2005年01月08日
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インド領アンダマン・ニコバル諸島発のニュースは、あまり日本語で報道されていないようなので、夕べに引き続きもう一本。ドキュメンタリ番組好きの男性が1500名を事前に避難させたという話である。
ヒーローの名は、アブドゥル・ラザックさん。テレサ島の港湾管理局に赴任しており、監視塔で寝泊りしている。彼は以前、金曜の夜に放映されているNational Geographicチャンネルを毎週欠かさず見ていた。そして、1年前に放送された内容を克明に覚えていた。
12月26日、3500名のニコバル族が暮らしているテレサ港に外部から船舶が寄港する予定はなかった。だから、ラザックさんはゆっくり眠るつもりだった。
ヒーローの名は、アブドゥル・ラザックさん。テレサ島の港湾管理局に赴任しており、監視塔で寝泊りしている。彼は以前、金曜の夜に放映されているNational Geographicチャンネルを毎週欠かさず見ていた。そして、1年前に放送された内容を克明に覚えていた。
12月26日、3500名のニコバル族が暮らしているテレサ港に外部から船舶が寄港する予定はなかった。だから、ラザックさんはゆっくり眠るつもりだった。
ラザックさんと二人の同僚がまだ寝床にいるときに、監視塔が突然揺れ出した。三人は飛び起きて、監視塔を駆け下りた。そしてラザックさんは、すぐに思い出したのだ。1年前に見たNational Geographicの放送内容を。
地震の原因には3つあるというものだった。海底地震、海中火山の噴火、巨大な隕石の海中突入。
ラザックさんは、今すぐバイクに乗って、できるだけ多くの村に駆け付け、村人たちを避難させるように同僚たちに頼んだ。ラザックさん自身は、桟橋や近辺の村々を駆け抜けながら、「逃げてください! 高台に避難してください! 大きな波がやってくる!」と大声で警告を発した。
5つの村で、老若男女あらゆる村人が約3キロ離れた丘をめがけて走り始めた。息を荒げ、悲鳴を発しながら、子供たちの手を引き、大急ぎで避難した。転倒して怪我をした人もたくさんいた。
それでも全員がラザックさんの警告に従った。
数分後、最初の大波が到来し、まだ軽かったが被害を与えた。10分もしないうちに第二波が到来し家屋を破壊した。そして、第三波はさらに大きく、およそ高さ6メートルに達した。
津波が去って行った後には、5つの村のあらゆる家屋が倒壊していた。丘の上から、5つの村合わせて1500人の村人たちがそれを茫然と眺めた。2人の女性と1人の赤ん坊が逃げ遅れて犠牲になったが、それ以外に死者は出なかった。
しかし、村人たちが避難してから救助隊がやってくるまでに5日を要した。幸い、丘の上には政府の食糧貯蔵庫があった。村人たちは、そこから濡れた米を外に出し、乾かした。救助されるまでの間、彼らは米とココナツで飢えを凌いだ。
村人たちは、何回かに分けてほかの島の避難所に運ばれた。ラザックさんは、今、アンダマン・ニコバル諸島の中心都市ポート・ブレアで過ごしている。インタビューにこう答えている。
「みんなは私のことを命の恩人だと言っていました。だけど、あのときは、あんなふうに行動する以外のことは考えられませんでした。とにかく、みんなの命を救わないといけないと必死の思いでした」。
ラザックさんは、再び赴任先のテレサ島に戻る前に、妻と二人の娘が待つディグリプルの町に戻って数日をのんびり過ごし、ケーブルTVでドキュメンタリでも見たいと語っている。
ラザックさんが謙遜しても、テレサ島が復興した暁には、彼の名は島民の命を救った英雄として未来永劫に語り継がれることだろう。しかし、もし津波が到来しなかったら、彼はどういう扱いを受けていたか。・・・こういうシチュエーションで、最も難しいのはこの点だろう。
実際、タイ当局の場合は、観光客を避難させたのに津波が来なかった場合に被る損失を最も心配したわけだ。これについては、もう少し情報が明らかになってから改めて言及したいと思っている。
■ Source: IOL - Asia - Clued-up documentary-addict saves islanders
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【関連サイト】
地震の原因には3つあるというものだった。海底地震、海中火山の噴火、巨大な隕石の海中突入。
ラザックさんは、今すぐバイクに乗って、できるだけ多くの村に駆け付け、村人たちを避難させるように同僚たちに頼んだ。ラザックさん自身は、桟橋や近辺の村々を駆け抜けながら、「逃げてください! 高台に避難してください! 大きな波がやってくる!」と大声で警告を発した。
5つの村で、老若男女あらゆる村人が約3キロ離れた丘をめがけて走り始めた。息を荒げ、悲鳴を発しながら、子供たちの手を引き、大急ぎで避難した。転倒して怪我をした人もたくさんいた。
それでも全員がラザックさんの警告に従った。
数分後、最初の大波が到来し、まだ軽かったが被害を与えた。10分もしないうちに第二波が到来し家屋を破壊した。そして、第三波はさらに大きく、およそ高さ6メートルに達した。
津波が去って行った後には、5つの村のあらゆる家屋が倒壊していた。丘の上から、5つの村合わせて1500人の村人たちがそれを茫然と眺めた。2人の女性と1人の赤ん坊が逃げ遅れて犠牲になったが、それ以外に死者は出なかった。
しかし、村人たちが避難してから救助隊がやってくるまでに5日を要した。幸い、丘の上には政府の食糧貯蔵庫があった。村人たちは、そこから濡れた米を外に出し、乾かした。救助されるまでの間、彼らは米とココナツで飢えを凌いだ。
村人たちは、何回かに分けてほかの島の避難所に運ばれた。ラザックさんは、今、アンダマン・ニコバル諸島の中心都市ポート・ブレアで過ごしている。インタビューにこう答えている。
「みんなは私のことを命の恩人だと言っていました。だけど、あのときは、あんなふうに行動する以外のことは考えられませんでした。とにかく、みんなの命を救わないといけないと必死の思いでした」。
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ラザックさんは、再び赴任先のテレサ島に戻る前に、妻と二人の娘が待つディグリプルの町に戻って数日をのんびり過ごし、ケーブルTVでドキュメンタリでも見たいと語っている。
ラザックさんが謙遜しても、テレサ島が復興した暁には、彼の名は島民の命を救った英雄として未来永劫に語り継がれることだろう。しかし、もし津波が到来しなかったら、彼はどういう扱いを受けていたか。・・・こういうシチュエーションで、最も難しいのはこの点だろう。
実際、タイ当局の場合は、観光客を避難させたのに津波が来なかった場合に被る損失を最も心配したわけだ。これについては、もう少し情報が明らかになってから改めて言及したいと思っている。
■ Source: IOL - Asia - Clued-up documentary-addict saves islanders
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【関連サイト】
- National Geographic News
National GeographicのWebサイトである。ラザックさんの話はまだ掲載されていないが、自社の啓蒙番組がまさしく啓蒙の役割を果たしたのだから、そのうち詳しいインタビュー記事などが載るのではないだろうか。
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1. 壊滅的…アンダマン〜ニコバル [ EP : end-point 科学に佇む心と体 ] 2005年01月13日 11:59
うちのじいちゃんはアンダマンに派兵されてた。 戦犯で処刑されるところを、アンダマ
この記事へのコメント
1. Posted by ガビィ
2005年01月09日 01:44
すごいです!
2. Posted by 愛藤遊彩
2005年01月11日 20:54
>もし津波が到来しなかったら、彼はどういう扱いを受けていたか。・・・こういうシチュエーションで、最も難しいのはこの点だろう。
実際そうだよなあ。
怪我人も出たっていうし、実際自分がそのシチュエーションになってもそう考えると無理だ…地震の場所によっては(すぐ近くが震源地、もしくはちょうど近くの島で食い止められるとか)津波もおこらんだろうし…
実際そうだよなあ。
怪我人も出たっていうし、実際自分がそのシチュエーションになってもそう考えると無理だ…地震の場所によっては(すぐ近くが震源地、もしくはちょうど近くの島で食い止められるとか)津波もおこらんだろうし…
3. Posted by MMO放浪者
2007年06月18日 22:06
やらない後悔よりも、やって後悔するほうが良いのではないでしょうか?
言うのは簡単ですが、実際にこれが実行できるのがどれだけいるのか・・・。
ラザックさんがしたことは、とても真似できないことです。
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