クラウドソーシング「ランサーズ」 なんでも評点:追う側と追われる側が逆転することに伴う“まぎらわしさ”− 米オクラホマ州での追跡劇

2005年01月15日

追う側と追われる側が逆転することに伴う“まぎらわしさ”− 米オクラホマ州での追跡劇


通常、パトカーというものは追う側の立場である。逃走車両を追跡する側がパトカーでないと不自然だ。だが、その日、米国オクラホマ州で真昼に繰り広げられたカーチェースは、追う側と追われる側が逆転していた。

パトカーが一般車両に追跡されており、その追跡を振り切ろうとして猛スピードで逃走していた。しかも、一般車両のドライバーは運転しながらパトカーに銃火を浴びせていた。

パトカーはなぜ逃げようとしていたのか。逃げずに迎撃すべきではないか?
その日、ガーフィールド群保安官代理のマット・ミクソンは路上で盗難車両を発見した。運転していたビリー・ガーニー容疑者(33)をその場で逮捕し、手錠をかけた。ところが、ミクソン保安官代理が盗難車の中を調べ始めると、ガーニー容疑者はパトカーの運転席にするりと乗り込んだ。しかもなぜか手錠を外すことができたらしく、そのままパトカーで逃走を開始したのである。

容疑者が逃走するのをみすみす見送るわけには行かなかった。保安官代理は、とっさの判断で、盗難車を運転し追跡を開始した。もちろん、盗難車を警察の任務に使用するには許可がいるが、そんな許可を得ている余裕などない。無線で連絡したり、援護を要請したりする余裕すらなかった。

というか、そもそも無線機器を搭載しているパトカーが盗まれたのだからどうしようもなかった。彼は独力で追跡するほかなかった。

何度か発砲したが、容疑者は停止しようとしない。逃走するパトカーは、ほかの車両と衝突しそうになりながらも、ぐんぐん速度を上げ、時速190キロにまで達した。

「猛スピードのあまり、パトカーが空中に浮かびそうになっているほどでした。実際、道路の起伏を乗り越えたときに、四輪が宙に浮き、向うの地平線が見えたほどです」と保安官代理はインタビューに答えている。

結局、逃走パトカーはスピンして停止した。容疑者はそれでも車から脱出して自分の足で逃走しようとしたが、保安官代理がテイザー・ガン(スタンガン)で容疑者の自由を奪って取り押さえた。二人とも、ほとんど怪我はしなかった。

というのが事の顛末である。パトカーにはビデオカメラが搭載されていたため、一部始終がビデオに収められている。元記事(下記)に画像があるが、その画像をクリックするとビデオ再生ページにアクセスできる。

それにしても、逃走車両とパトカーの立場が入れ替わっているのはまぎらわしすぎる。パトカーを奪われた保安官代理は、無線連絡さえできていなかった。ほかのパトカーが偶然、このカーチェースに遭遇したらどうなっただろう。

白昼のことだったので、運転している者の服装を見れば区別できたかもしれない。だが、もしこれが夜間のことだったとしたなら・・・。保安官代理は、下手すると仲間に射殺されていた可能性さえある。

まぎらわしさ9■■■■■■■■■□





■ Source: NBC 4 - Irresistible Headlines - Caught On Tape: Suspect Steals Cruiser

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