なんでも評点:「エキスパート性転換」でいいのか? ― 紛らわしい ドメイン名リスト

2005年11月09日

「エキスパート性転換」でいいのか? ― 紛らわしい ドメイン名リスト


日本語には、もともと空白文字みたいなものは存在しない。句読点が使われるようになったのも、江戸末期以降のことだといわれている。

ところが英語など、アルファベット文字を使う言語では空白文字が重要な役割を果たす。空白がなくなると、非常に紛らわしい事態に陥ることがある。
インターネットの世界では、空白を使えない場所がある。たとえば、インターネット上のアドレス(URL)やドメイン名には空白を使用できない。このことが、さまざまな悲喜劇を招いてきているのである。

今年の1月に当ブログで、Pen Islandというサイトのことを取り上げたことがある。オーダーメイドのペンを売っているサイトなのだが、ドメイン名にはスペース文字を入れることができないというインターネットの決まりごとにより、紛らわしいこと(pen island→penisland)になっているという話だった。

英国Sun紙のサイトに“Wackiest web names ever”という記事が掲載されている。この記事では、Pen Islandも取り上げられているのだが、ほかに5つの紛らわしいドメイン名が示されている。

  • http://www.whorepresents.com/

    これは、著名人や有名人のエージェンシーのデータベースを提供しているサイトのURLである。この“whorepresents”に1箇所スペースを補って読むとすると、次の2つが成立する。

    1. who represents

    2. whore presents


    1と2のどちらが正解だと思うだろうか? 

    英語でwhoreとは「娼婦」のこと。従って、2の方は「娼婦がpresentする」の意味になってしまう。

    とはいえ、さほど紛らわしくはないと感じる。普通に1と解釈される場合も多そうだからだ。

    まぎらわしさ7■■■■■■■□□□



  • www.expertsexchange.com

    このURLも2通りの読み方ができる。

    1. expert sex change

    2. experts exchange


    英語ネーティブだろうと、日本人だろうと、とっさに頭に浮かぶのは1(エキスパート性転換)の方だと答える人が圧倒的に多いのではないかと思う。penislandと良い勝負だ。

    これは、プログラマーたちがアドバイスや意見を交換できるナレッジベース・サイトのURLなのだ。

    わざわざexpertsと複数形にせずにexpertexchangeとすれば紛らわしさがなくなるわけで、ウケ狙いの匂いが濃厚だ。こんなふうに話題に上ればアクセスが増えるのは確実。

    本件に関しては、“まぎらわしさ”では評点せず、次の観点から評価しておく。

    売名行為度9■■■■■■■■■□


  • www.therapistfinder.com

    このURLも2通りの読み方が成り立つ。しかも、どちらもサイト名としておおいに“ありえる”読みである。

    1. the rapist finder
      レイプ魔を探し出すサイト

    2. therapist finder
      セラピストを探すサイト


    実際には後者のサイトのURLである。これはさすがに意図的に演出されたものではなさそうだ。かなり紛らわしいことになっている。

    サイトの運営者も内心当惑しているだろうし、1の意味に取ってアクセスしてきたユーザーには迷惑な話だ。

    まぎらわしさ9■■■■■■■■■□


  • www.molestationnursery.com

    これも2通りの読み方が成立するのだが、地名がそうだから仕方がないとも言える。

    1. molestation nursery

    2. mole station nursery


    英語のmolestationは「セクハラ」や「ちかん」の意味である。nurseryには、「託児所」や「苗床」などの意味がある。前者だと「セクハラの温床」みたいな意味になってしまう。

    実際は、オーストラリアのニューサウスウェールズ州にMole Stationという土地があり、そこの農場の苗床に関するWeb サイトのURLなのである。

    これはURLが紛らわしいというより、地名が紛らわしいわけだ。それにこの土地の名前を知る人の間では、言い古された駄洒落に過ぎないだろう。

    まぎらわしさ8■■■■■■■■□□


  • www.powergenitalia.com

    普通に英語として読む限り、読み方は1通りしかない。しかし、最後のitaliaを国名と解釈し、その前の部分を固有名詞と仮定すれば、無理やりもう1通りの読み方が可能だ。

    1. power genitalia
      普通はこの意味にしか読めない。英語のgenitaliaは「性器」のことである。よって「パワー性器」と読まれてしまう。

    2. powergen italia
      最後の6文字を国名のItaliaと解釈できるとは思いにくい。しかし、これが正解なのだ。 Power-Genという電力会社のイタリア支部サイト(?)のURLである。


    実はこのサイトは、アクセスできなくなっている。googleキャッシュで見ると“under construction”になっている。Sun紙のサイトで取り上げられたから対策したに違いない。

    まぎらわしさ9■■■■■■■■■□


まあしかし、上記のいずれの例についても、なぜスペース文字の代用にハイフンを使わなかったのかという疑問が残る。




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この記事へのコメント

1. Posted by ファイナル○   2005年11月09日 09:11
 なるほど、ドメイン名には空白"_"が使えないのですね。
実は、ホームページビルダーを使って作成時にファイルを保存するときに、以下のファイル名をつけたとする

gakuseino_omoide ← "_(アンダーバー)はスペース"

すると、実際のファイル名が

gakuseino%20%omoide でしたっけか?に勝手に変わっちゃう。

 ホームページビルダーの不具合だと、そのときには思っていましたがスペースが使えないので、代理文字として"%20%"等に勝手に置換されちゃうんですね。

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