2004年06月26日
創作居酒屋店主のAさんは、常連のOL二人連れがこんな話をしているのに聞き耳を立てていた。
「動物園には、ウシやブタっていないよねえ」
「そうねえ、うちの会社にはたくさんいるのにねえ。カバとかトドとかペンギンもいるかしら」
「そういう話じゃなくてね。食肉になる動物っていないように思うのよ」
「ニワトリは?」
「でも、変わったタイプのニワトリばかりでしょ? 羊とかヤギならいるけど、日本ではあまり食べられない」
「そうねえ」
「つまり、子供たちがお肉を食べるのを嫌がらなくするためじゃないかと思ってるのよ」
「別に子供じゃなくても、ブタとかウシを見て可愛いと思ってしまったら食べづらいものよ」
それを聞いて、なるほどと思った。高たんぱく・低カロリー・美味と三拍子揃ったダチョウ肉をメニューに取り入れたのだが、期待を大きく裏切って不人気なのだ。ダチョウは、動物園の人気動物ベストテンには入っているだろう。そういえば、姉の娘(小3)もこの間、ダチョウの絵で市長賞をもらっていたじゃないか。
やっぱり、ダチョウ メニューは取りやめにしようという決心が固まった。それともうひとつ理由がある。上のOL二人組みの片方は、首が長く、愛嬌のある顔をしており、なんとなくダチョウに似ている。35歳独身のAさんは密かにそのダチョウ娘に想いを寄せているのだ。ダチョウ娘に共食いをさせたくないし、ひょっとしたら自分が悪意を持ってダチョウメニューを出していると思われたら大変だ。上の会話にしても、Aさんが聞き耳立てているのを知っていたみたいだから、ダチョウはやめてほしいというサインかもしれない。
で、次の週、ダチョウ娘が再び同僚と店にやってきた。
ダチョウが消えたメニューを見て、きっと好感を持ってくれるはずだと思って、ダチョウ娘の一挙一動に注目した。ところが、あまりにも意外な反応。
「あれ、ダチョウがなくなって阿波尾鶏に変わってるわ。せっかく今度頼もうと思っていたのに」(半分実話)
「動物園には、ウシやブタっていないよねえ」
「そうねえ、うちの会社にはたくさんいるのにねえ。カバとかトドとかペンギンもいるかしら」
「そういう話じゃなくてね。食肉になる動物っていないように思うのよ」
「ニワトリは?」
「でも、変わったタイプのニワトリばかりでしょ? 羊とかヤギならいるけど、日本ではあまり食べられない」
「そうねえ」
「つまり、子供たちがお肉を食べるのを嫌がらなくするためじゃないかと思ってるのよ」
「別に子供じゃなくても、ブタとかウシを見て可愛いと思ってしまったら食べづらいものよ」
それを聞いて、なるほどと思った。高たんぱく・低カロリー・美味と三拍子揃ったダチョウ肉をメニューに取り入れたのだが、期待を大きく裏切って不人気なのだ。ダチョウは、動物園の人気動物ベストテンには入っているだろう。そういえば、姉の娘(小3)もこの間、ダチョウの絵で市長賞をもらっていたじゃないか。
やっぱり、ダチョウ メニューは取りやめにしようという決心が固まった。それともうひとつ理由がある。上のOL二人組みの片方は、首が長く、愛嬌のある顔をしており、なんとなくダチョウに似ている。35歳独身のAさんは密かにそのダチョウ娘に想いを寄せているのだ。ダチョウ娘に共食いをさせたくないし、ひょっとしたら自分が悪意を持ってダチョウメニューを出していると思われたら大変だ。上の会話にしても、Aさんが聞き耳立てているのを知っていたみたいだから、ダチョウはやめてほしいというサインかもしれない。
で、次の週、ダチョウ娘が再び同僚と店にやってきた。
ダチョウが消えたメニューを見て、きっと好感を持ってくれるはずだと思って、ダチョウ娘の一挙一動に注目した。ところが、あまりにも意外な反応。
「あれ、ダチョウがなくなって阿波尾鶏に変わってるわ。せっかく今度頼もうと思っていたのに」
なんて紛らわしい言動と紛らわしい容姿の女性なんだ。Aさんは今までの自分の密かな想いが消し飛ぶほどにがっかりした。
本件の紛らわしさは、これまたAさんの勝手な思い込みと思われるので、最低点の1点と評価します。なお、OL二人組みの会話に出てきていたように、動物園で人気のある動物は、いかに美味で健康食であろうと食用としてマーケティングするには相当な障害があることを覚悟しておくべきですね。
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1. まぎらわしさ [ 用語解説 - なんでも評点 ] 2004年07月04日 23:39
この世には、いろんなまぎらわしさが渦巻いていますが、「意図しないまぎらわしさ」と「意図的なまぎらわしさ」の二種類に大別できそうです。 「たとえば、ンとソ、0とO...」の記事で言うと、ソとンがまぎらわしい筆跡は、意図しないまぎらわしさになります。信用状をわざと
2. ミミズの仲間を貝の一種と偽って刺身に《びくびく度1》 [ なんでも評点 ] 2004年07月05日 00:52
ダチョウ娘が気になってダチョウメニューをやめにした創作居酒屋の店主Aさんは、ダチョウ娘にがっかりさせられてしまった一方で、あんなに美味でヘルシーなダチョウ肉が結局、お客に受け入れられなかったことを残念に思っていた。
可愛いからダメというのなら、その逆はど
この記事へのコメント
1. Posted by 一読者 2004年06月26日 03:43
こうでなくっちゃ。久々に、なんでも評点ならではのお話だと思いました。ありふれたブログにはしないでくださいね。博士解放の話も独自な世界で面白かったです。
2. Posted by miccckey 2004年06月26日 16:54
>一読者さん
コメントありがとうございます。すみませんねえ、ここのところライブドアネタ、ブログネタばかりが続いてしまいまして。世間に流されず、このブログの基本姿勢を守り続けて行きたいと思います。
コメントありがとうございます。すみませんねえ、ここのところライブドアネタ、ブログネタばかりが続いてしまいまして。世間に流されず、このブログの基本姿勢を守り続けて行きたいと思います。