2005年12月13日
チェコ第二の都市ブルノのSt Ann Faculty Hospitalという病院で、鼻の再接合手術が行われた。それだけなら、世界中にニュースとして配信されるほど珍しい話ではない。しかし、この鼻は、犬の胃の中から回収されたものだった。
患者は11歳の少年。11月17日、近所の飼い犬が少年を襲った。犬は、少年の鼻を噛み切って、胃に収めてしまった。
最初に手術を受けたのは、少年ではなく犬のほうである。獣医が犬の胃の中から鼻を回収した。その時点で、鼻が胃の中に入ってから2時間が経過していた。
St Ann Faculty Hospitalの美容整形外科部長ジリ・ベセリー医師は新聞の取材を受けて、こう話している。
「鼻の再接合手術自体は、そんなに珍しいことではありません。しかし、胃の中に2時間も入っていた鼻を再接合するなんて前代未聞です。(手術を行うかどうかを決めるときに)医学文献で類似例を探そうとしたのですが、そんな例は見つかりませんでした。たぶん、私たちが行った手術は世界初の試みだったと思われます」
しかし、犬の胃液の中に2時間も浸かっていた鼻である。回収された鼻は、かなり痛んでいた。胃液で組織が破壊されている可能性もさることながら、何より感染症が心配だった。病院の医師たちは、手術に伴うリスクを慎重に検討した結果、再接合手術に踏み切った。
11月17日中に11時間におよぶ大手術が行われ、見事、少年の顔に鼻が再接合された。ベセリー医師は、術後最初の10日間がヤマだったと語っている。少年は、その最も危険な時期を乗り越えて回復しつつある。
ベセリー医師は、「現時点では手術が完全に成功したとは断言できない」とまだまだ慎重な構えを崩していないが、次のようにも話している。
「(このまま感染症を生じずに傷が回復すれば)患者の鼻は元通り機能するようになるはずです。匂いも感じることができるようになるはずですし、鼻をかむことだってできるようになるでしょう」
近いうちにベセリー医師から成功宣言が出されることを祈って、次のように評価しておこう。
少年の鼻は、よくぞ犬の胃の中で2時間も消化されずに持ちこたえたものである。どんなに絶望的に見えても、物事は最後まであきらめるべきではないということか。
■ Source: Swallowed nose re-attached to boy's face (AFP)
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最初に手術を受けたのは、少年ではなく犬のほうである。獣医が犬の胃の中から鼻を回収した。その時点で、鼻が胃の中に入ってから2時間が経過していた。
St Ann Faculty Hospitalの美容整形外科部長ジリ・ベセリー医師は新聞の取材を受けて、こう話している。
「鼻の再接合手術自体は、そんなに珍しいことではありません。しかし、胃の中に2時間も入っていた鼻を再接合するなんて前代未聞です。(手術を行うかどうかを決めるときに)医学文献で類似例を探そうとしたのですが、そんな例は見つかりませんでした。たぶん、私たちが行った手術は世界初の試みだったと思われます」
しかし、犬の胃液の中に2時間も浸かっていた鼻である。回収された鼻は、かなり痛んでいた。胃液で組織が破壊されている可能性もさることながら、何より感染症が心配だった。病院の医師たちは、手術に伴うリスクを慎重に検討した結果、再接合手術に踏み切った。
11月17日中に11時間におよぶ大手術が行われ、見事、少年の顔に鼻が再接合された。ベセリー医師は、術後最初の10日間がヤマだったと語っている。少年は、その最も危険な時期を乗り越えて回復しつつある。
ベセリー医師は、「現時点では手術が完全に成功したとは断言できない」とまだまだ慎重な構えを崩していないが、次のようにも話している。
「(このまま感染症を生じずに傷が回復すれば)患者の鼻は元通り機能するようになるはずです。匂いも感じることができるようになるはずですし、鼻をかむことだってできるようになるでしょう」
近いうちにベセリー医師から成功宣言が出されることを祈って、次のように評価しておこう。
不幸中の幸い度8 | ■■■■■■■■□□ |
少年の鼻は、よくぞ犬の胃の中で2時間も消化されずに持ちこたえたものである。どんなに絶望的に見えても、物事は最後まであきらめるべきではないということか。
■ Source: Swallowed nose re-attached to boy's face (AFP)
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