけである。ペロシ医師は、次のような患者がいたと明かしている。

  • 海の旅でセカンドハネムーンを楽しむ予定の女性が夫に内緒で手術を受けに来た。夫を驚かせてやりたいのだと言う。

  • 2003年のこと、3人の子を持ちながらマンハッタンで弁護士をしている51歳の既婚女性が膣縮小術と処女膜再生術を同時に受けた。女性はこう言った。「私たちの結婚生活が、もう一度輝きを取り戻すはずだわ」


しかし、膣縮小術は別として、処女膜をせっかく再生しても、すぐに破れてしまうではないか。再生するときと、破れるときに痛い思いもするはずだ。壊すために作るというのが解せない。しかも、最低でも20万円近くの料金がかかる。

それに、これらの婦人方が純潔と処女膜の存在を混同しているのが、おかしなところである。長年一緒に暮らしている妻に夫が純潔を求めているはずもなかろうに。上で評点したように、夫は内心、ありがた迷惑に違いないが、再生術を受ける妻には“独りよがり”の匂いがする。

ただし、婦人科/美容整形クリニックのマーケティングに乗せられて幻想を描いている面もあると思われるので、その分を差し引いて次のように評点しておこう。

独りよがり指数7■■■■■■■□□□


一方、イスラム教徒やラテンアメリカ移民の未婚女性の場合は、もっと切実なものがあると理解する。米国で暮らしている限りは、純潔を失っていたことを理由に危害を加えられることはないだろうが、即座に離婚を言い渡されたり、自分の親兄弟から勘当や縁切りを言い渡されたりすることになるのだろう。

本稿で参照したソース記事には、処女膜とその再生に関する歴史的考察、医学的考察、倫理的考察などにも詳しい言及があるが、本稿はここで終えておこう。興味のある方は、ソース記事の英文を参照されたい。専門用語を除けば、シンプルで分かりやすい英文である。




■ Source: Pittsburgh Post-Gazette - U.S. women seek a second first time with hymen surgery

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この記事へのコメント

1. Posted by ろな   2006年03月18日 20:30
イスラムの場合は、婚前交渉をした女は極刑のところもありますからね。

これに関して、ひとつエピソードがある。欧米に移民したトルコ人の女性が、恋人をセックスをした。それを聞いた、女性の兄は、酷く悩んだ。というのも、イスラムでは禁忌とされているからだ。
そこで、兄は、言葉巧みに女性をトルコに一時帰郷させ、女性を殺した。トルコ国内では、兄がした行為を褒める人が多かったが、欧米では、酷い話だと、カンカンに怒っているとか。その女性が属している国では、その兄に対し殺人罪で国際指名手配するかどうかという議論まで起こっていた。

結構、昔の話ですけどね。イスラムは色々な意味でタブーが多い。
2. Posted by のねむ   2010年05月17日 20:22
ギリシャ神話では、女神達は1年に一度(だったか?)若返りの泉だかなんだかに浸かって処女性を取り戻すらしい。
そして、浮気性の大神ゼウスもこの時ばかりは
いつも夫婦ゲンカばかりしている正妻の女神ヘラと仲睦まじくするのだそうです。
現代日本人には理解できなくても、ギリシャ神話が浸透している国では処女膜再生に価値を感じるんじゃないですか?

あと、処女膜が破れる時は痛くないらしいですよ。
(処女膜には神経かよってないから。)
処女がなんで痛がるのかってぇと、どんな風に力抜けばいいかとかの加減を知らないから
余計な負担が膣とかにかかって痛いらしい。
処女膜再生したって、もう加減を覚えてるなら痛くないって事だし、逆に処女膜無くても
ずっと何年もしてなければ加減を忘れて痛い思いをしなくちゃいけなくなったりするそうです。

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